ちょんまげぷりん (2) (小学館文庫 あ 19-2)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094085303

作品紹介・あらすじ

映画化決定!「ちょんまげぷりん」待望の続編

木島安兵衛が江戸に帰って八年が過ぎ、遊佐友也は十四才になっていた。コンビニエンス・ストアで万引きをした後、家に帰らず逃げ続けていた友也だったが、深夜、巨大な水たまり状の穴の中に吸い込まれ、百八十年前の江戸時代にタイム・スリップしてしまう。
ちょうど、この世界では、安兵衛が菓子屋を営んでいるはず――。そう思って、安兵衛を探し続ける友也だったが、菓子屋「時翔庵」はつぶれており、安兵衛もなぜか消息を絶っていた。失意の底にいる友也だったが、追い打ちをかけるように周囲の人民から、くせ者として追われる身となるが――。

感想・レビュー・書評

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  • 前作「ちょんまげぷりん」で幼稚園児だった友也が14歳になり、今度は安兵衛さんのいる江戸時代へタイムスリップしちゃう今作。
    ちょっと前に前作を読んでいたのに、すでに懐かしい気分になりながら読みました。

    読む前は、友也はもう少し楽しい江戸時代ライフを安兵衛さんと過ごすと思っておりましたが……
    なかなか波乱万丈というか、むしろ不安で読む側の精神がやられそうなくらいハラハラしました。

    現代っ子の友也がよく耐えられたものだ……
    ハラハラしすぎて先が気になって一気読み(笑)

    途中、友也が出会う江戸の人たちの中に、あれ?どこかで聞いたような名前??って人が出てきます。
    この人たちとの交流はとてもワクワクしました!

  • 1頁めにして、コンビニでしれっと万引きを始める友也に
    「ええ~っ、あの友也が・・・安兵衛さんの飛行機ブンブンにはしゃいでいた友也が?!」
    と、もう親戚のおばさん目線で、あまりのショックに本を取り落としそうになる私。。。

    前作『ちょんまげぷりん』から8年後、中坊のくせに茶髪で
    安兵衛に手ほどきを受けた剣道も止め、反抗期真っ盛りの友也が
    お馴染みのスーパー「とみや」前から180年前の江戸へと
    ちょうど安兵衛の逆ルートを辿って、タイムスリップします♪

    反抗心ばかり一丁前で、お気楽で世間を舐めきっていた友也が
    投獄されて島流しになったり、牢で再会した安兵衛の冤罪を晴らすため
    江戸時代の乏しい食材を使って阜凛(プリン)作りに没頭したり
    ちょっとツンデレな武家の娘せんと初めての恋に落ちたりする中で
    我慢を覚え、地道な努力が道を開くことを知り、
    手を差し伸べてくれる周囲の人々の大切さに目覚めていく姿に
    「そうそう、この子はやればできる子なのよ!」と目頭が熱くなったりして。

    時代考証やご都合主義に目くじらをたてなければ
    友也の前に次々に現れる勝鱗太郎、市川海老蔵、からくり儀衛門、
    水野忠邦、徳川家斉など、歴史上の有名人とのあれこれや

    瓦版を使ったパブリシティ効果で市井の人々を味方につけたり
    臭くてたまらない豆乳を、冷蔵庫の脱臭剤から連想した炭のパワーで脱臭したり、
    という現代っ子ならではの発想も、荒木さんのサービス精神を窺わせて、とても楽しい♪

    頼み込んで被害届を出してもらった上で、うやむやになっていた万引きの罪を認め、
    学校でも謹慎処分を受けてけじめをつけた友也の成長に目を細め、
    「今度は私の番だからね」と宣言して安兵衛に想いを馳せるひろ子に切なさを噛みしめ
    「またまたイケメンすぎる表紙にして!」と思っていた表紙の男子が
    「あ、これって友也だったのかぁ!」とようやく気付いて閉じる、
    『ちょんまげぷりん2』なのでした。

  • 木島安兵衛が江戸に帰って8年が過ぎた頃、遊佐友也は14歳の悪ガキになっていた。。。

    イケメンに成長したみたいだけど、髪をブリーチするくらいは大目に見るとしても、しれっと万引きするなんて・・・そんなの、お姉さん(かろうじて)は許しませんよっ!!

    と、鼻息も荒く読み始めたら・・・やっぱり荒木先生に徹底的にお仕置きされている(笑)。予期せぬ江戸へのタイムスリップ、頼みの綱の安兵衛は行方知れず、紅毛人と疑われ、しまいにはご法度を犯したと投獄されてしまう。

    悪ぶっていてもデリケートでひ弱な平成生まれ、途方にくれるのだがここでなんと安兵衛登場!獄中の二人は再会を喜ぶのだが・・・。

    海老蔵や勝海舟ら著名人を脇役に、友也の歌舞伎役者デビュー、ぷりん大作戦、そして初恋など盛りだくさんな内容で楽しめました。
    時翔庵のぷりんはモロゾフみたいなしっかり食感かな?
    そういうのもいいけど個人的にはパステルのぷりんが好きです♪

    • まろんさん
      ほんとに、あの純真だった友也が、あんな悪ガキになっているなんて。。。
      おばさん(しっかり自覚をもって)も、許しませんよっ!!

      幕末の有名人...
      ほんとに、あの純真だった友也が、あんな悪ガキになっているなんて。。。
      おばさん(しっかり自覚をもって)も、許しませんよっ!!

      幕末の有名人がこれでもか?!と出てきて、楽しさいっぱいの「2」でしたね。
      冷蔵庫の脱臭剤にヒントを得て、墨で臭みを抜いた豆乳で
      ぷりんを完成させるあたりも好きでした♪
      パステルのぷりん、私も好きですが、福岡に
      形になるかならないかギリギリのラインの
      超やわらかぷりんを出してくれるお店があって
      旅行に行くと必ず寄ります(*'-')フフ♪
      2013/01/19
    • hetarebooksさん
      まろんさん

      まろんさんは初々しいし感性的にもおばさんじゃない気がしますよ(*' '*)

      そうそう、脱臭炭って!!確かにこれなら江...
      まろんさん

      まろんさんは初々しいし感性的にもおばさんじゃない気がしますよ(*' '*)

      そうそう、脱臭炭って!!確かにこれなら江戸でもできる技術!!

      なんと!福岡にそんなやわふわぷりんがあるのですか!いいなぁぁ・・・
      クレームブリュレのパリパリも好きだし、カラメルソースがほろにがいぷりんも、、、至福のお味ですよね♥♡

      2013/01/21
  • 第一作とは逆に、遊佐友也(14歳)がタイムスリップ!
    そこから、前作で江戸にもどった、木島安兵衛を探す旅に出ますが…。


    今回も、面白い設定で、読みごたえは良いかなヽ(^o^)丿


    でも・・・どこか、JIN-仁-に似ているかな(゜゜)~

    • kuroayameさん
      ちょんまげプリンは映画化されていたのをポスターで見かけて凄く気になっていたんですーっ(>・)。
      話しの内容がわからない状態でしたので、レビ...
      ちょんまげプリンは映画化されていたのをポスターで見かけて凄く気になっていたんですーっ(>・)。
      話しの内容がわからない状態でしたので、レビューを拝見させていただきとても嬉しかったです★。
      ありがとうございます♪。
      2012/12/04
    • しをん。さん
      kuroayameさん
      ですよね!
      私も、ちょんまげプリンの映画を見逃してしまって…(゜゜)~
      なので、図書館で急いで借りて…。
      2巻も中々...
      kuroayameさん
      ですよね!
      私も、ちょんまげプリンの映画を見逃してしまって…(゜゜)~
      なので、図書館で急いで借りて…。
      2巻も中々面白いですよ~♪♪
      2012/12/04
  • ちょんまげ1が面白かったので続けて2を。逆に江戸時代に友也が行く事になり、そこで巻き起こる数々の出来事にワクワクして、ほぼ一気に読んだ。続編って期待薄かなと思っていたので、大満足のストーリー展開だった。

  • 長いこと積読となっていた前作を読んで第二弾があることを知り早速入手して読んだ。前作は江戸から安兵衛が現代にタイムスリップする話で今回は前作で子どもだった友也が青年になって江戸へといく騒動。中盤までは頼みの安兵衛とのからみもあまりなく面白味にかけたけれど後半はプリンの作る工程に少し飽きてきたけれど、タイトルを思い出して堪えて読了。そして麟太郎に出会えたことがそもそもラッキーだったというに尽きる。歴史上の人物が出てきたり、麟太郎が勝海舟だったというオチもついて落着する。そして成長した友也はタイムスリップのからくりも自分なりに解釈するまでになり、次作はないんだろうと思う。

  • より時代劇チックで、「ちょんまげぷりん」より更にライトに読めました。恐らく主人公がまだ子どもということもあったかと。面白かったです。

  • 映画でもドラマでも続編とか2と呼ばれる
    ものが当たる事は少ないと言われているが
    小説も同じなのだと改めて実感した。

    映画公開に合わせて追加で書き足しました的な
    商業的なニオイを感じる連続物。

    3分の2まで読んでみても買ったことが悔やまれる内容。
    歌舞伎の件も囚人の件も薄っぺらい。
    登場人物のキャラも交わされる会話も薄っぺらい。
    後半も後半なのに、わざわざせんが悪態をつく箇所なんて
    いりますかね。

    続編じゃなきゃ絶対に読まなかった。

  • あってもなくても、いいかな〜という続編。
    できすぎな展開だったけど、楽しく読んだ。
    必死で可愛いかった友也が生気のない中学生になっている。
    ウチのチビちゃんと重ねていたこともあり、寂しい。
    やる気はなく、妙な反発心ばかりの友也が今度は江戸へ。

    「昔のほうがずっとちゃんとした人間だった気がした。八年前の気持ちを思い出そうとした。それができれば、きっとうまく行くはずだ。」

    時代劇オタクとして気になったのは、島帰りだぜと後ろ指を刺される刺青。友也もいつ入れられちゃうんだろとドキドキしたんだけど。あれって島で入れられるもの?

    タイムスリップについてちょっと明かされる今回。謎を解明するのに必要とはいえ、ここは前回のままにして欲しかった。ひろこと安兵衛さんの関係が生臭くなってる。残念。
    ひろこのそういう感情が理解できるほど友也も成長したってことなんだけどさ。
    1冊目で終わったほうが後味は良かったなあ。

  • 1読んだら(不思議の国の安兵衛)読むべし!普通続編というと、前作よりもつまらないことが多いが、この作品は2の方が断然面白い!終わり方も1のモヤモヤも解決した感じ
    主人公が2人になり、二倍面白く二倍勇気をもらった。
    3出て欲しいナー。

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著者プロフィール

1964年、京都府生まれ。東京大学文学部仏文科卒、朝日新聞社に入社。2003年『骨ん中』でデビュー。2010年『ちょんまげぷりん』が錦戸亮主演で映画化され、2016年には『オケ老人!』が杏主演で映画化された。著書に『探検隊の栄光』『けいどろ』『大脱走』『ヘビメタ中年!』『独裁者ですが、なにか?』『早期退職』など。

「2019年 『残業禁止』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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