なぞとき遺跡発掘部 甕棺には誰がいますか? (小学館文庫 Cひ 1-2 キャラブン!)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094065503

作品紹介・あらすじ

極貧女子と考古学男子の発掘×事件、第二弾

福岡県の中央、あさくら市にある大学のキャンパスに通う田中灯里は、考古学専攻の貧乏女子学生。男前な古賀先輩にごはんをたかりながら、学費を稼ぐためアルバイトに精を出す毎日だ。
ある日、古賀先輩が敬愛する西枝教授から、研究室で発掘した遺物に“偽造の疑い”がかけられているという不穏な話を聞いた灯里。変なところで運がいい灯里は、スコップ片手の発掘現場でたびたび貴重なものを掘り当てては、人はいいが運は悪い西枝教授から大層うらやましがられていた。疑惑の遺物は、先日の灯里がかかわった発掘調査で掘り出されたもの。ところが、同じ年代の地層から出たふたつの棺の中に、それぞれまったく時代の違う人骨が納められていたという。灯里と古賀先輩は、あり得ない事態に困惑するが……。
発掘現場に隠されたやっかいな謎を、タフな女子大生・灯里と隠れ甘党な古賀先輩が解き明かす! 福岡スポットや名物グルメもたっぷりつまった、遺跡発掘×ミステリー第二弾!

感想・レビュー・書評

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  • 「なぞとき遺跡発掘部」の二巻目ですね。
    灯里はますます元気いっぱいに、甘党の院生古賀先輩とタッグを組んで謎を解き明かす。
    四話の短篇連作とエピローグ。
    発掘現場で、おばちゃんと仲良くなりなりながら、灯里が主体で、事件を解決に結びつけていく。
    二冊目で、灯里の推理力は冴え渡る。日向さんは、古賀先輩に謎解きをさせるより、灯里の個性豊かな活躍に引っ張られたようですね。
    灯里はとにかく、面白い。バツグンのキャラクターです。
    気弱な西枝教授はますますいじめられキャラクター、これもまた面白い。マイペースな問題児のお嬢さん日比野の発掘現場でまたまた騒動を撒き散らす。
    ユーモア満載で、発掘の楽しみと、福岡グルメが楽しめる。
    とても楽しくなるシリーズです。

  • そもそも私は今流行りのライト文学は読まないのだけど、考古学関係ならば、古賀先輩の西枝教授に対するが如く人格が変わる。たまたま本屋で見つけて速攻買ってしまった。どうやらシリーズ第二弾らしい。

    軽い日常系ミステリー。大学の考古学研究室の日常を「発掘部」とサークルのように表現するのは違和感あるが、まあだいたい合格の文体だった。さり気なく出される考古学知識も、一つの大ウソを除けば間違っていない(はず)のも合格。ただし、ホントの考古学ミステリーは4編の最後の章だけだった。それは減点。最大の減点は、いくら偽造の疑いがかけられているとしても、ホントの研究者ならば、こういう矛盾が出て来たならば「よし!新しい発見だ」と喜ぶものじゃないかと私は思う。考古学は一つの発見で歴史がガラリと変わるとっても面白い学問なんですよ。実際、論文にしても良さそうな「仮説」が立証出来たのだから(西枝教授のキャラではないかもしれないが)ラストはもっと喜んでいる場面とか、新聞報道とかあっても良さそうなものだと思う。

    加賀先輩や灯里のワンパターンだけど細やかで魅力的な性格付は、この直前に読んだミステリーが雑な映画原作本だっただけに、余計に好感を持った。もう内容はほぼ察しが着いているけど、シリーズ1も読みたくなった。

    2018年10月3日読了

  • 相変わらずな灯里ちゃんに安心です。
    セイヨウタンポポなら取ってもよしとする、学部のみなさんもどうかと思いますが……

    中国の冥婚が古代でも行われていたのかと思うと、なんか凄いですね……
    渡来人の時代からの風習が今も残っていることが凄いです!
    道端に落ちてる封筒は拾いません!

    古賀先輩の教授LOVEにドン引きです!
    彼女に振られるはずです……

  •  発掘現場で掘り出した遺物に偽装の疑いをかけられた西枝教授。濡れ衣を晴らすべく灯里と古賀先輩は調査する事になり…

     古賀先輩が残念イケメンマッチョなのが浮き彫りになった巻でした。そして、灯里もちゃかしてるけど、古賀先輩の事結構本気なのかなと言う嬉しい発見でした。ただ、古賀先輩が全く灯里に異性として興味ないのが残念です。

  • 前巻より雰囲気に馴染んで、とても楽しめた

  • 作中の事情で今回は全く発掘してませんね。軽薄そうに見えて主人公はちゃんと1本筋が通っているので好感が持てます。ちょっといい感じになってきた、このシリーズ。

  • 2冊目です。
    読みやすいです。

  • 日向夏先生の二冊目の本(薬屋のひとりごとの原作者)
    田中灯里の教授と共著の先生が偽造をした(考古学者
    は絶対やりません=神の手は学者やねえハズ)ために
    西枝教授も疑われやすい状況が生まれた
    田中は怖ろしいほど遺物を掘り出す才能(?)があり
    今回も無傷の甕棺を発掘し、中に2体の遺体があった
    だがその二つの年代は数百年ずれているために偽装の
    疑いが出てきたのだが、田中の推理で全員納得した

    渡来人の習慣として冥婚=死者の結婚式を試みたので
    はないか・・・若くして亡くなった子供にせめてもの
    結婚式として甕棺に古い遺体(別の甕棺から)を並べ
    たのえはないか・・・面白い(∩´∀`)∩

  • 最後の手段はやっぱり永久就職かなぁ。先輩も気が付いているんじゃなかろうか。
    謎解きの部分はおそらくそんなに難しいものは用意していないんだろうね。
    日常の中で出るちょっとした不思議、くらいの感覚で。
    犯罪がらみ多いのはジャンル故の呪いかもしれん。

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著者プロフィール

福岡県出身。小説家、ライトノベル作家。2012年に「小説家になろう」に投稿していた『薬屋のひとりごと』が書籍化され、デビュー。同作は2種類のコミカライズされ、ねこクラゲ作画の作品は「次にくるマンガ大賞2019」でコミックス部門の1位、倉田三ノ路作画の作品は「Google Play Best of 2019」のユーザー投票部門にノミネート。23年にアニメ化された。

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