- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094074246
作品紹介・あらすじ
ワケあり物件の謎を解く、それが入居の条件
「私と一緒に、ワケあり物件の謎を解いていただく。これが、入居の条件です」
三軒茶屋のはずれ、深夜二時から四時の間だけ灯りがともる「午前二時不動産」。
店主の青年・柏原泉は、迷い込んだ客たちにぴったりの格安物件を紹介してくれる。
ただし、入居に際しては条件が一つ。それは泉とともに、その物件にまつわる謎を解くことだ。
愛するハムスターを亡くした女性の最大の後悔とは。タワマンの一室に届き続ける匿名の手紙の差し出し人は? 部屋をアート作品のように彩り亡くなったおじいさんが遺した、謎の言葉の意味とは。
部屋に秘められた想いが、悩める人々の背中をそっと押してくれる。
ようこそ、勇気をもらえる謎解き内覧へ。
【第一章ハムスターを追いかけた部屋】
渋谷区、広尾駅徒歩6分、1K、家賃47,000円、告知事項あり
【第二章名無しの手紙が届く部屋】
江東区、豊洲駅徒歩12分、28階2LDK、家賃95,000円、告知事項あり
【第三章魔法の箱が開く部屋】
世田谷区、千歳烏山駅徒歩13分、2K、家賃80,000円(但し残置物引き取りの場合35,000円)
【編集担当からのおすすめ情報】
引越しは、生活、ひいては人生を変える大きなきっかけのひとつです。
恋人との同棲を解消したばかりの女性。
小説家として再起しようともがいていた作家。
シェアハウスに暮らすシングルマザー。
人生に悩める人々は、ミステリアスな「午前二時不動産」店主・柏原泉の紹介で、どんな物件と出会い、その部屋のどんな「想い」と向き合うことになるのか?
一風変わった内覧会をお楽しみください。
感想・レビュー・書評
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不動産と謎解きという組み合わせは新鮮さを感じて面白かったです。
読んでいて話も重くなかったので気軽に読み進めながら楽しんで謎解きに参加することができました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
格安の瑕疵物件を契約するにはその部屋に関わる謎を解かなければならない。ちょっと変わった不動産屋店長を助手に、ド素人探偵(客)が次第に故人に心を寄せながら推理を深めていく構図が、読んでいて心地よい短編3話。3話目は特に、謎、ストーリー共にドラマティックだった。続編が出たら読みたい。