そのときは彼によろしく (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 3510
レビュー : 440
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094081602

作品紹介・あらすじ

小さなアクアプラント・ショップを営むぼくの前に、ある夜、一人の美しい女性が現れる。店のドアに貼ってあったアルバイト募集のチラシを手にして-。採用を告げると彼女は言った。「私住むところがないの。ここに寝泊まりしてもいい?」出会うこと、好きになること、思いやること、思い続けること、そして、別れること…。ミリオンセラー『いま、会いにゆきます』の著者による、最高のロマンチック・ファンタジー。

感想・レビュー・書評

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  • 男ってヤツは、妄想の世界で生きているのです。

    400mを早く走り、勉強は365人中360番目、
    水辺の生き物をこよなく愛する中学2年生の智史。
    森の外れにあるゴミ捨て場で出会った生涯の友、
    祐司と花梨。・・・及び愛犬トラッシュ。

    智史は30歳になり、アクアショップを経営。
    結婚紹介システムを介して出逢った美咲サンと恋愛準備中。
    突然現れたアルバイト希望の美人モデル。

    どこまでも綺麗な純愛小説。
    こんなことって有り得ない妄想の塊みたいな物語。

    それでも、こんな恋愛に憧れてしまうのです。

  • これだけ分厚い本を一気に読んだのは久しぶりです。
    帯に”ロマンチック・ファンタジー”と書かれていたものの、ストーリー展開は想像していたものとは全く違うものでした。
    タイトルの「そのときは彼によろしく」の一文を物語の中に見つけたとき、そしてそこにまつわるエピソードを読んだとき、心が震えました。
    優しく、強く大切な人を愛して行く登場人物たち。
    読みながらもクスリと笑ったりじーんときたり、非常に心揺さぶられまた、ラストには心地よい爽やかな感動がありました。

  • ともだち・・・彼女でもない同年の微妙な男と女の関係が描かれています。
    頑なに約束を守り続ける男女のお話・・・
    「かくのごとき夢あれかし」で始まる冒頭部分に、約500頁の大作ですが、「一夜の長い夢」を観たような感覚です。
    夢から覚めて、余韻に浸っている気分が心地よい作品でした。

  • 『いいものを食べられるようになんかならなくったっていい。金のかかった身なりなど必要ない。いつも清潔にしていればいい。ひとを喜ばせるような仕事をしなさい。いつも優しくありなさい。』そんな言葉をくれる父。そしてずっと見ていたい懐かしい思い出。読み切ってしまうのが惜しい気持ちになる本。愛すること、愛されることって素晴らしいなと思いました。

  • また読みたい。ホッとする。でも感想を書けない…。著者の気持ちが、痛いくらいに伝わってくる。
    一つだけ。どんな形にせよ、愛はいいものだと思う。照れ臭くて言えない若造が、愛してると言えるようにいつなるのか、そして最高なのは愛してると言われる事。好きとの違いをまざまざと見せつけられらた。あぁ…

  • 2005年本屋大賞10位

    小学校時代に出会った仲良し男女3人組。そして初恋。
    15年後の突然の再会。それぞれの苦しみをお互いがやさしく包むロマンチック・ファンタジー。

    おっさんとなってしまった自分には既に失われてしまった感覚だけど「たまには恋愛小説でも読んでみるか」と手にしてみた。
    とてもピュアなので、その昔確かに持ち合わせていた「恋心」のようなものを少し思い出せたようなw
    恋愛のお話だと思って読んでいたので、このお父さんには意表を突かれて笑わされ、そして泣かされたw

    後半になるにつれ「時間経過の表現がうまいなぁ」と。

  •  物語に主に登場してくるのは3人の少年・少女たちと一匹の犬。
     両親の仕事の都合であちらこちらを転々とし、たまたまその町に住むことになった主人公・「智史」。
     とても小さく、度の合わないメガネをかけ、写実的だけれど、どこか歪んだ絵を描く「佑司」。
     そして、ダブダブのアーミーコートを着て、ちっとも女らしい言動のない、強気の少女・「花梨」。
     最後の一匹は、ゴミの中に捨てられ、言葉を失い「ヒューウィック」と鳴く犬。
     彼ら三人と一匹は、ゴミ山の中で毎日集まり、おもしろおかしく生活し、まるでこの時間が永遠に続くかのように日々を過ごしていた。

     けれど、別れは突然で、まずは智史の父親の転勤が決まり、それに伴って、智史の引っ越しが決まる。
     しばらくして、花梨も地球の裏側へと旅立ち。
     佑司もまた、たった一人の親である父親が体調を崩したことにより、町を出て行ってしまったのだ。

     そうしてバラバラになってしまった三人は、そのまま合うこともなく、15年以上の歳月が過ぎた。
     水草が大好きだった智史は、小さなアクアプラント・ショップのオーナーとなり、30を間近に控え、とても彼らしい控えめな生活を送っていた。
     そんな夜、智史の目の前に、美しい女性が現れた――。

     という話でした。
     なんと言うか、この作者さんらしいとてもロマンチックな作品でした。
     ジャンルで言うと、「純文学」? になるのかもしれませんが、もうちょっと読みやすい比較的「ラノベ」に近い部類の本だと思います。
     もうちょっと純文学だというなら、毒があってくれた方がいいかなあ……と思います。
     実は、花梨の秘密については、もっと別の方向を考えていたのですが、私が思っていたのとは違う、優しい方向の話でよかったんですけど、ちょっと拍子抜け。
     最後はもちろん、優しいハッピーエンドが待っていて、ああ、「終わったな」と感慨深くなりました。

     ただ、すごくよかったとは思うんですが、きれい過ぎる水に魚が住めないように、私はこんな本ばっかり読んでたら死んでしまいそうだ……とちょっと思ってしまいました。
     個人的にはもうちょっと小説は毒のある方がいいですが、きれいな小説を読みたい人にはオススメします。

     ただ、ふと思ったんですが、この人の小説って結構、軽く死が身近にあるんですね。
     こんなに死が身近にあるのに、さっぱりしている小説って逆に珍しいのかな、とは思います。

  • 恋愛小説の中で、一番好きな作品です。

  • うーん。
    やっぱり市川拓司の作品はいいなぁ~。
    って2作目にして思ってしまう私。
    心が清らかになるのよ。
    素朴な愛ってこういうものを言うんだな~って。
    で、それがとっても大きくって儚くって大切なものなんだな~。
    ってしみじみと思えるのがこの人の作品なのよね~。
    ファンになってしまいました~。


    あああ~、この本を思い出すだけで
    胸がいっぱいになるわ~。
    本屋大賞候補だったんだって。
    なるほど頷ける。。。
    良い本を読んだ。
    って実感できる本。

  • 水の揺らぎのように、ゆるやかな展開が良かった。

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著者プロフィール

小説家。1962年、東京生まれ。2002年『Separation』(アルファポリス)でデビュー。2003年1月『いま、会いにゆきます』を発表。同作は2004年に映画化、テレビドラマ化され、119万部の大ベストセラーとなった(2007年の文庫版を合わせると139万部を数えている)。2003年5月刊行の『恋愛寫眞 もうひとつの物語』、2004年11月の『そのときは彼によろしく』とも映画化され、いずれも単行本と文庫の累計が50万部を超えるベストセラーとなっている。上記の他の小説作品に、『弘海 息子が海に還る朝』(朝日新聞社/2005年)、『世界中が雨だったら』(新潮社/2005年)、『ぼくの手は君のために』(角川書店/2007年)、『吸涙鬼』(講談社/2010年)がある。

「2013年 『こんなにも優しい、世界の終わりかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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