- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094051483
作品紹介・あらすじ
新しい「敵」が続々と現れた!「南京大虐殺」の虚構に目をつぶり、日本人を巨悪にしたてあげることで、ホロコースト問題に対する自らの罪悪感から逃れようとする反日ドイツ人記者。そして、世界中の反日感情に火をつけてまわるサヨク運動家たちと根強くはびこる自虐史観…。歪んだ「敵」どもを、みんなまとめて、征伐せん!オウム擁護派も「少年H」も叩っ斬り、歴史教科書や情報公開問題にも鋭く迫る。『SAPIO』連載作の他、特別書き下ろし「欧州より国を想う」を収録。
感想・レビュー・書評
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『SAPIO』誌に連載された平成11年6月23日号から12月8日号までの分、描き下ろし「欧州より国を想う」、大特集「反日ドイツとの応酬で欧州が見えた」、特別付録「第102章、第105章〈つくる会・情報公開問題〉をめぐって」、特別収録「〈南京中虐殺説〉という卑怯への深い嫌悪」で構成されている。いま読んでも価値の落ちない傑作揃いである。
第102章「つくる会でわしがやった悪」を当時『SAPIO』で読んだ時、思わず震えがきたものである。つくる会の藤岡信勝・濤川栄太両副会長の退任に至った理事会の経緯を漫画化したものだが、ここまで描いていいのかと空恐ろしさを感じたのである。第97章「反日ドイツ記者への手紙」もすごい。作者はドイツ人記者ヘンリク・ボルクの取材を受けたのだが、記事を読んで驚愕する。答えたことに全く触れておらず、ひたすら誹謗中傷するものだったからだ。そこで彼への抗議文を漫画化したのだが、それが痛烈にして的を射ている力作だ。反日ドイツ人の弱い精神を見事に炙りだしている。第101章「戦後からやって来た戦中の少年H」もそれに負けない傑作。大ベストセラーとなった『少年H』が実は全くの捏造であることを暴いている。この小説を賞賛した知識人達の虚妄を笑いでやり込めているのは痛快である。第八巻の中身の濃さは尋常ではない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今回も従軍慰安婦問題と「新しい教科書をつくる会」の話題に終始した・・・と書きたい所だが、ちょっと違う。
やはり冒頭のよしりんヨーロッパ紀行が約60ページ近くに渡って繰り広げられたのが今までの内容と大きく違って良い。この旅行の顛末はちびまる子のエッセイを髣髴させ、日頃の殺伐さとは打って変わって私の旅愁を大いに誘った。やはり行きたい国はベルギーだなと思う。
後の内容は前述の通りだが、後者の「新しい教科書をつくる会」を扱った内容は今までとは違って、「つくる会」の内情のドロドロさが浮き彫りになり、後日よしりんが脱会した事由の萌芽が仄めかされている。
よしりんの集会での二者対立の顛末の情報公開については私は是であるし、総会のそれについても是である。両方とも話題の中心となっている人物二人ともが「たかが漫画(家)」というよしりんに対する潜在的蔑視を顕わにしているのが興味深く、痛ましい。やはり2000年当時ではやはりまだ「たかが漫画」なのか。2021年現在の世界に影響を与える日本漫画やジャパニメーションの隆盛と周知性と比べたら、雲泥の差である。
しかしよしりんの訴えはなかなか巷間に理解されない。これほどの明確な事実が出ているのにも関わらず認めようとしない政治家、文化人、報道人の頭の硬さはどうしたものだろう。
しかし、今回ふと気付いたのは、よしりんの正しい事をずっと正しいと云い続ける純粋さが、間違っている事を受け入れ、事なきを得る大人の曖昧さ、嘘も周りが丸く収まるのならば真実と受け入れるずるさのような日本人の風潮とそぐわないのではという事。恐らく政治家や報道人らにしてみれば、頭で解っていてもそれが引き起こすであろう国際問題を考慮してなかなか認める事が出来ないのではないだろうか?
ここら辺の懸隔を今回垣間見たような気がする。ということは『ゴー宣』は思想書・啓蒙書という事か?
あと更に驚いたのは今の歴史の教科書の内容だ。これほどまでに韓国・北朝鮮・中国におもねる内容だったとは!
しかもそれらの内容の中には実際自分も習ったような内容があったのだから驚きだ。
そういえば戦国時代の面白さ、幕末の面白さなどは漫画や小説で知ったなぁと、回顧してしまった。
自分の息子にこの教科書で勉強してほしくはない、真実そう思う。