ラスト・スマイル (小学館文庫 し 5-7 なぎさの媚薬 7)

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  • 小学館
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094083361

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  • 売れないフリーライターの物語。
    子供が小さい時に離婚。
    その娘や妻のことなど忘れていたはずなのに、娘はAV女優になっていて しかもその後に自殺。
    その娘の人生を変えるために媚薬で過去へ戻る物語。
    全てがいい方向にいくわけではないけれど、そこから生きていく力をもらえるような物語。

  • 重松清の堪能小説7
    売れないフリーライターが噂のなぎさを探して回る。そしてユリと巡り会い、若い時に離婚し離れ離れになった娘のあゆみがAV女優になっていたこと、そして死んだことを知る。自分の過去の過ちと後悔に苛まれる章はなぎさと会う。
    よりによって最悪な過去に戻りあゆみに会い少しは懺悔しただろうか。
    現実に戻った章はあゆみの無事を知る。
    最後の記者会見は、背筋に寒気するほど感動しました。
    やっぱり、重松清。

  • このシリーズでは初めてウルッとした。
    前2作が記憶の彼方にしまうにはまだまだ新しい事件をモチーフにしており、非常に陰惨で痛々しかったのに比べて、本作はフィクショナルなファンタジー性があるストーリーで、まだ救いが感じられた。
    小説よりも悲惨な事件が後を絶えないだけに、せめて創作の中くらいは「そして、幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。」で終わりにして欲しいというのがここ最近の気分。

  • 若い頃に別れた娘がAV女優になった後、自殺で生涯を終えたことを知った週刊誌記者の章。愛する人の人生を変えるため、街で噂のなぎさを探す。異色の官能シリーズ第7弾。
    家庭と仕事の両立は難しい。仕事のストレスを家で吐き出すことは最低だが、苦しみを理解してくれる家族であれば甘えてしまう。だからこそ、ラストの記者会見のシーンは奥が深い。

  • 2013年6月

  • 勝負を投げないことと、負けを認めないことは、似ているようで違う。夢を持つことと、夢を見ることも、違う。

  • 自分は変わらなくても身近な人が変わるほうが嬉しい。それが本当の娘ならばなお更だろう。最後のシーンはなかなかよい。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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