岡本綺堂 怪談選集[文庫] (小学館文庫)

著者 :
制作 : 結城 信孝 
  • 小学館
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本棚登録 : 67
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094084115

作品紹介・あらすじ

明治初期、商売をたたんで一家で移り住んだ"しもた屋"の離れに、一人の泊り客ができた。離れには、主人が没落士族らしき男から買い受けた木彫りの猿の仮面が掛けられていたが、夜も深まったころ、どこからかうなり声が聞こえてきて…(「猿の眼」より)。怪談の名手・岡本綺堂の短篇十三本を選りすぐった"おそろし噺"傑作集。江戸から明治、大正時代までを舞台にした怪しくて不可思議な噺が、百物語形式で語られていく。ほかに、雪夜の横丁に座る老婆を目にした若侍たちの顛末を描く「妖婆」、新婚の夫がある温泉場から突然行方不明になる「鰻に呪われた男」など。

感想・レビュー・書評

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  • 岡本綺堂作品は、どれも美しい文体で読みやすい。
    「この時代は○○だった~」などの説明も疎かにしないので、
    当時の空気感が伝わってくるかのよう。

  • 「想像力が乏しい読み手」なので怖さはわからないんだけど、美しさはわかる。
    静かに美しい。
    選集だから当然だけど欠けている分を読みたい。元の本で読みたい。

  • 初めましての作家さん。
    「利根の渡」「猿の目」「蛇精」「清水の井」「蟹」
    「一本足の女」「笛塚」「影を踏まれた女」「白髪鬼」
    「妖婆」「兜」「鰻に呪われた男」「くろん坊」の
    13本を収録。

    現代の怖がらせるための話ではなく、読み終わってから、
    読み手に想像させて、それって怖いわぁ~と、思わせる
    不可思議な話が怪談なんだと思ってみたり。
    だからホラー系の怖さはないです。
    涼を求めるなら、ホラーではなく、清く正しい
    「怪談」ですね♪

  • 日本語表現の最高水準が、この本につまっています。怪談という文芸ジャンルは、物語の語り口ですべてが決まります。抑制されたみごとな文章を味わい、行間から立ち上がってくる不気味な感触を味わいましょう。

  • 『半七捕り物帳』で有名な岡本綺堂の怪談選集。

    昨今の西洋風の日本ホラー作品もいいですが、
    叫びも血しぶきも肉のはじける様も
    克明に描写されないのに、深深と心に積もる恐怖が
    感じられる、日本独特の「怪談」という日常にふと
    顔をのぞかせる怖さが、とても愛おしく感ぜられます。

    作品に出てくる用語や固有名詞などが古いので現代では
    やはり幾分古い話になるのに、
    すっぱりとした終わり口や、叙情的になりすぎない描写に、
    近代日本文学を牽引したひとりとしての
    岡本氏の筆力と品を感じます。

  • 怪談はもうすでにパターン化してしまっているのかな。本書の作品どれを読んでも、何か何処かで聞いたような目にしたような、、、。
    文章は上手いとは思うが、やはり内容的にあまり引き込まれなかったかな。怪談小説の限界を感じてしまった、、、ちょっと言い過ぎか。

  • 古きよき怪談集。さすがにぞっとするほどの怖さは感じないけれど。

  • 秋来ぬと…、などと感じた今日なのに、「夏に読みたい珠玉の13篇」なんてものを見つけちゃった。見つけちゃったものはしかたない、今晩読んでしまおう。私の「好きなタイプ」の怪談ばかり。

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著者プロフィール

岡本綺堂

一八七二年(明治五)東京生まれ。本名は敬二。元御家人で英国公使館書記の息子として育ち、「東京日日新聞」の見習記者となる。その後さまざまな新聞の劇評を書き、戯曲を執筆。大正時代に入り劇作と著作に専念するようになり、名実ともに新歌舞伎の作者として認められるようになる。一九一七年(大正六)より「文藝倶楽部」に連載を開始した「半七捕物帳」が、江戸情緒あふれる探偵物として大衆の人気を博した。代表作に戯曲『修禅寺物語』『鳥辺山心中』『番町皿屋敷』、小説『三浦老人昔話』『青蛙堂鬼談』『半七捕物帳』など多数。一九三九年(昭和十四)逝去。

「2019年 『玉藻の前』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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