逃げる女

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  • 小学館 (2024年8月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784094073768

作品紹介・あらすじ

白熱のノンストップミステリー!

人を殺しても、逮捕できないヤツがいる――。
2023年、秋。北海道・札幌の葬儀場で、道警捜査一課の生方吾郎は、久野麻美という女を張っていた。
8日前に起きた殺人事件の被疑者である彼女は、葬儀場を出た後、警察の追尾を受けながらもその姿を消してしまう。
札幌、旭川、釧路……張り巡らされた捜査の網をかわして、北海道を脱出しようとする麻美。生方は所轄の駆け出し刑事である溝口直子とコンビを組み、彼女をどこまでも追う。
手に汗握る逃走劇、その先に隠された思いもよらぬ真実とは――。
逃げる女と追う道警――衝撃のリアルサスペンス!!

感想・レビュー・書評

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  • 青木俊『逃げる女』小学館文庫。

    殺人事件の容疑者となった女性の逃走劇とその女性に翻弄されながら追跡を続ける北海道警察の執念の捜査を描いたサスペンス小説。

    プロローグに描かれた19年前に起きた母子轢逃げ死亡事件と殺人事件の容疑者となって逃走を続ける女性の関係は……

    想像を絶する事件の真相には驚いたが、どうにも納得出来ない。確かにこの日本にはこの真相と同じような事件はあるだろうが、そこに辿り着くまでの過程が役不足というか陳腐に感じるのだ。ストレートにこの真相だけをクローズアップした小説に仕立ててくれた方が腹落ちしたように思うのだが。

    2023年の秋、北海道警察捜査一課の生方吾郎は札幌市の葬儀場で、興信所で調査員を務める27歳の久野麻美という女性を見張りながら、任意同行の機会をうかがっていた。

    8日前に47歳のフリーライターの名倉高史が自宅マンションで撲殺されるという事件が発生し、第一発見者の久野麻美が容疑者となる。名倉の葬儀に出席した麻美が葬儀場を出ると警察に追尾されるのだが、あの手この手で警察の追尾をかわして姿を消す。札幌、旭川、釧路と警察の組織捜査の網を掻い潜りながら、道内から脱出を図る麻美。生方は所轄の駆け出し刑事の溝口直子とコンビを組み、麻美の行方を追う。

    警察組織が硬く口を閉ざす19年前の轢逃げ死亡事件の真相と、警察が組織を上げて行方を追う久野麻美が手にした秘密とは……

    本体価格730円
    ★★★★

  • ジャーナリスト名倉高史殺人事件の被疑者とされた久野麻美が、その運の良さと度胸と頭の回転の早さでひたすら警察の追跡を逃れ続けるのが前半のお話です。前半は久野麻美がただ逃げるシーンが続くので、そこまで物語に夢中にはなれませんでしたが、面白くなるのは第4章あたりからです。新米刑事の溝口直子がいい着眼点を持っているのと、生方刑事の指示のもと地道に捜査を続けていき、徐々に冒頭の轢殺事件と名倉、久野麻美、後に出てくる元刑事の桐山茂との関係が明らかになっていくので、頁を捲る手が止まらなくなります。

    最後の方で轢殺事件や殺人事件の全体像が見えてくると同時に、久野麻美も言っていた「人間は醜い。誰だって自分が一番可愛い。」という言葉が示すように、轢殺事件、殺人事件に関わった多くの人間の自己保身故の醜さが明らかになってきてすごく不快な気持ちになりますが、轢殺事件を追う名倉の叔母を想う執念、名倉の意思を継いだ麻美、麻美と共に真相を解明、公にしようとした桐山元刑事の誰かを大切に想う気持ちやその必死さに救われる気がしました。

    それにしても(青木俊さんの作品はこれで2冊目ですが)青木俊さんは、人間の自己保身故の醜さを書くのが上手いですね。とても文章が上手い作家さんなので、是非他の作品も読みたいです。

  • 頭のいい麻美があの手この手の頭脳戦で北海道から関東までギリギリの逃亡劇を繰り広げ、警察の目をすんでのところでかいくぐる前半~中盤まで、まずハラハラドキドキしながら読めて面白い。病院を包囲されたときは万事休すかと思ったが、そこから抜け出す作戦がすごかった。一方で、麻美は本当に犯人なのか(おそらくそうでないので、だとすると真犯人は誰なのか)、また逃亡を続ける目的は何なのか、麻美と被害者をつなぐ過去の事件とのつながりは……といったのがもっと面白い主題になっていて、後半一気に国家レベルの陰謀が明らかになり、社会派ミステリに変わる。やりきれない思いも残ったが、読後感も決して悪くなかった。

  • ストーリーは面白いと思うけど、私の頭がついていかず途中で登場人物たちの関係性がわからなくなりました。

  • 非常に良かった!女が逃亡するだけの話かと思いきや。逃亡の事情や登場人物が魅力的で夢中になって一気読み。ワッパをかけた場面と猫ちゃんの場面は泣いた。

  • キャラクター一人一人が丁寧に描かれていて,文脈や殺人などはおまけであって,これは,ミステリー小説というよりは,一人一人の人生の話なんだろうな.と,私的には感じた.ただ,今の私が付箋を引きたくなる箇所,がないまま読了してしまったのが,ちょい残念.

  • 内容の8割は逃走劇なのはシンプルかつ独創的で良い。女がなぜ逃げていて、目的が何なのかが最後の数ページで明かされる構造になっているが、ストーリーラインや事件の真相も少し地味な印象、読みやすくはあった。

  • 二〇二三年、秋。北海道警察捜査一課の生方吾郎は、葬儀場で久野麻美という二十七歳の女を張っていた。彼女は8日前に札幌市北区のマンションで起きた殺人事件の被疑者で、数時間内には逮捕状が発付される予定だった。(e-hon)より

  • ん〜、一般人にはわからない深い闇があるんだな…と思いました。絶対開けてはいけないパンドラの箱、というか、絶対踏んではいけない虎の尻尾みたいな話で、夢中に読んでました。

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