- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094080469
作品紹介・あらすじ
医学ジャーナリストが描く迫真のミステリー
ウィルス研究医・仲沢葉月は、ある晩、外科医の夫・啓介と前妻との間の子が誘拐されたという連絡を受ける。しかし夫は別の女からの呼び出しに出かけていったまま音信不通、幼子は無残な姿で発見された。痛み戸惑う気持ちで夫の行方を捜すうち、彼女は続発する幼児誘拐殺人事件の意外な共通点と、医学界を揺るがす危険な策謀に辿りつく――。医学ジャーナリストが描く、迫真の医療サスペンス! 第1回小学館文庫小説賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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他人よりいい思いをしたい、というのは当たり前のことなんだろうけどなぁ。そこに落とし穴がある。
欲張りすぎず程々に。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ミステリーよりもサスペンス。
大人のよくと善意の裏返しとでページを捲るのが楽しかったです。
子どものことを考えると一生懸命になってしまうのと、善意の言葉の後ろにある悪意がすごかった。悪いものってどこかにあって、それを防ぐのって大変。
子どものために何をしてあげられるのか。考えても考えてもその行動が、正しいとは言えないが試してみるしかなかった彼のことを思うとかわいそうだとは思うけど、どこまで調べて行動したのやら。どういう行動をとるのかは親の責任だから選択を誤りたくないものです。 -
仙川さんのデビュー作でもある物語。
そのせいなのか、展開も結末も、描写すらも浅い感じがしてしまった。
子供は宝。
そんなふうに無条件に子供を愛する親ばかりではないことはわかっているが、ほとんどの親にとっては自分の命に代えてもいいくらいに大切な存在なのではないだろうか。
病気だとしても治せるものなら治してやりたい。
自分たちに出来ることがあるとすれば、何でも出来る限りのことはしてやりたい。
それは自然な感情だとは思うのだけれど・・・。
大概の場合、子供にとって親とは絶対的な保護者だ。
だが、親はその限りない子供への愛ゆえに愚かになってしまう。
親とはそんな哀しい存在でもあると伝えたかったのだろうか。
結末にどことなく安直さを感じてしまった物語だった。 -
わかりやすいパンデミックものかと思い読んでみたら不意を突かれました。
動物の臓器を人に移植する。
考えたことなかったけど、
凄い発想です。
怖い研究です。
そうなると、昔の人から見た現代人は大分
フランケンシュタインに近づいているんだろうなぁ。 -
ウイルス研究医の葉月の夫と前妻の間の子供の誘拐、遺骨での帰還、他の幼児誘拐殺人との共通点と異種移植、そこからのウイルス。不意の意外な自殺にもあまり動揺は見られない。研究生の小さな怪我は伏線かと思ったらそのまま終わってしまって若干拍子抜け。誰も彼もが心臓や肝臓を灰にしてしまうという医師の嘆きが印象的。
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人間の心理描写がすごくリアルで惹き込まれた。次の展開が気になってさらりと読めてしまった。ちょっと軽めのサスペンスが好きな人にはたまらないかも。
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サクッと読めたけど、びみょ〜