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- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094082791
感想・レビュー・書評
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「語るに足るささやかな人生」の著者。最近亡くなられたのを知った。チカホブックマルシェのシャンティブックスの店頭で目にし、思わず手に取った一冊。テーマは、普段の自分なら避けそうなスピリチュアルなものが多かったが、東京での退行催眠、長野でのまさに「地球を抱く」、森の中の地面にうつぶせに横たわる、のは、著者の感想とその後の変化に触れ、受けられるものなら受けてみたいと思った。ごく短期間存在したデジタルラジオ局「セント・ギガ」の波の干満にあわせた切れ目なし24時間放送というのも画期的だが、その仕事で屋久島に行った際の、500個の風鈴を風の舞う草原につるした景観とその音の像は圧巻だったろうなあ、とうっとりする。オーストラリア、ニンビンに残る、ドラッグ天国、ヒッピームーブメントの残滓、ハワイの石をかるがると持ち帰るとふりかかるわざわい。著者の離婚もそのせいか、どうなのか。どうして不幸になるですか。人はどうして、そんなに意味なく不幸になるですか、という現地の人の叫びもいたいたしく。サンフランシスコの禅僧に対する、彼らはどこか逃避している、という感想、バリの呪術師に対し、ビールやタバコをもとめる世俗性にいだいていた神秘的な像ががらがらと崩れ落ちた、といった記述に、語るに足る…で違和感を感じた、自分が抱いていたイメージに行ったところがあってなければ批判、という点が、顔をのぞかせた感もあったが、語るに足る…ほどは気にならず。
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