- 小学館 (2024年10月4日発売)
本棚登録 : 49人
感想 : 5件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784094073935
作品紹介・あらすじ
桂助は医師国家試験開設に協力を求められ…
藤屋桂助は、妻の志保、房楊枝職人で桂助の助手である鋼次夫妻と幕末にアメリカに渡り、最新の歯科医療を学んで帰国した。近代化を進める明治政府は、医学でも漢方から西洋医学への転換を早急に行おうとしていた。そのための医師開業試験が開設されることになり、桂助にも協力要請が長与専斎から届く。
巡査の金五が怪我をした少女を背負って駆け込んできた。少女は療養した翌朝、突然に姿を消し、金木犀の一枝が残されていた。最近市中では、評判の美人が暴行される事件が相次いで起こっていた。(第一話 金木犀禍)
腹部に傷を負った老人の治療を行なっていた桂助。そこに、孤児の正太を昼間面倒見てくれないか、と金五がやってくる。老人と正太が話を交わしたところ、正太はいなくなってしまう。(第二話 バニラの花)
速水公子より、速水家への招待があった。大旦那の速水万之助の意向という。桂助夫妻と鋼次が出かけて行ったが、そこで事件が。(第三話 ほうれん草異聞)
名前を明かさない患者が来ていたが、後に長与専斎と名乗った。あるべき口中医療の理想を伝える桂助。ある日、金五が女性の骸を運び込んでくる。(第四話 どんぐり巡査)
【編集担当からのおすすめ情報】
長与専斎(文部省医務局長、東京医学校校長)や川路利良(警視庁大警視)が登場するほか、福沢諭吉も桂助と書簡のやり取りをしたり、と歴史上の人物が目白押しです。
みんなの感想まとめ
近代化が進む明治時代を舞台に、医師国家試験の実施や新たな歯科医療の確立に挑む主人公の姿が描かれています。事件が相次ぐ市中で、桂助は妻や助手と共に真相を追い求め、さまざまな人々と関わりながら成長していき...
感想・レビュー・書評
-
「口中医桂助」シリーズのセカンドシリーズ”明治篇”・『新・口中医桂助事件帖』の二作目。(通算だと十七作目)
アメリカで最新の歯科医療を学んで帰国し、東京で〈いしゃ・は・くち〉を開業している藤屋桂助が、遭遇する事件の謎を解明する連作四話が収録されております。
・若い女性を狙った暴行事件と怪しい「金木犀屋敷」との関わりとは・・(第一話 「金木犀禍」)
・腹部を刺され、桂助の元に運び込まれた老爺と孤児の正太に因縁が?・・(第二話「バニラの花」)
・桂助と妻の志保、鋼次が招かれた実業家の晩餐会の最中に起こった、”毒入りワイン事件”の真相は?・・(第三話&表題作「 ほうれん草異聞」)
・落下死とされた元・女盗賊の死の真相とは・・(第四話 「どんぐり巡査」)
前巻を読んだのが2021年・・せっかくセカンドシリーズが始動したものの、忘れた頃に二作目が刊行というのんびりペースの当シリーズ。
明治篇という事で、これまでの漢方医から西洋医への転換をはかる為の医師国家試験の実施が企画され、桂助先生がそれの口中科学の審査官を打診されたりと、〈いしゃ・は・くち〉を取り巻く環境も変化している様子です。
そんな腕利き口中医・桂助先生の洞察力と推理力が冴えわたる謎解き部分は”うん、これこれ!”という感じの安定感で楽しめました。
ただ、ちょっと気になったのが文体で、いきなり主語をすっ飛ばして誰が発したかわからん台詞がぶっこまれたりと、文体のクセというより文自体がおかしくね?って感じで、”こんなに独特な文体でしたっけ?"とモヤってしまった私です。
あと、モヤりついでに金吾のキャラがどうにも・・汗
特に第二話で、金五が孤児の正太を桂助と志保さん夫妻のところに押し付けようとする場面があるのですが、志保さんが「うちは診療をしているから、(正太を預かっても)相手ができない・・」と暗に断っているのに「かまう必要ないよ。あ、でも志保さん特製の美味しいお八つはあげてよね」と返す等、厚かましいにもほどがありますよね~。(ま、この時はさすがに"図々しすぎる"と鋼次に怒られていましたが)
・・と、文体やキャラ(てか、金五)にモヤつきながらも、久々に桂助先生の謎解きを楽しめたので、まぁ良しとしませう(超オマケの★3)。
次巻がいつ出るのかわかりませんが、気長に待ちたいと思います~。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2024年10月小学館時代小説文庫刊。書き下ろし。明治編シリーズ2作目。通算18作目。金木犀禍、バニラの花、ほうれん草異聞、どんぐり巡査、の4つの連作短編。和田さん流のトンデモ展開の割には、桂助にしても金吾にしても時代のせいなのか、かつての覇気、生気がない感じられない。がんばれ桂助!。
-
ちょっと、「口中医桂助事件帖」を読まなかったら、
新、口中医桂助事件帖 が、登場している!!!
「江戸菊美人」位まで読んだつもりなのだが、いつも桂助が、手塩にかけて料理を作っても、志保が、心の傷で、桂助の事を理解していないのに、飽きてきて、他の時代小説を読み続けて来た。
そんな時に、明治になってからの話が、書かれているこの本を手にした。
4話からなる。最初から金木犀の話である。
毎年10月頃、この香りが好きで、玄関の脇に、植えていた。
そんな事を思い出しながら、読み始めた。
アイスクリームの話や、ほうれん草の話。
公子で、さとこと、読むこともあるのにびっくり!
素敵な晩餐に、毒入りのワイン!
そして、跡継ぎの息子の親の謎。
家の格をあげるための、結婚。
嫁は、飾り物???
時代背景がなす お家の跡継ぎ!
4話の「どんぐり巡査」で,罪を犯した巡査を、収監しなかったのも、腑に落ちない。
名前を汚さず、心臓発作にしたのか!
うやむやに、事件解決になっている。
志保さんのお菓子作りに、材料も用意も、時間も必要なのに、いつでも、食べれるのは、魔女のサマンサのような、感じ!
野菜作りに、お菓子作り、そして、夫の仕事の世話まで、何でもこなせたら、言うことないけど………と、思いながら、第1話の「志保のバラ」を探しに行こう!
-
89
著者プロフィール
和田はつ子の作品
