お江戸ありんす草紙 瓜ふたつ (小学館文庫 な 26-1)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 59
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094061628

作品紹介・あらすじ

双子の姉妹が織りなす、笑いと涙の人生賛歌

生まれ落ちて、すぐさま引き裂かれた双子の姉妹。
●時は寛政の改革の真っ只中。山陽道は青海藩の気丈な千代姫と吉原を抜け出した心やさしい禿(かむろ)おいち。そしてもう一人、いわくありげな片目の剣士。三人は出会うべくして出会う運命だった。
●一方、洒落本の統制を進める老中・松平定信の鼻を明かそうと、山東京伝、滝沢馬琴に十返舎一九ら曲者戯作者たちが版元蔦屋に集う。
●時代小説好きも、そうでない本好きも、ついつい応援
したくなる健気なおいちの本屋奉公が始まった!



【編集担当からのおすすめ情報】
カバーイラストは、綾辻行人さんの『アナザー』シリーズで知られる
遠田志帆さん書き下ろしです!

感想・レビュー・書評

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  • 202206/自分には読みにくく登場人物達も物語展開も好みではなくあわなかったので序盤で挫折。続刊も出てるようだしこの作品が悪いのではなく単純に自分と相性悪かった。

  • 2巻目の『百両の秘本』というタイトルに惹かれて先ず1巻目。生き別れ双子の入れ替わりという割とお決まりのパターンながらも、蔦重の時代の有名戯作者たち面々が登場するので楽しめました。刀秀はやっぱり写楽だったりして。おいとちゃん、今後も市井に出てからも、ありんす言葉で通すのかなァ。

  • とても軽い文章で、サラッと読める。ちょっと都合が良すぎだったり、顔が似ていても髪飾りや所作が違い過ぎるだろうとか、突っ込みどころもあり。続編を意識した終わり方をしているけど、中途参入を阻む意味で読者を絞ってしまうのではないかといらぬ心配をしてしまう。

  • 別々に育てられた、かたや姫君、かたや吉原の禿の双子の姉妹が周囲に助けられつつ悪党成敗(といっても実働は別人物)!なのだが、実質登場人物紹介みたいな感じも受け、事件の大きさのわりにはフワッとした終わりかただし、なんとなくごちゃごちゃしている。おいちも千代姫も一生懸命ではあるのだが、なぜ自分から窮地に陥りにいくのか理解に苦しむのと、吉原言葉がちょっと過剰でうっとおしい。
    一応次作も読むつもり。

  •  引き離されて育った、大名の双子の姫。一人はお姫様として屋敷の中で育ち、もう一人は吉原の廓の中で、禿をして育った。

     武芸が達者な千代と、本が好きなおいち。性格も正反対な二人が、なんの運命の悪戯か、湯屋で入れ替わってしまったから、さあ大変。
     お互いの抱える難題を解決せんと、周りの人々の助けも得ながら、奮闘する様を、時にコミカルに描く。

     あんまり時代小説は読んだ事が無かったのですが、表紙も可愛いし、この頃、江戸時代の面白さが分かって来たので、読んでみました。

     作者はこれまで、現代小説で活躍されて来た作家さんとのこと。専門的になりすぎず、詠みやすかったです。

     おいちはこの1巻ではまだまだ、廓から足抜けした事件の方がメインで、「江戸の本屋ガール」の部分はあんまりない気もするのですが、山東京伝などなど、江戸の戯作者が何人か出てくるのは、古文書好きには面白いかも。他には、恐らく後の近松門左衛門とか。


     勧善懲悪と読みやすさで20代から30代くらいの女性にオススメ。半次とおいちの仲、蔵さんの正体などなど、今後も気になる。

  • シリーズ2作目の「百両の秘本」のほうを、たまたま書店で衝動買いしたら、こちらが1作目ということで急きょ手に入れました。こちらと先に出会っていたら、手に取っていなかったかも。この表紙もとてもかわいらしいのですけれど、インパクトという点で。

    さて、物語は、表紙のイメージを快く裏切ってくれます。
    本格的かつトラディショナルな時代小説を読んでいるかのような文体と、勧善懲悪のキャラクター設定。いかにも印象の悪そうな人が本当に悪いのは、読んでいて安心します。
    お転婆なお姫様に、こっちまでハラハラさせられっぱなしでした。

    時折、主語が判らなくなることもあったので、★一つ減らしました。

  • ちょっと物足りないけど、楽しくスラスラと読める作品

  • 本屋にあった先行試し読みががっつり半分くらいの分量で後半が気になって購入。

    生き別れの双子が間違えられて~っていう話。
    勝ち気な姉と健気な妹がどっちも可愛い!

    ストーリーは勧善懲悪もので、基本的に登場人物はみんな真っ直ぐでわかりやすい。良い人はすごく良い人だし悪い人はすごく悪い。
    続刊の発売が決まっているようで、一件落着したのに怪しい人物が出てきたところで終わりです。
    キャラクターがみんな可愛いので続きが出たら買っちゃうかも。




    ちょっと残念だなあと思った点をいくつか。
    ストーリーもキャラクターも若者読者向けな感じで軽くて読みやすいのに、言葉遣いや江戸の町の描写が細かく凝っていて時代小説初心者にはちょっと読みづらいんじゃないかなと思った。

    後半では、味方だけど秘密の過去を持つ武士が大活躍で主人公は誰なのー?って思った。たぶん続刊で過去話とか出てくるんだろうけど、名乗るほどの者ではないって言うタイプなのに目立ちすぎじゃないかと。双子にはそれぞれいい感じになりそうな男子がいるのに全く活躍なしでちょっと期待はずれ。それとも横恋慕するだけで脈なしなのかな。

    最後に。帯のあおりが的外れで何だかなあ。
    主人公が誰だかわからないというところにも繋がるんだけど、書店ガールが事件を解決する話だと思って読んだら不満を感じると思う。


    可愛すぎる表紙と本格的な時代小説の内容がアンバランスでどんな読者層向けに書かれたのかよくわからない。要素は魅力的なので次回作に期待する。

  • ありえないファンタジー設定ですが、軽く明るいタッチなので読みやすい。
    最初から続き物設定のせいか恋愛要素もさわりだけだったりと内容が薄くて残念。

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著者プロフィール

1974年東京生まれ、女性。1997年青山学院理工学部物理学科を首席で卒業後、某通信会社に入社。現在に至るまでERPシステム開発、グローバルネットワーク設計、CTI/CRMシステムの開発などを手がける。2002年2月、ProjectSEVENの連載をインターネット上でスタート。多くの読者の支持を得て、出版デビュー。その後「WEB探偵 昴」を出版。

「2007年 『Project SEVEN』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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