ミシン (小学館文庫 た 1-4)

著者 :
  • 小学館
3.65
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本棚登録 : 1361
感想 : 112
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094082258

感想・レビュー・書評

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  • 明治に誕生し、大正から昭和初期、古屋信子さんを中心とした少女小説系の雑誌が人気を博していたそうです。第二次世界大戦で、出版界から姿を消していましたが、戦後、荒廃した日本の少女達の為、少女は少女らしくロマンチックにと、ジュニアそれいゆが創刊されます。残念ながら、さすがにその世代ではなく、この後、その流れの「小説ジュニア」を愛読していました。(早熟系小学生だったわ。)
    その少女文化の継承者として、乙女のカリスマと言われているらしい野ばらさん。初読です。
    文章が、ちょっと懐かしいお嬢様風。悪くない。
    「世界の終わりという名の雑貨店」ではvivienneWestwoodの洋服を着た、顔に痣を持つ少女との言葉さえ要らない純愛を破滅的に。
    「ミシン」では
    MILKの洋服を愛するパンクバンドのボーカル少女と ファン以上の感情を持つ少女との依存的関係性を。これがエスなのかな?
    少女達が、自分の着たい洋服を着て、自信を持ったり、元気になるのはすごく良い。
    ご自身も洋服にこだわりがあり、ロリータファッションを牽引されているとか。
    続けて続編いきます。

    • 1Q84O1さん
      本は内容はもちろん大事ですが、ジャケットに惹かれて手にすることもありますよね〜
      うん、これは良いです(〃ω〃)
      本は内容はもちろん大事ですが、ジャケットに惹かれて手にすることもありますよね〜
      うん、これは良いです(〃ω〃)
      2023/11/09
    • ゆーき本さん
      下妻物語の作者さんか。
      深田恭子のロリータファッションかわいかった
      下妻物語の作者さんか。
      深田恭子のロリータファッションかわいかった
      2023/11/10
    • おびのりさん
      おはようございます。
      そうなんです。そのロリータの牽引者です。
      こだわりが、すごい。
      おはようございます。
      そうなんです。そのロリータの牽引者です。
      こだわりが、すごい。
      2023/11/10

  • 二つお話が入ってますが、
    どちらも嶽本野ばらさんらしく、お洋服へのこだわりが徹底されていて(ヴィヴィアン好きな方はその描写だけでぐっとくるはず)少し捻くれていて。笑
    こんな世界から孤立しているような独特な世界観をかけるのは野ばらさんだけだなと改めて思いました。
    しかし野ばら作品はわたし的にこの独特さを好きになれるときとふつうにひいてしまう時の差が激しく…残念ながらこの二つはあまりついていけなかったほう。笑

  • 5/10.
    特に深く感動しなかった。

  • 乙女のカリスマ。
    そんな作者の事前情報に惑わされながら読んだが、
    なるほど。中高生が憧れる世界観がよく分かる。
    内容は短編2つ。
    話も短いのでさっくり読めるのだがなにかヒリヒリと感じるものがある。両編とも暗い感情が鬱々とにじみ出ているのだが、そこには独特の美しさがある。

    world endというショップ名が世界の終わりか世界の果てかどちらなのかというなんでもないことが一番印象的だった。

  • 理解できないこともありますが

    世界の終わりという名の雑貨店

    には、ヴィヴィアンウエストウッドがたくさん出てきて嬉しかった。

    まだまだわかりません。

  • 久々に小説などを読んでみようと思い立って手にとってみた一冊ですけれども、これがなかなか…良かったです!

    元々野ばら氏の文章に惹かれるところもあったため、今作も順調な滑り出しで(?)読めました。

    まあ…内容はこれまで読んだ野ばら作品とそう変わりはなかったんですけれどもね…君、と称される女の子に語り続ける手法は野ばら氏ならでは…といったところでせうか。

    ま、小説も作者のものだけではなくてそこには読者も含まれますよ、みたいなスタンスは今作にも健在ですね。 ←え?? 社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    内容はともかく流麗な文章…というか、個性的な文章に惹かれた作品でしたね。おしまい。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • ある意味、キレイはお話しだと思う
    ロリータ趣味だとか関係なく、登場人物の思考がキレイだ

    まったく、作者が薬さえやらなければねぇ…
    もったいない

  • 既読でしたが、久しぶりに読んだら面白かったです。やっぱり初期作品の方が好きかな。

  • 過剰かもしれないけど、
    異常ではないのかもしれない。

    共感はしなかったけど、おもしろいと感じました。

  • 表題作にもなっているミシンが好きです。ミシン2と合わせて映像化してほしい。ステージで動く美心を、傘子を見てみたい。
    世界の終わりと~は、文体はすごく好き!なんだけど、展開がケータイ小説のような印象を受けました。文章はすごくきれいなので、雰囲気を楽しみたいときはいいと思います。

  • 再読。

  • 「世界の終りという名の雑貨店」がすき。

    ミシンを読んで、ロッキンホースに憧れた時期もありました。

  • 野ばらの処女小説。「世界の終わりという名の雑貨店」の方がすき

  • MILKの洋服が似合う超人気バンドのカリスマ・ヴォーカリスト「ミシン」に恋する少女。
    ミシンを永遠の存在とするために少女は…。強烈な美意識に裏打ちされた典雅な文体で描かれる、妖艶で純粋な恋愛の世界。

    とても勢いがあると感じた。
    また、「世界の終わりという名の雑貨店」も素敵だった。

  • 若い頃、自分のすることに理由をつけないといけなかった頃。なんか、そんなのを思い出した。
    2009.05.22 読了

  • 野ばらさんの不思議な世界観にはまりました★

  • 中学の時に初めて読んだんですが、こういう毛色の作家さん初めてだったので色んな意味で圧倒されました。文章の綺麗さは物凄く好みですが、なんともまあ…人の救い、幸せは本当に千差万別なのだなあと思いました。ミシンはともかく、世界の終り〜は結構好きです。あんな雰囲気のお店、行ってみたいですね。

  • 書き口が人を選ぶと思う。

    世界の終わりという名の雑貨屋。


    君に、君だけに。

    閉じられた世界。
    ふたりだけ、あるいは君だけの。

    雪が、降っているよ。

  • 『世界の終わりという名の雑貨屋』と『ミシン』の2つの小説がおさめられている。
    「乙女心」がひしひしと伝わってくる作品なんだけれど、それはどちらかというと、一般的なものではなくて、ジメジメしていて、アンダーグラウンドな「乙女心」。だけど、すごく「TOKYO臭さ」を感じるもので、メジャーでこそないけれど、決してマイノリティーじゃなくて、異質な部分でのTOKYO文化を担ってるもの。 そういうものを上手に表現しているという意味で、おもしろい作品だと想う。

  • 初嶽本野ばら作品。すっごく綺麗な文章を書く人だなぁ〜っていう印象を受けました。この中に入ってる話は読みやすいっす。

著者プロフィール

文 嶽本 野ばら
京都府宇治市出身。作家。
1998 年エッセイ集『それいぬ̶ 正しい乙女になるために』(国書刊行会)を上梓。
2000 年『ミシン』(小学館)で小説家デビュー。
2003 年発表の『下妻物語』が翌年、中島哲也監督で映画化され世界的にヒット。
『エミリー』(集英社)『ロリヰタ。』(新潮社)は三島由紀夫賞候補作。
他の作品に『鱗姫』、『ハピネス』(共に小学館)、『十四歳の遠距離恋愛』(集英社)
『純潔』(新潮社)など。『吉屋信子乙女小説コレクション』(国書刊行会)の監修、
高橋真琴と共書絵本『うろこひめ』(主婦と生活社)を出版するなど少女小説、お姫様をテーマとした作品も多数。

「2021年 『お姫様と名建築』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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