鴨川食堂いつもの (小学館文庫 か 38-3)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094062465

作品紹介・あらすじ

京都発!心もお腹も温まります。

板前の父と探偵の娘はお迎えする、看板のない食堂へようこそ。
食にA級もB級もありまへんけど、人間にも一流も三流もありまへん。
京都発!シリーズ初の文庫書き下ろし!
第一話 かけ蕎麦
親にとって、子どもは幾つになっても子ども。
第二話 カレーライス
人間に、一流も三流もありまへん。
第三話 焼きそば
食捜しはするけど、人捜しはせえへん。
第四話 餃子
罪を許された日の、まかない料理。
第五話 オムライス
好物だったのに、見ると吐き気がしてしまう。
第六話 コロッケ
過ちを認めるのに、遅いも早いもありまへん。




【編集担当からのおすすめ情報】
連続ドラマ化!
プレミアムドラマ「鴨川食堂」
NHK BSプレミアムにて2016年1月10日より放送予定(全八話)。
出演 忽那汐里 萩原健一 岩下志麻ほか

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ3作目。やはりこのシリーズは大好きだなと思う。今回もどれも特別珍しいものではないけれど、二度と食べれないからこそ、探してほしいと思う人たちの想い。それに必死に答えようとするこいしと流。
    どのごはんもどれもとてもおいしそうでした。やはりおまかせは食べてみたい。

  • モルタル造りのしもた屋、初めての客にはおまかせ、美味しい食事、写真の貼られた細長い廊下、こいしの面談、あんじょうお聞きしたんか、ひるね、料理の種明かし、仏壇の掬子。水戸黄門のようなお決まりの展開だが、面白い。

  • ・今回は、かけ蕎麦、カレーライス、焼きそば、餃子、オムライス、コロッケ。かなり身近。
    ・それぞれのお話は三部構成。その回のミッションを持ってきたお客さんに出すおまかせ料理について、ミッションの詳しい内容、ミッションの結果(この中でも食べるシーンと、経緯の説明の二部構成とも言える)。
    ・魅力は料理とともにそれぞれのささやかな人間ドラマの雰囲気がかもし出す。
    ・必ずしも完全な解決はしない。見えるのはそれぞれの人生の鴨川食堂にいる間だけなのでふつっと切れその後その人がどうしたかどうなったかは読者の想像に任せられる。

  • シリーズ三作目は、探す「食」は庶民的なものばかり。
    かけ蕎麦、カレーライス、焼きそば、餃子、オムライス、コロッケ。それぞれの食に、それぞれの探す人の人生が映されている。さて、探し当てた食を再び食べて、どうこれからを生きるのか?

  • このシリーズ大好き。この頃、趣味の食べることと読書が一緒になって、気がつけば、食べ物が絡んだ話しを読むことが多くなった。

    この物語は、人探しじゃなく、以前、食べた一皿から、人との繋がりを紐解く話。ほっこりする。

  • 遡って読んだけど
    このシリーズはどっから読んでも問題なし。
    タイトル通り今回は普段ごはんのメニューがずらりで
    どれもほんわか温かかった。
    【図書館・初読・8月22日読了】

  • 鴨川食堂、第3弾。
    連続ドラマ化記念の、文庫書き下ろしだそう。
    個人的に、ドラマはイマイチでしたが、ほとぼりが冷めた今、ドラマのテンポに引きずられずに素直に本に入り込めるようになりました。
    一つだけ残ったのは、やはり、鴨川流の配役は良かったなあ、ということ。
    台詞の部分を読むと、声も姿も浮かんできます。

    最初に読んだ時は、探偵事務所という割に、推理の段階を経ずに謎明かしなんだなあ、と物足りなく思ったのですが、娘・こいしが依頼人から話を聞き、父・流が食を探す、というパターンがすっかりおなじみになりました。
    普通のミステリだと、話を又聞きして解決する流さんは「安楽椅子探偵」ということになるけれど、安楽椅子どころか、ここから「足で探す」旅に出るのだから、その真逆ぶりが面白い。
    元刑事なんだな~とあらためて気づかされる。
    いわば、こいしが「現場検証」、流が「現場聞き込み調査」というところでしょうか。

    こいしが年齢と職業の割には食の知識など穴だらけで、感情は態度や言葉に出てしまうし、しかし、それでこその思いつきの発言が、依頼人から重要なキーワードを引き出すことにもなっている。
    父・娘の名コンビですねえ~
    浩さんの存在が、今回ちらっと名前が出ただけにとどまったのが良かったかな。
    個人的に、まだまだ娘を手放したくない流さんと、ファザコン・こいしの関係にほのぼのしてきたので。

    『かけ蕎麦』
    梨園を継がず、ダンサーになった息子に、父が食べさせたかけ蕎麦の意味とは。

    『カレーライス』
    娘の長い留守に孫を預かっている初老の男性。
    娘が結婚前日に作ってくれたカレーライスを孫に食べさせたいという。
    どんなことがあっても、自分だったら娘を信じる、という流さん。

    『焼きそば』
    「カレーライス」と同じ、「人間に一流も二流もない」というテーマも含むのか。
    由美子さんの激情はちょっと怖い。
    「食は探しても人は探さない」と言っていたおとうちゃんだが…

    『餃子』
    なみだ餃子。
    二股男はこの後どうするのかな…

    『オムライス』
    友だちのお母さんの心づくしが…
    仲直りできるといいですね。

    『コロッケ』
    母一人で育てられて…
    仕事で家にいない母と、冷たいご飯の日々に子供だった幸(みゆき)は…
    素材と、完成形。
    おかずは温かいごはんに包まれてこそ。

  • 思い出の味もいいけど普通に出されるご飯も魅力的。
    自分のペースで食べていいって楽です。寛げる食堂だなぁ。
    本当にうちのはしあわせ餃子にしたい。

  • (2016/5/3読了)
    シリーズ第三弾。軽いので、さらっと読めた下。
    前作同様、お料理の描写は素晴らしそそられるのだけど、そのほかは…なんだろう…拙いというか、三シリーズとも全てが同じ言葉を使って進行していくので、読者を飽きさせない工夫も必要かなと。

    (内容)
    食にA級もB級もありまへんけど、人間にも一流も三流もありまへん。みな同じです。京都・東本願寺近くで鴨川流、こいし親娘が営む食堂では、思い出の「味」を捜してくれるという。父と一緒に食べた料亭のかけ蕎麦、娘が結婚前に作ってくれたカレーライス、初恋の相手との思い出が詰まった焼きそば、裏切ってしまった女性の実家で出された餃子、親友の母がふるまってくれたオムライス、空腹に耐えきれず手を出してしまったコロッケ。食が呼び覚ます温かな記憶にふれ、依頼人は明日への一歩を踏み出してゆく。連続ドラマ化記念、シリーズ初の文庫書き下ろし!

    (目次)
    第一話 かけ蕎麦
    親にとって、子どもは幾つになっても子ども。
    第二話 カレーライス
    人間に、一流も三流もありまへん。
    第三話 焼きそば
    食捜しはするけど、人捜しはせえへん。
    第四話 餃子
    罪を許された日の、まかない料理。
    第五話 オムライス
    好物だったのに、見ると吐き気がしてしまう。
    第六話 コロッケ
    過ちを認めるのに、遅いも早いもありまへん。

  • 大切な思いの詰まった食を探してくれる食堂を営む父娘の食探偵シリーズ第3弾。
    最初に訪れる時に出してくれるおまかせ料理がどれもとっても美味しそう。器に詳しかったらもっとリアルに楽しめそうだなぁ。
    探す料理もどれも美味しそうだから、最後に渡すレシピを載せてくれたら良いのになぁ。想い出がなくても美味しくいただけそうなんだけど。
    早く春にならないかなぁ。お花見弁当食べたい。

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著者プロフィール



「2023年 『歩いて愉しむ京都の名所』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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