千里眼とニュアージュ(上)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 332
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094081008

感想・レビュー・書評

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  • 小説
    史上最大のIT企業が設置した“48番目の都道府県”萩原県。そこはニートと呼ばれる無職の人々や失業者たちが、生活費も支給されながら暮らす最先端の福祉都市だった。だが住人たちは悪夢にうなされている。炎、地獄の骸骨そして金縛り。ニート天国・萩原県には巨大な陰謀が眠っていた。イラクから帰国するや、不可解な速達を受け取った臨床心理士・岬美由紀は再び混乱の渦中へ疾走。しかしそこにはメフィスト・コンサルティングの影がー。

  • ダビデの「君誰だい」に吹いたw

  •  実質的な権限は一IT企業であるジンバテック社にあるという48番目の都道府県・荻原市。そこは無職の人間が何不自由なく暮らせる福祉都市である。しかし、悩みとは無縁に思えるそこの住人達が最近皆、悪夢をみると訴える。そんな住人達の話を聞くことになったのが、同じく荻原市に身をおく心理相談員・一ノ瀬恵梨香であった。しかし荻原市の住人達が揃ってカウンセリングを希望するのは、あくまでも岬美由紀。その頃テレビでは、「トランス・オブ・ウォー」でイラクに行っていた岬の帰国が大々的に報じられていたのである。

     この本でようやく対面することになる岬美由紀と一ノ瀬恵梨香。恵梨香の両親の死亡は美由紀の両親の事故のせいということになっているので(※小学館文庫版)、恵梨香の美由紀への反発心がものすごい。しかし美由紀と並ぶことで余計に浮彫になる恵梨香の未熟さや危うさ。まるで子供。果たして、美由紀は恵梨香の心を救うことができるのか?そして、まるで利益を生み出さずに破綻寸前といわれるジンバテック社の本当の目的は?バックにはもちろんメフィストの影。下巻楽しみ。
     
    この本を読むにあたって、「青い瞳とニュアージュ」は絶対。そして「千里眼 トランス・オブ・ウォー」、「青い瞳とニュアージュⅡ 千里眼の記憶」はできるだけ読んでおいた方が良い。

  •  中間を少し飛ばして2分冊の書き下ろし文庫を手に取った。別シリーズ「蒼い瞳とニュアージュ」のヒロイン「一ノ瀬恵梨香」ってのが出てくる。キングコング対ゴジラの構図だな。よって上巻を読んだ段階で駄作の空気が・・・

     予想通り、いつもの伏線ときっちり決まる落ちがあるけれども、人物が平面で楽しくなかった。ダビデだけで嵯峨・蒲生という脇役が出てこないからかなぁ。

     ちなみに、ニュアージュってフランス語で雲だそうな。物語の中では星空(世の中)観賞の邪魔になる雲(親)ということらしい。いいね、この話。これで旧シリーズで残るのは「ヘーメラーの千里眼」「トランス オブ ウォー」「背徳のシンデレラ」となった。こうなりゃ意地だね。

  • いやはや、今回はさすがにちょっと・・・

    もう、最初から目が点。ニートが生活費を支給されながら暮らす福祉都市がいつの間にかできてるし(((( ;゚д゚)))

    この作者はリアルで起きた事件や問題を取り入れてきたが、今回はやりすぎではないかなぁ。

    ニート問題はまぁ、一理あるとして。このIT企業の社長のモデルはあの人ライブ〇ア元社長堀〇貴〇だろうし。事前に埋めて自分で掘り起こして、新聞に写真撮られたという考古学者もいたよね。。。
    ちょっとぐらいは、そういうのあってもいいかもしれないけど、今回はそのまんま。。というか、考古学者はさらに進化してるし(爆

    悪夢の原因のフライパン云々とかはちょっと説得力ないかなぁ。結末は、なんか結局うまいこといってる。(徳川の埋蔵金はやはり見つからなかったかw。ちょっと期待したんだけども)日本の財政が徳川の埋蔵金頼みって・・・。でも、現実はもっと危機的状況なんだろうな。

    毎回だから慣れたかと思ってたけど、さらに主人公は超人になってる。自衛隊のヘリを勝手に呼ぼうが許されちゃうんだもんね~。何でも出来すぎて、さすがにちょっと引いたんですが・・・。

    あと、この作者の特徴は、別シリーズの主人公が参加してしまうこと。
    今回の一之瀬恵梨香のシリーズは読んだこと無かったので、いきなり出てきて戸惑ったけど。解説者いわく、登場させるために単行本に書き加えて文庫本をだしたり、そのため、まったく違う話になってたりと、そこまでするんだな~。

    最初から数シリーズが一番おもしろかったかなぁ。わくわくしたし。
    今回は読むのに時間がかかった。
    批判ぽくなってしまったけども、また面白い話を書いてくれると信じて、きっと読むんだろうな。期待してるんだけどね。

  • 5月14日 読了

  • 旧シリーズ。テーマからして面白い。実際問題でもある、
    ニート問題の解決にIT企業が自己資金を投入して、
    国内に新たな48番目の都道府県としてニート専用の県を運用するってな、
    ありえへん展開。羨ましいと思う僕はダメ人間確定。
    そこに岬美由紀と数奇な運命で繋がりのある
    『蒼い瞳とニュアージュ』のヒロイン、宿命の臨床心理士・一ノ瀬恵梨香が登場。
    たまらんなぁ〜…

  • (読了'08/04)

  • 一ノ瀬恵梨香が登場するんですよね,話はちょうど「蒼い瞳とニュアージュ2」の後のような感じで面白かった(*^_^*)ダビテが出てくるけど、恵梨香に馬鹿にされたりしてるところが笑えた♪

  • 48番目の県、だなんて
    ちょっと思いつかない。
    松岡さんの本は
    いきなり飛ばしてるから。
    あらあら?と思ってるうちに
    引き込まれるんだと思います。


    もうひとりのヒロイン、
    恵梨香が可愛くて仕方がない。
    蒼い瞳のニュアージュも読みたくなった。
    あと、前作も。

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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