凛冽の宙 (小学館文庫)

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レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (510ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094080254

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  • [ 内容 ]
    バブル崩壊後、不良債権処理に苦しむ企業が数多存在した。
    それらの企業を喰い物にする投資顧問会社社長・古樫賢哉。
    一方、法を遵守したビジネスを堅実に営む外資系証券会社社長・坂木洋二。
    人生に対する二人の倫理観は真っ向から対立していたが、企業の利益優先主義が二人の運命を一本の糸で結ぶ―。
    “バルク買い”“サービサー”など、外資系金融機関が水面下が駆使した手法が、綿密な取材を基に、ここに明かされる。
    『日本国債』『代行返上』など、常に日本経済の根幹に巣食う病巣を照射し続けてきた著者会心の問題作、待望の文庫化。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 不良債権問題を大テーマとした小説。法律すれすれのところで金を稼ごうとする小樫と外資系証券会社の社長坂木。
    ストーリーは大風呂敷広げすぎて最後すっきりしない感じです。

  • 話を拡げるだけ拡げておいて 最後は、結局、これだけ?

  • 不良債権にまつわる黒い部分を描いた作品。発刊当初も結構話題になったが、現在も同種の事が数多く起こっている事を思うと、色々と考えさせられる。

  • 経済小説に目覚めた当初、ブックオフで大量に買い漁った中の1冊です。なんとなく日本で読む気になれず、マレー鉄道の旅の友として連れて行きました。


    最悪でした。


    幸田真音の本はこれを含めて2冊しか読んでませんが、どちらの本も人物描写が陳腐で稚拙で読むに耐えません。経済小説は専門用語が多く出てくるので、どの小説も登場人物に説明じみた台詞を言わせる(言わせざるを得ない)のですが、幸田の小説ではそれが人の会話として成り立っていません。説明文に「」(かぎ括弧)をつけただけのような単純なものです。私が馬鹿と言ってしまえばそうなのかもしれませんが、時折これは物語文なのか説明文なのか判断がつかないという、小学校4年生程度の文章能力さえ自分にはないのかと疑うほど「」の使い方、登場人物の会話に対する違和感は相当なものでした。


    また、経済小説全体に対してよく言われることですが、人物描写のdetailの甘さ、単純化されたキャラクターは、幸田の小説が抜きん出ているかと思われます。今、この本は既に手元になく(バタワースへ向かう列車の中に置いてきました。何の価値もない紙切れは邪魔なだけです)、1回しか読んでないので具体的に書き記すことも出来ませんが、これは小説という表現手段に対する冒涜なのかと思うくらい「人物」が全く描けていないことに私は衝撃を受けました。読者は経済小説に「人物」を求めないとでも思っているのでしょうか?読者は経済活動に従事する日経新聞を読むエリート層だけとでも思っているのでしょうか?


    鮮度が第一の経済小説が生き残る道は、普遍的な人間ドラマをいかに描ききるか、が勝負だと私は思います。なぜなら現代の生活(少なくとも一般的な日本人の生活に関して)は資本主義をバックとした経済活動の上に成り立っているのですから、純文学や大衆文学が描く人間ドラマにはない「今ここに生きる現代人の本当のドラマ」を描けると私は勝手に期待しています。もちろん、何が本当の人間ドラマかなんて定義はありません。むしろあらゆる小説に描かれるあらゆる架空のストーリー全てが真実だとも言えます。ただ、経済小説が経済だけしか描けないというある種の偏見は間違っていると思いますし、作家にはそのような意見を打破する骨太の作品を描いてほしいと思っています。むしろ、経済活動を無視して人間関係だけに特化した作品や過剰なドラマ性を帯びた作品こそ欺瞞だと思いますし、そのような作品には経済や現実を無意識、否、意識的に敵視するような描き方もしばしば見受けられ、経済を周縁に追いやることで人間関係の優位性・重要性を説く風潮があるようにも思います。


    ********************************************


    もう一度言います。私は経済小説にこそ現代に生きる人間を描いてもらいたいし、むしろそれは経済小説にしか描けないと思っています。現代社会は、有史上最も経済活動が全てにおいて優先され人々の生活を支配する社会だと私は思います。そう、私たちは経済に支配されているのです。そしてほとんどの人は経済に対してあまりにも無知で無防備です。私たちの多くはただ労働するしかないのです。ただ労働するしかない人たちは何も支配できません。なぜか?私たちが何も支配できないように、今私たちを支配している人たちがそう仕向けているからです。無知で無防備な私たちは、資本主義というとてつもなく巨大なシステムの下では無抵抗になるしか生きていく道はありません。抵抗した途端、私たちの多くは網目の大きいセーフティネットには引っかかることもなく、ただ路上で死んでいくことしか出来ないでしょう。


    ************************************************


    今、世の中で何が起こっているか、誰が経済を、誰が日本を、誰が世界を動かしているのか。世界を動かしているのは福田でもブッシュでも金正日でもありません。では一体何が、誰が世界を動かしているのか?その答えこそ経済小説の真骨頂。作家は嬉々としてその答えを描いてくれます。私はそこに経済小説を読む爽快感を見出しました。純文学や大衆文学は愛だの恋だの親子の絆がどうだの友情がどうだのと、昔からセンチメンタルなことばかり。なぜ人は現実を見ないのか?現実は現実の中だけでいいのか?小説に現実を求めてはいけないのか?


    経済小説には少なくとも他のジャンルの小説が決して描かない「現実」があると思います。金という現実が。経済という現実が。人は労働しないと食っていけないという現実が。金のある者が正義で金のないものは支配されるしかないという現実が。


    幸田の小説はただ経済用語の羅列ばかりで、人間はもちろんのこと、経済に侵食され腐りかかった社会も、金についても、「経済」という用語の表層下にあるdepthについては描かれていない。これでは経済小説は経済しか描かない、と揶揄されても仕方ありません。


    読んだことを後悔しないためにも読まないことをオススメします。

  • 文庫 £1.00

  • この著者の本、すごく好き。
    でも、これはちょっとイマイチだったかなぁっていうのが、本音で(^o^;)。

    そもそも、この著者の作品が好きなのは、そこに金融業界で働く女性が出てくるから。
    この作品には、その女性陣がいなかったていう、そんな単純な理由なのだけれど。

    でも、やっぱりすごいのは、新聞やニュースで目にしたことあるとか耳にしたことあるとかっていう、金融用語が分かりやすく小説にそって説明されていること。

    憧れだ。

  • 不良債権の裏側がよく分かる本。
    サービサー法が発足してから不良債権ビジネスが活発化したが、銀行などの不良債権のカラクリがこれで完璧に!

  • 金儲けだけ、人としての生き方も、こんな考えの違う二人が金融界で対立する。しかし最後は人間はというところにたどり着く

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