世界から猫が消えたなら (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 7084
レビュー : 918
  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094060867

作品紹介・あらすじ

感動のベストセラー、早くも文庫化!

世界から猫が消えたならは、脳腫瘍が見つかり、 余命わずかであることを宣告された、ちょっと映画オタクで猫とふたり暮らしの郵便局員の男性が主人公の物語です。
自分と全く同じ姿をした男がいきなり現れ、男は悪魔だと言い、奇妙な取引を持ちかけます。
「世界から1つ何かを消す。その代わりに1日だけ命を得ることができる」
生きる為に、消すことを決意した主人公と猫と悪魔の7日間が始まります。

感想・レビュー・書評

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  • H30.1.6 読了。

    ・死の間際に死神から自分の命と引き換えに世界から○○を消したら、自分の命を1日延命してもらえるって、言われたら自分だったらきっとあまり必要じゃないものと引き換えになんて言うんだろうなと考えながら読んでみた。
    私にとってテーマが思ってたよりも重くて、あまり感動できず・・・。

    ・「どうして人は、自分でもできないことを他人に期待してしまうのだろうか。」・・・言い得て妙ですね。これをしなくなったら、もっと楽に生きられそうなのにね。

  • 家の本棚にあった本。
    死を題材にした話だけど重くなりすぎずサクサク読めた。
    でも、しっくりこない点が多すぎて、世界観に入り込めないまま終わってしまった…。

    世の中から消えた方がいいものは確かにあると思うけど、アロハが提案して「僕」が同意して消したものは、誰かにとってこの上なく大切なものだったかもしれないのに…と思ったところから違和感が止まらなかった(^^;)

    しかも、映画や時計なんて、「僕」を助けてくれた人たちの大切なものだったはず。
    猫は両親が大切にしてきた存在で自分も4年連れ添ったから消すのは嫌…
    それで、最後の最後に人生の素晴らしさに気付けてよかった…?

    「僕」が自分の命を一日延ばすことと引き換えに消せるものと消せないものを決めた考えも理由も、自己中としか思えなかった…。

    いや、これは「僕」の物語だし自分の命がかかっているから自己中でもいいのかもしれないけど…
    それなら、誰かから何かを奪っていきていくことが辛い、という着地はしっくりこない。
    自分が死に対して持っている思いが、この物語のそれとは乖離しすぎているんだなあ。。。

    でも、お母さんの「死ぬまでにしたい10のこと」はよかった。

  • 話題作のため購入。風景や人物の描写がほぼ出てこず、会話文と主人公の独白でページが進む。話題作でなければ読むのを止めていたくらい苦痛だった。はじめ100ページ読んだところで読むのを止めようか迷った。

    主人公の寿命を一日延ばす代わりに世界から一つ何かを消す、というのだが、設定が甘く主人公が想像力がない。たとえば電話。主人公に電話の記憶が残るのは良い。電話が認識されなくなる、というのもまぁ良い。主人公以外の者も電話のことを覚えていて、それでいて不自然に思わないことが非常にご都合主義。主人公と元カノの電話での恋を語りたいがために作った都合の良い設定としか思えない。

    主人公の葛藤も少ない。あなたが一つものを消すごとに世界中からそのものがなくなるんだよ?「僕の世界から消える」というように自身を主語に置いていることから自分のことしか考えていない奴という認識を受けた。あなたが消したもののうち一つを命の支えにしていた人がいるかもしれないんだよ?消すことによって支えを失ってしまう人がいるとは考えないの?想像力が足りない。気持ち悪いくらい物語が自己完結している。電話でしか話せないなよなよした関係なんてやめちまえ。

    母親は自己を犠牲に献身的な愛を家族に注ぎ、父親は不器用な愛情を持つというテンプレート的な家族像も気持ち悪い。理解し合おうとしなかったと自己完結して終わりにしようとしている姿も気持ち悪い。とってつけたように郵便屋になりたかった理由を思い出されても。主人公が死ぬと言われてすぐ信じる元カノや友人に違和感を感じた。
    ビデオ屋の友人は「優しいいい奴だがなりたくないオタク」として描かれており、全くいい気分にならなかった。

    悪魔よ、最初主人公に「明日死ぬ」って言わなかった?それが7日目には「いつ死ぬか分からない」って矛盾してるでしょ?主人公も荷造りするの早すぎる。数ヶ月生きたらどうするつもりなの?父親がいるのに勝手に葬式頼んでいいと思ってるの?

    全般に常識がなく、物語が自己完結的。「フーワフーワ」という擬音はありません。映画原作ものにはいいものがないことを思い出した。筆者が映画プロデューサーと聞いて納得。これは小説じゃないです。

  • 薄っぺらさを感じる。
    量産型お説教系小説という感じで、もっと筆力があれば説得力もあったろうと思う

  • 世界から猫が消えたなら…電話や映画が消えていったら…

    話題本ということでしたが、なるほど読みやすく、面白いので一気に読めました。「本当に大切なものを後回しにして、目の前にあるさほど重要でないことを優先して日々生きていやしないか」説得力のある一文に思わずどきっ。ストーリー仕立てになっているのですが、何かこう、哲学的というか、自分だったらどうだろうか?と、常に考えさせられることが多かったです。 猫のキャベツの描写も可愛らしく、時代劇口調がツボでした(笑)最後は切なさも残りましたが、主人公の取った選択に「うん、うん」と頷きました。遅すぎるということはない、大切なことに気付けただけでもハッピー。その人の生がたちまち輝き出す瞬間、手にできたらいいかと。諦めは肝心ではないのです。(3.5)

  • 悪魔のキャラがいまいち…なんかチープな感じがしてしまいました。。
    設定は面白いと思いましたが、主人公目線での、命や人生をテーマにしたストーリーの割にはいまいち盛り上がりに欠けるさらっと最後までいってしまったという印象でした。

  • レヴューまっぷたつ
    読者の喪失経験(? )の有無が大きいようにも。
    小説というのは、筆者の描写に依存する人と、自分の経験から補完する人に分かれるのかもしれない。
    これは後者向け。
    文章は読みやすい。
    家族とはあるものではなく、するもの。このセリフも、家族を失いかけた者に特に響くと思う。
    明日死ぬと悪魔に宣告された主人公が、世界から何かを失う代わりに自分の命を1日得る。世界から思い出が消えるたび、主人公は過去を想起していき、最後は自分より大事なものに気がつく。
    自分の命と引き換えにネコをとったというより、父親に家族としてネコを託したいがため、ネコをとったのだろう。

  • 読むタイミングによって、感じ方が変わるというのは凄く分かる小説だと思う。
    比喩やセリフが上手いなと感じた。

  • 郵便配達員として働く三十歳の僕。ちょっと映画オタク。猫とふたり暮らし。そんな僕がある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告される。絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。その男は自分が悪魔だと言い、「この世界から何かを消す。その代わりあなたは一日だけ命を得る」という奇妙な取引を持ちかけてきた。僕は生きるために、消すことを決めた。電話、映画、時計…僕の命と引き換えに、世界からモノが消えていく。僕と猫と陽気な悪魔の七日間が始まった。二〇一三年本屋大賞ノミネートの感動作が、待望の文庫化!

  • 話題になっていた本なので、読みたいと思いつつも少し「怖さ」もあってなかなか手が伸びなかった本です。
    猫好きなので、タイトルで少ししり込みしていた部分があったのかもしれません。

    作品自体は読みやすく、多くの人が感動したと話題になるのも理解できましたが、個人的には途中、読んでいるのがつらくなる部分もありました。
    主人公が悩む、「自分はなんのために生きていたのか」「自分が生きてきたことは周囲に(あるいは世界に)どのような影響を与えることができたのか」ということは、そっくりそのまま自分自身の人生についても考えさせられることでしたし、振り返って考えたときに、教職という自らの職業とも相まっていっそう深く問われたような気がします。

    ともすれば重くなりがちな主題ですが、主人公の飼っている猫「キャベツ」や、主人公の元に現れた「”陽気な”悪魔」の存在が、コミカルなシーンを加えてくれています。

    何かを得るためには何かを失わなければならない、ということはよく言われることですが、その選択の積み重ね(そして「選ばなかった道を選んだとしたら…という後悔)が人生なのだと改めて考えさせられました。
    単純に物語として楽しむだけでなく、自分自身を方続くっているこれまでの経験や、忘れてしまっている(であろう)幼少期の思い出などの「失われたモノ」の存在に気づかされた作品でもありました。

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著者プロフィール

かわむら・げんき
1979年、横浜生まれ。
上智大学新聞学科卒業後、『電車男』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『寄生獣』『君の名は。』などの映画を製作。2010年、米The Hollywood Reporter誌の「Next Generation Asia」に選出され、’11年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。’12年に初の小説『世界から猫が消えたなら』を発表。同書は本屋大賞にノミネートされ、佐藤健主演で映画化、小野大輔主演でオーディオブック化された。2作目の小説にあたる本作品『億男』も本屋対象にノミネートされ、佐藤健、高橋一生出演で映画化、’18年10月公開予定。他の作品にアートディレクター・佐野研二郎との共著の絵本『ティニー ふうせんいぬものがたり』、イラストレーター・益子悠紀と共著の絵本『ムーム』、イラストレーター・サカモトリョウと共著の絵本『パティシエのモンスター』、対談集『仕事。』『理系に学ぶ。』『超企画会議』。最新小説は『四月になれば彼女は』。


「2018年 『億男 オーディオブック付き スペシャル・エディション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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