- Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094047028
作品紹介・あらすじ
多くの妖怪漫画を描き、妖怪研究家としても知られる著者が、「憑物」について考察。日本各地に起こった、古今東西の憑依現象を独自に解釈し、見事に絵画化した。豊かな想像力から紡ぎ出される伸びやかな筆さばきと巧みな語り口が、我々を異界の世界へと誘ってやまない。文庫化にあたって、図版をオールカラーにした決定版。全二巻。上巻は、「青鷺火」から「三味長老」までを収録。
感想・レビュー・書評
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どうやら70歳を超えたあたりから、水木さんはあらたなフェーズに突入したようだ。
もう「本」ではなく、「水木しげる」自信が面白くなっている。水木万歳!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あいうえお順に並んでて便利
唐沢俊一先生の解説に際したアレが 頭蓋骨がどうたらと言ふなんか面白さうなナニであった。
妖怪いそがしは、どう見ても著者が苦労してでっち上げてるやうにしか見えん。下巻の解説の小松和彦説での、スティグマとしての妖怪いそがしは、ムー掲載時は「バブルが崩壊したけどまだ景気がなんとかなってる」状態を維持する精霊として秋津島の人についてた筈である。ふう。 -
いろんなものにとり憑かれる女・中村うさぎの本を読んでいたら、無性にこの本が読みたくなった。
何気なく、自分の本棚をみたら、自分は水木しげるにとり憑かれていることに気付き、愕然。 -
ちょっと変わったところで、「憑物」にこだわった図鑑(?)。
妖怪と幽霊は区別しにくい。
幽霊と憑物も区別しにくい。
当然妖怪と憑物も区別しにくい。
のですが同じ水木さんの妖怪図鑑系と比べると、妖怪の方が楽しく読めますが、こちらの方がリアルに怖い。
カラーの図版が美しいこの世ならざるものの図鑑としてぜひ一冊は持っていたい本。
(2006年05月18日読了) -
「憑き物」に限定して、これでもかと言う程に怪異を蒐集した一冊……いや、上下なので、二冊。
フルカラーにしては値段も安く、個人的には手を出しやすかった。
ただし、妖怪に興味を示し始めた方にはお勧めできない。
なぜなら、憑き物に限定されているため、マイナーな表記・怪異が中心であるからだ。
最初はぜひともわかりやすい本から手にとり、ゆっくりとこちらの世界へ来て頂きたい。のんびりと趣味人であることが、何よりの妖怪を楽しむ上でのコツだと思う。
憑き物に関して、多く蒐集された情報は価値が高く、もう一歩上を目指す方にはお勧めです。