のぼうの城 上 (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094085518

感想・レビュー・書評

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  •  恋とは、「相手のことをもっと知りたい」と思う気持ちだと仮定してみる。
     ミステリアスな人はよくモテるという。「何を考えているか分からない人」という印象が、「この人が何を考えているのか知りたい」という興味をそそるからかもしれない。先の仮定が正しいとするなら、それはもう恋の一歩手前だ。

     そういう意味で言うと、この作品の中で「のぼう様」こと成田長親が、領民みんなに愛され、甲斐姫まで惚れさせてしまったというのも、よく分かる気がする。
     とにかく、のぼう様は何を考えているのかわからない。一見何も考えていなさそうな御仁なのだが、実は頭の中でものすごい策謀を巡らせているのかもしれないし、やっぱり何も考えていないのかもしれない。この、「何を考えているのかわからない」というところが、のぼう様の魅力の秘密なのかな、と思う。そして、読者の興味関心をそそる最重要ポイントにもなっている。

     それから、成田家家臣団は、とてもアットホームな感じがするのもいい。戦場では漆黒の魔人と呼ばれ恐れられる正木丹波守利英も、明嶺和尚には未だにガキ大将扱いなのが特にいい。柴崎和泉守、酒巻靱負といったクセの強い家老たちも、なんだかんだでみんな和気藹々としている。これは三成方には見られない特徴だ。成田家家臣団の最大の強さが何なのか、実は戦う前から既に明らかになっていた。

     その辺がこの作品のいいところ。続き(主にいまひとつだったところの話になりそうだけど)は下巻に。

  • 会社の仲間と、行田ハーフマラソンに挑戦する。
    この仲間とハーフに参加するのは2回目。私自身が
    ハーフに挑戦するのも2回目。あっ、話がずれた。

    埼玉県行田市は、のぼうの城の舞台である。
    そんな訳で、走る前に、仲間で読もうとなった。

    面白い、そして、あったかい。 どんどん読み進められる。

    下巻が楽しみだ!

  • 思ったより読みやすい。さくさく進む!

  • のぼう様は松山ケンイチを想定して読みました。

  • 事実を元に大胆な設定で魅せる時代小説。
    秀吉が唯一落とせなかった小さい城の物語。

    主人公の性格設定が破天荒ですばらしい。
    上巻はまだ入り口なので展開が遅いが、下巻がすばらしかった。

  • 下巻へ

  • 和田竜ののぼうの城を読みました。
    戦国時代、秀吉が西日本を平定しその後関東の北条氏を攻めたときの物語です。

    北条氏の支城の一つである忍城は湖の中の島を城にしたという特殊な城でした。
    その城の城主は小田原城に出てしまい、その城を守るのは「のぼう様」と呼ばれている成田長親でした。
    長親は大男だが、何を考えているのかわからない、不器用な男で、でくのぼうを意味する「のぼう様」と呼ばれていたのでした。

    才覚はあるが、戦については全く才能のない石田三成がこの忍城を攻めたのですが、成田家の家臣たちに翻弄されて初戦は敗退してしまいます。
    続いて石田三成は水攻めを敢行するのですが...

    成田長親、その配下の板東武者たち、石田三成、秀吉、と言った一癖も二癖もある登場人物たちが物語を紡いでいきます。

    日本のリーダーの典型のひとつがこの「のぼう様」なのかな、舶来のリーダー論では絶対にありえないリーダーだな、と思ったのでした。

  • こんな人がリーダーがならみんな頑張るのに。こんな人たちばっかりじゃ世の中まわらないけど。

  • やっぱり歴史小説は苦手だ、と思っていたのだが、後半楽しくなってきた。

    まさに下巻につなぐための上巻である。

  • 映画みに行けなかった!さすがに終わっているよね。

    楽しかったです。時代劇は毎度文章にでてくる名前が読めなくて苦戦します。のぼうの名前の由来とか周りが支えてあげなくちゃとか。上に立つ人間はこのぐらいのがいい気がします。あたまごなしは好かんのです。

    下巻楽しみ。

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