永遠の1/2 (小学館文庫)

著者 : 佐藤正午
  • 小学館 (2016年10月6日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (541ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094063295

作品紹介

小説界のカリスマ、不朽不滅のデビュー作!

どんな小説家にも、一つだけ、アマチュアとして書いた小説がある。
ないと始まらない。
その小説が人目に触れ、本になるとデビュー作と呼ばれ、書いた人は小説家と呼ばれるようになる。――「あとがき」より

現代作家の中でも群を抜く小説の名手――佐藤正午の不朽のデビュー作を、新たな装いで文庫化!

【物語】
失業したとたんにツキがまわってきた。
婚約相手との関係も年末のたった二時間で清算できたし、年が明けると競輪は負け知らず、失業保険も手つかずのままで、懐の心配はこれっぽっちもなかった。
おまけに、色白で脚の長い女をモノにしたのだから、ツイてるとしか言いようがない。いってみれば笑いが止まらぬというところだった。

「西海市」にすむ主人公・田村宏は、27歳の年の暮れに退職届を出して以降、ツキを頼りに何もかもうまく行くかに思われた。
ところがその頃から、たびたび街で別人と間違われ、厄介な相手にからまれ、ついには不可解な事件に巻き込まれてしまう。どうやら自分と瓜二つの男がこの街にはいるらしい‥‥。

【山田風太郎賞受賞の最近作『鳩の撃退法』への選評から】
●文句なしの最高得点を入れた。真似したくても真似できない。(夢枕獏さん)
●試みが図抜けていたことは、疑いようがない。(京極夏彦さん)
●自分もこの作品を一番に推した。(奥泉光さん)
●こんな優れた作家の存在を今まで知らなかった。受賞は当然であろう。(筒井康隆さん)

永遠の1/2 (小学館文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 1983年の作品らしい。
    映画にもなったので当時から作品名は知っていたが、なんとなくロマンチックなおしゃれラブストーリーなんだろうな、と思い込んでいた。自分はと言えば、おしゃれなラブストーリーなんかにはとんと縁のない生活をしていた。つまり、タイトルには惹かれたものの、あまり興味はそそられなかったのだ。僕はひとり、世間から取り残されていた。
    そして数十年が経つ。
    近年、佐藤さんの小説を読むようになった。
    いちばんの魅力は、先が読めないままに流されるように進んでいくそのストーリー展開なのだが、饒舌なまでの風景描写もまた特徴であり、魅力だ。一人称の小説が多いような気もする。人生設計に怠惰な主人公から醸し出される空気感も大好きだ。そして、この小説にはそれがすべて詰まっている。
    結論らしい結論が明確には描かれない結末には好みが分かれるところだろうが、その空気感にひたすら浸り、ページをめくる間中幸せな気持ちになれた。
    それって、きっと小説にとってはとても大事なことだ。

  • 競輪好きの男性が、度々人違いに合うことで自分とそっくりな顔を持つ男が同じ街にいることを知り、事件に巻き込まれていく話。
    昭和のハードボイルド小説感満載の空気感や文体が、最初は読みにくかったけれどだんだん癖になってきました。
    事件の話も恋愛も、するりするりと間をぬけていくような展開で、それが好きな人もいるのだろうけれど、もっと盛り上がりが欲しかったなーと思いました。

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