株式会社ハピネス計画 (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 89
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094085136

感想・レビュー・書評

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  • 何となくタイトルに惹かれて図書館で手に取る。
    タイトルから想像した内容とは全然違ったけど。

    何となく中途半端感。
    人生のどん底みたいな状況から上がっていくような内容だけど、石のくだりはファンタジー(?)入っているし。
    そこそこ続きが気になる内容ではあったんだけど、面白いかというとうーん…という感じ。

    とりあえず、自分がたてる音には気を付けようと思うようになった(苦笑)。

  • 勝手に“お仕事小説”だと思い込んで読み始めたので、???
    私には、ファンタジーの部分?がしっくりきませんでした。

  • 友人に薦められた一冊。人生のどん底だった男がとある会社を紹介してもらいそこに関わることで起きる事件によって男が得る幸せとは何か。

  • 巻き込まれ型主人公による「幸せ」をめぐる怒濤のエンタテインメント・・・らしい。なんでこうなったかなの嵐。

  • 少し異質な現実に飛ぶことしばしば。足元が覚束無いままのハッピーエンドは、どこか架空の幸せのような印象…
    事実は小説より奇なり、だったりするかな。

  • 全く世界観に入りこめなかった。登場人物に魅力がなく読んでいて楽しくない。

  • これはファンタジーに分類されるのだろうか。とてもふわふわした、現実と夢が混じったような物語だ。好きな人もいるのあろうが、自分としては非常に苦手な分野だ。何とか読了したものの、楽しめなかった。

  • 4

  • 人生なんとかなるもんだよね。

  • 婚約破棄された上、リストラに遭い、不幸のどん底にいた氏家譲は、田舎に帰り久々に再会した中学時代の無責任な友人阿久津武蔵の無責任な要求に振り回されて、成り行きから武蔵の愛人である無責任なオンナ優璃亜とその娘の樹雲の家に住み込みで働く羽目になり、その後も次から次へとエキセントリックで無責任な人々に振り回されることになり、やがて中学時代の同級生藤原たまりと奇妙な再会を果たし、再会は失われた記憶を掘り起こし、取り戻された中学時代の思い出はあどけなく美しい初恋の物語へと連なっていき、譲は見失っていたすぐ足元のハピネスに気づき、幸せの意味を知る。

    『忘れないと誓ったぼくがいた』に続いて、平山作品を読むのはこれで四作目。結構読んでいると思う。

    まず(これはこれで私の読み手としてのセンスに問題があるのかもしれないが)主人公の氏家譲が、物語の冒頭、客観的には不幸なシチュエーションに置かれていながら、あまり不幸そうに見えないところが好き。一応自分はまずい状況に置かれていると自覚はしているのだが、特にメソメソするわけでも騒ぐわけでもなく意外に淡々として過ごしており、実はそれなりに満ち足りた人生を生きているように見えるのである。自分が他人より不幸か幸せかを検討してばかりいるという類いの人間ではなく、自分のルールと自分のゴールをしっかり決めて、とりあえず目の前の出来事に自分のルールで向き合っているので、泣いたり喚いたりするのではなく、とりあえず真面目に一生懸命生きてしまうのである。アレが足らない、これが欲しいというのではなく、出来ることを真面目にこなして、与えられた物を黙って受け取っている様子がとても好ましい。
    前半部、無責任なオンナ優璃亜に部屋の掃除と家政夫業を押し付けられて、面白くないと感じていながらいつの間にか一生懸命働いてしまう場面が特に好き。

    しかし譲は、必ずしもそれに腹を立てるわけではなかった。ひとたび自分の使命と認識した仕事については、愚直なまでに忠実で辛抱強いところがあるからだ。これは、部屋を汚し続ける優璃亜と、それをきれいにしつづける自分との、果てることのない闘いなのだ。優璃亜が家の中で野放図ににカオス状態をもたらせばもたらすほど、譲は燃えた。(文庫 p.48)

    平山瑞穂という人は、(これが一番の魅力だと思うのだが)人間の正体を明らかに書くことがとても上手な作家だと思う。敢えて塗り分けてしまうならば、譲はとことん「真面目」であり、武蔵と優璃亜の愛人カップルはとことん「無責任」であり、そんな親を持った必然なのか、娘の樹雲はいつも自分が「食べていく」ためにはどうするべきかを真面目に考えている「逞しい」少女として描かれており、始めから終わりまで徹底して一環したキャラクターが与えられている。で、そんなキャラクター達がぶつかり合って紡ぎだされるリズムがとても歪で面白いのである。「真面目」と「無責任」がぶつかるので、すれ違ってばかりで、ドタバタしていてなんだか不思議に楽しいのである。この小説の登場人物達と、彼らが暮らす街の様子が、(平山作品ではいつものことなのだが)私はすぐに大好きになってしまった。

    ただ、平山瑞穂という人はおそらくは「物語」という枠組みをかなり強く意識する人なので、登場人物と世界をバラバラと投げ出すということをするのではなく、必ず何かしかのお話の流れにそれをきっちりと当てはめていく傾向がある(と個人的には思っている)。だから「真面目」な譲は救われなければならないし、「無責任」な人々は皆最終的にはそれなりの罰を被ることになるのである。善は救われ、悪は滅びるという、意外なまでに古典的なモラルがこの作品においても根底にしっかりと打ち付けられている。で、この二元論的なお話の枠組みからは、些か無粋な、或いは私の言葉で噛み砕かせてもらうなら息苦しい印象を受けてしまうのである。

    有り体に言えば、小説というものはもっと無責任で益体のないもので良いのではないか。無責任な人は好き勝手に振る舞って、真面目な人はそれに自分の誠実さを持って向き合っていればそれで世界は平和に進んでいたはずであり、そのくらい自堕落な平和の中にそのまま収まっていても良かったはずではないか。何故これほどまでに勧善懲悪な世界を貫くのか。というような不満をついつい覚えてしまうのである。

    ちょっと乱暴な言い方をしてしまうと、冒頭でも触れたのだが、そもそも譲はそんなに不幸に見えなかったので、実は最初から既にハピネスの中にいたのではないかという気がしてならないのである。

    それから、どうしても気に入らなかったのは哀しいお話を作るために「可哀想な人」を登場させているように見えてしまう辺りで、特に武蔵の奥さんの「可哀想な人」っぷりは流石に目に余るので、これはちょっとムッとした。

    まぁこういうのは出来の善し悪しということではなく、明らかに好みの問題だとは思うのだが。。

    で、ケチを付けるようなことを言ってしまったのだが、悪口というつもりではなくこれは勝手ながら読者としての願望のつもりであり、こんなに楽しい連中をドタバタさせているのだからそのままドタバタやってていつの間にか賑やかに終わってしまっても良かったのになぁという感想がどうしても拭えないのである。ただ、これは平山瑞穂という人の一連の作品におけるオブゼッションなのではないかと思うが、本作でもやはり10代前半の少年のメンタリティがとても湛然に描かれており初々しく、また初恋のエピソードもほろ苦く気が利いているので、この点はとても魅力的だと思う。

    というわけでまた乱暴に纏めてしまうけど、この作品も総じて言えば好きな作品なので、友人には是非オススメしたいです。読むと十分にハッピーになれますよ。

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