勘定侍 柳生真剣勝負〈二〉 始動 (小学館文庫 J う 1-2 小学館時代小説文庫 勘定侍柳生真剣勝負 2)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094067972

作品紹介・あらすじ

柳生宗矩の隠し子は大坂一の商人の孫!?

晴れて大名となった柳生家。が、同時に惣目付を解任、監察される側となり、早くも危機が迫りつつあった。
惣目付の秋山修理亮正重は甲賀百人衆の忍びを遣い、柳生藩を潰さんと、隙を探りはじめたのだ。
一方、柳生家当主の宗矩は苦肉の策で、大坂一と言われる唐物問屋淡海屋七右衛門の孫である一夜を召し出す。
将軍家剣術指南役といった役目柄もあり、剣で鳴らす柳生家は算盤に弱いため、今や商人として活躍している、己の隠し子・一夜に勘定方を任せようという腹積もりらしい。
突然の召し出しに渋々応じた一夜だったが、柳生の庄で嫌々十兵衛と友矩に稽古をつけられながらも石高を検分、殖産興業の算盤を弾く。さらに、江戸へ向かう旅の途中では、立ち寄った京で商談するなど、まったく卒がない。
しかし、江戸の手前の川崎で胡乱な牢人たちに絡まれた一夜は、懐の金はおろか、命まで狙われてしまう……。
会津藩加藤家国替えの陰役を徳川三代将軍・家光から仰せつけられた宗矩。一夜の嫁の座を狙う、信濃屋の三人小町。騙し合う甲賀と伊賀の忍者たち。それぞれの思惑が交錯する、波乱万丈の痛快時代小説、シリーズ第二弾!


【編集担当からのおすすめ情報】
おかげさまで、シリーズ第一弾『召喚』は、発売即大重版となりました!
超人気の歴史時代作家の最新シリーズは、既刊本の読者も必ず大満足いただける、歯ごたえの確かな名作です!!

感想・レビュー・書評

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  • 始動 ― 勘定侍 柳生真剣勝負シリーズの2作目 
    2020.08発行。字の大きさは…小。

    将軍家剣術指南・柳生但馬守宗矩の息子で、商家で育った一夜の成長物語です。

    柳生宗矩は、勘定方を任せるべく、己の隠し子で、大阪一といわれる唐物問屋淡海屋(おうみや)七右衛門の孫で跡取り一夜(かずや)を江戸へ連れて来るが。一夜は、柳生宗矩の息子としてただで働くのではなく、柳生家の家臣として、百石(一万石の大名家で百石の家臣は数人しかいない重臣)で仕えることを選ぶ。そして名前も、柳生でなく淡海一夜と名乗る。
    その一夜に、柳生家の瑕疵を探るために惣目付の秋山修理亮正重が接触してきます。

    【読後】
    一夜が、柳生家の殖産振興の案を出して進めて行こうとしますが、お金を下賤の物と考える武士(柳生家)は、なかなか商人(一夜)の考えに馴染めません。そんな中で一夜の人柄が気に入り伊賀者が自分の娘を一夜のもとにと伊賀から呼び寄せます。次回は、伊賀の女忍びが、物語に華を添えることになるか。この物語は、テンポが良く、進み具合が早いので読むのが楽しみです。
    2021.04.12読了

    ※シリーズの感想と読了日
    召喚 ― 勘定侍 柳生真剣勝負シリーズの1作目 2021.03.31読了
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4094067434

  • 一夜の強烈なキャラ健在。憎めない。
    周りに集まり始めている脇役たちからも今後の展開が間違いなく楽しくなるだろう気配がぷんぷんしてます

  • 20年放置されていた父柳生宗矩により江戸へ呼び出された大阪淡海屋一夜は、柳生の荘での視察後京へ。宗矩に対する惣目付たちの妬みから命を狙われる一夜。さらには江戸で待ち受ける宗矩との関係は。米が穫れない柳生で儲けることはできるのか。

    上田さんの主人公としては珍しく剣術ダメ、商い上手、女性扱いもほどほどというキャラ。これに柳生一族とそれに敵対するものたちがどう絡んでいくのかが今後の楽しみ。

  • 一夜を小気味よく思うのは、ミナミに馴染みがないとはいえ、私も大阪の出だからでしょうか。とても痛快です。斬撃音も良いですが算盤を弾く音で魅せてくれます。

  • 江戸での1週間

  • 第二弾
    家光の屈託した愛憎が柳生を含め渦巻く
    一夜の天性の感と勘定の知識がいよいよ発揮か?
    幕閣の思惑と伊賀、甲賀の対立、

  • だんだんと盛り上がって来た❗
    今後の展開が楽しみです

  • 大好物のロジカル時代小説(オモロイでぇ~)
    流石に武士シバリではキツイのか、戦国モノへと
    触手を三本伸ばしました
    今度の上田先生は商売もの、更に日常あらゆる
    論理が作品のそこかしこにちりばめられます
    面白いこと請け合います

    なんせ、2巻から読んでこの面白さだもん(笑)

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著者プロフィール

上田秀人
一九五九年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。九七年小説CLUB新人賞佳作。二〇〇一年作家デビュー。歴史・時代小説を中心に活躍。主な文庫シリーズに「闕所物奉行 裏帳合」(中公文庫)、「禁裏付雅帳」(徳間文庫)、「聡四郎巡検譚」「惣目付臨検仕る」(光文社文庫)、「奥右筆秘帳」(講談社文庫)、「町奉行内与力奮闘記」(幻冬舎時代小説文庫)、「表御番医師診療禄」「高家表裏譚」(角川文庫)、「日雇い浪人生活録」(ハルキ文庫)、「辻番奮闘記」(集英社文庫)、「勘定侍 柳生真剣勝負」(小学館文庫)など。一〇年『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第十六回中山義秀文学賞を受賞。二二年「百万石の留守居役」
シリーズ(講談社文庫)で第七回吉川英治文庫賞を受賞。『翻弄 盛親と秀忠』(中公文庫)など著書多数。

「2023年 『夢幻(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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