- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094084078
作品紹介・あらすじ
寛政の江戸深川に「三ツ木鮨」を構えた鮨職人・新吉は親方から受け継いだ柿鮨(こけらずし)の味と伝統を守るため、日々精進を重ねていた。職人の誇りをかけて、満足のいく仕事をする。それが新吉の信条だったが、ふとしたきっかけで旗本勘定方祐筆・小西秋之助の知己を得る。武家の借金を棒引きにする「棄捐令」に思い悩む秋之助との間に、互いの生き様を通して生まれる男同士の信頼感。住む世界が異なろうとも、そこには己れの仕事に命を燃やす男たちの熱い心意気があった。
長屋に暮らす仲間たちと織りなす<笑いあり涙あり>の時代小説。
感想・レビュー・書評
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山本一力の真骨頂とも言える深川を舞台にした人情時代物小説でした!愚直な鮨職人の主人公新吉が、味と伝統を守るため日々精進する毎日を過ごす中、新吉の職人気質や人間性を惚れ込んだ人たちとの五分の付き合いが粋だった反面、自分さえよければ良いという人たちとの対峙だったり、女性関係の難しさだったりがまた面白さに拍車をかけておりました。また、新吉と順平兄妹との絆のような関係性も良かったです!
読み終えて、ほっこりした気持ちになれました! -
勧善懲悪じゃなくても時代小説ってよいな。小西家素敵だ♬
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主人公は江戸深川で寿司屋を営む若者。馴染みの棒手振りや旗本に使える武家、いわくありげな客の女性や長屋のおばちゃんなど、様々な人たちと関わり合いながらも仕事へは真摯に向き合い正直に生きていく。江戸の町の人々が生き生きと描かれている。
これと言って考えさせられることとかはないが、読後感の良い爽やかな話。悪いやつも出てくるが、ある意味勧善懲悪な展開で安心する。
江戸の町を舞台にした話はたくさんあると思うが、実際に見てきたかのように町や人々の様子を描いているのはすごい。 -
2023.07.18
著者の作品は庶民がまじめに生きることを強く訴える。あと、禍福は糾える縄の如しということをいつも感じる。
良いことがあったからといって浮かれたり、悪いことがあったからといって落ち込んでいてはダメだとも思う。 -
"江戸深川を舞台にした時代小説。鮨職人の新吉さんを主人公にした人情話。
小説はフィクションだが、小説のモデルになった人物、お店は実在する。
三ツ木鮨は深川の富岡八幡宮そばにある。親方は新吉さんの代から変わって若返っているが、お店は健在だ。" -
(古本を購入)
読み始めた(6月16日)~読み終わった(10月3日)
ハッピーエンドで良かった。
話が万事うまくいく展開で、少し現実味が無いと感じることもあるが、小説だし、そんな気持ちも最初だけ。
次の作品も期待して読みます。 -
ちょっとベタすぎるいい話
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気持ちの良い人々による気持ちの良い物語。真摯に生きる人々が奮闘し幸せになる姿を観ると本当に良い気分になる。