ガラパゴス (下) (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館
4.06
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本棚登録 : 181
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094065336

作品紹介・あらすじ

貧乏の鎖は、俺で最後にしろ。

二年前、都内団地の一室で自殺に偽装して殺害された沖縄県宮古島出身の非正規労働者・仲野定文。警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、仲野が勤務していた三重県亀山市、岐阜県美濃加茂市を訪れる。そこで田川が目にしたのは国際競争に取り残され、島国で独自の進化を遂げる国内主要産業の憂うべく実態だった。仲野は、過酷な労働環境のなかでも常に明るく、ふさぎがちな仲間を励ましていたという。田川は仲野殺害の背景に、コスト削減に走り非正規の人材を部品扱いする大企業と人材派遣会社の欺瞞があることに気づく。
これは、本当にフィクションなのか?
落涙必至! 警察小説史上、最も残酷で哀しい殺人動機が明かされる。


【編集担当からのおすすめ情報】
堤未果氏絶賛!
(国際ジャーナリスト『ルポ 貧困大国アメリカ』)
「事件が真相に近づくほどに、誰が“悪”なのか分からなくなる。
被害者も犯人さえも顔がない社会は、こんなにも恐ろしい」

24時間365日死ぬまで働け。
日本から、正社員は消滅する。

感想・レビュー・書評

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  • 震える牛があまりにも面白かったため、続けて拝読。
    テーマは派遣労働者とエコカー問題。
    派遣労働者を物として扱う企業の姿勢を強調しており、少し過激な内容。
    「人間は置かれた環境と歳月で激変する」
    同感。

  • ガラパゴス化した日本の実情を鋭く抉る社会派ミステリー。
    あの企業やその企業の実例を交え、固有名詞を読み替えればほぼノンフィクション。すべてそぎ落として新書で刊行したら面白いんだろうなぁ。
    国や会社は守ってくれない...。弱者から搾取することしかない悲しい現実がここにある。

  • 過酷な労働環境の中で、明るく振る舞っている主人公。
    仲野は、過酷な労働時間の中でも明るいのが、印象に残ります。

  • 「一万円選書」第6冊目!

    6冊目にして、やっと自分の好みの作品と出会えた。感謝。

    WOWOWドラマWで以前見た『震える牛』の原作者による続編が本書。続編といっても、主人公が同じだけで、内容は全くの別物だ。

    ドラマW版『震える牛』は映像だったせいもあり、あまり自分の好みではなかったが、本書『ガラパゴス』は全く逆。あまり上下巻ものはダラダラしていて好きではないが、あまりの面白さに長さを感じず、いっきに読んでしまった。

    いろいろな登場人物にスポットを当て、ストーリーが進んでいく点で、池井戸潤『空飛ぶタイヤ』に似ている感じ。『空飛ぶタイヤ』が好きならば、きっと気に入ると思う。

    また、きっとこの作品も、近々間違いなく「WOWOW連続ドラマW」で映像化されると思われる。

  • このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。
    とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。

    2018/11/29

  • 非正規雇用問題。昔はなかった問題なんだよなあ。

  • 読んでいる最中も読み終わった今もやり切れなさでいっぱいです。帯に『これは、本当にフィクションなのか?』とあるが『震える牛』にしろ『ガラパゴス』にしろ事実に基づく何かがあるからこその物語であると思う。安穏と生きている自分には計り知れない雲の上に駆け引きとかもくろみとかが現実にもあるんだろうなとも思う。

  • 下巻では、事件の真相が次々と点と線が繋がって、企業体質とそこで働く、非正規労働者の問題がクローズアップされていく。
    単なる殺人事件としての推理本に留まらず、現在の社会問題に一矢報いることは「震える牛」との共通点かな・・・
    憎らしくも切なくなる小説でした。

  • 派遣労働者の実態、そして液晶ディスプレイやハイブリッドカーなど日本の製造業が直面した問題をミステリーとうまく絡めて読み応えのある作品だった。
    「震える牛」でもそうだっだけど、ストーリー展開上に現代社会・企業の問題を織り込みつつもそれぞれの登場人物が丁寧に描写されているのでヒューマンドラマとしても没入しやすく、直ぐにのめり込めた。

    扱われている問題についても、色々と改めて考えさせられるコトが多かったかと。。。
    特に派遣労働については記事等で読んだりして厳しい実情って程度の理解は持っていたものの、残念ながら実態に直面する機会がなかったので実感が湧いてなかったってのが現実。リアリティの有無はともかく、本作の被害者となる人物の生い立ちやその背景を通じて、やっと記事に書かれてた内容を生々しく感じ取るコトができた。

    タイトルにもなっているガラパゴス化した産業面には明らかにモデルケースが存在しているが、ストーリーの主軸となる事件や被害者そのものは完全にフィクションであると信じておくコトにしよう。。。

  • 二年前、都内団地の一室で自殺に偽装して殺害された沖縄県宮古島出身の非正規労働者・仲野定文。警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、仲野が勤務していた三重県亀山市、岐阜県美濃加茂市を訪れる。そこで田川が目にしたのは、国際競争に取り残され、島国で独自の進化を遂げる国内主要産業の実態だった。仲野は、過酷な労働環境の中でも常に明るく、ふさぎがちな仲間を励ましていたという。田川は仲野殺害の背景に、非正規の人材を部品扱いする大企業と人材派遣会社の欺瞞があることに気づく。現代日本の不都合な真実を暴き出す危険きわまりないミステリー!

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著者プロフィール

相場 英雄(あいば ひでお)
1967年新潟県生まれ。89年に時事通信社に入社。2005年『デフォルト 債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞しデビュー。
12年『震える牛』が話題となりベストセラーに。13年『血の轍』で第26回山本周五郎賞候補、および第16回大藪春彦賞候補。16年『ガラパゴス』が、17年『不発弾』が山本周五郎賞候補となる。

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