- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094062366
作品紹介・あらすじ
奇跡の実話に基づいた大作映画のノベライズ
1890年、親善訪日使節団を乗せたトルコの軍艦エルトゥールル号が、和歌山県串本沖で沈没。500名以上犠牲となったが地元住人たちの懸命な救助活動により69名の命が救われ、母国トルコへの帰還を果たす。
時は移って1985年。イラン・イラク戦争に伴いフセインはイラン領空の航空機無差別攻撃を宣言。各国は自国民の救出に動くが日本には手立てがない。多くの在留邦人の身に危機が迫っていた――。
日本・トルコ友好125周年記念合作映画を完全ノベライズ。時を隔てた二つの出来事には、深い絆の物語があった。
脚本・小松江里子(こまつ えりこ)
脚本家。大河ドラマ『天地人』、木曜時代劇『かぶき者慶次』などのTVドラマのほか、映画『利休にたずねよ』『サクラサク』など数多くの脚本を手掛ける。二〇〇八年に橋田賞、一〇年にエランドール賞受賞。
著・豊田美加(とよだ みか)
文筆家。ノベライズ作品に『SPEC』シリーズ、『愛を積むひと』『小説 心が叫びたがってるんだ。』、オリジナル作品に『台南の空ゆかば―ボクとうさぎのマンゴーデイズ―』など。
感想・レビュー・書評
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1890年9月16日和歌山県大島沖のトルコ海軍エルトゥールル号の遭難事故と、1985年3月イランのテヘランからのトルコ航空機による邦人脱出劇は、涙なくては読めない史実。
トルコと日本の友好が、続きますように。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2015年12月に本邦で公開された映画が、2016年6月に東映ビデオから発売された。本編は132分の長編。映画の公開は、オスマン帝国の軍艦エルトゥールル号の海難事故から125年目の節目となっている。
1890(明治23)年、親善使節団として日本を訪れたオスマン帝国の軍艦エルトゥールル号が、明治天皇への表敬を果たしての帰途、熊野灘で暴風雨に遭遇し串本町大島の樫野崎灯台付近で座礁大破した。オスマン・パシャ司令官以下将兵ら500人以上が命を落とした。串本の地元住民が救助に乗り出し、69人の乗組員を母国へ生還させた。時を経て1985年、イラン・イラク戦争中、日本政府は戦時状況を理由にテヘラン在留邦人の救出を断念したが、トルコ政府はテヘランに彼らのために救援機を派遣した。これらの感動的な親交の物語が日本/トルコ両国合作映画として製作されたもので、公開当時話題を集めた。
映画では船のシーンが多く、ストーリーを追わなくても映画が楽しめる。トルコ出航時のセレモニーや船上の様子、また、嵐に遭遇している船や操船の様子などが興味深い。撮影にあたり、船のセットはトルコにて設営されている。屋外セットでは、船員の日常風景、また屋内セットでは、甲板の嵐の再現、また機関室のセットでは座礁時が再現されている
この映画で使われた模型については、2016年10月9日付けのブログ「トルコ軍艦エルトゥールル号の模型、本州最南端・串本町を訪れる」をご参照ください。 -
28年12月28日読了
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他の物語でも 海難事故による漁師さんの真心を綴った内容があったが、その舞台は伊豆だった。
日本に真心は広がっていたのでしょう -
[2015年日本・トルコ合作、劇場鑑賞]<ユナイテッド・シネマ札幌>
遭難者に対する献身的な救助、負傷者に対する我が身を省みないホスピタリティ、これは太古の昔から自然の脅威に対峙してきて身についた日本人の本質なのだろう。テヘラン救出で日本人を優先させる決断をしたトルコ人の友好心はエルトゥールル号遭難事故をずっと語り継いで恩義を忘れなかったために違いない(トルコの教科書掲載の話は出てこなかったが・・)。一方で自国民救助のために手を打てなかった日本政府はひどすぎる!(当時の総理大臣は中曽根康弘、2006年1月、小泉首相はトルコ公式訪問の事前説明で、トルコ航空によるテヘラン在留邦人救出事件の話を聞いて感激、テヘランで、トルコ航空の元総裁、元パイロット、元乗務員たち11名の叙勲を行なった。) -
映画『海難1890』のノベライズ。
映画では描かれていない一幕や背景も書かれている。
エルトゥールル号事件及びトルコ航空による日本人救出の背景を少しだけ掘り下げて知ることができる。
ただ、出版に当たってきちんと校閲したのか、一つだけ疑問に思う箇所がある。
第三章で、ハルが田村の呼び掛けに「はい」と返事していることに、あれ?と思ってしまう。
第二版以降では訂正されるのだろうか? -
トルコが親日である由縁
日本人もイランでの出来事は語り続ける義務がある
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