新編傑作選3 夜の辛夷 (小学館文庫 や 15-3 新編傑作選 3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094085556

作品紹介・あらすじ

今に変わらぬ男女の小さな哀歓を、無限の共感で描いた、下町ものの傑作全七篇を収録。うらぶれた屋台店に居場所を求める男達の素描「嘘アつかねえ」、岡場所で交錯する秘密を持った男女を描く「夜の辛夷」、飛脚と宿の女の純愛を鶴の置物に託した「鶴は帰りぬ」、誰からも顧みられない少年と少女の思慕が哀切な「榎物語」、ぐれてしまった植木職人のやるせない生き様「あとのない仮名」、長屋住まいの浪人と棄児、住人との交流を軽妙に描く「人情裏長屋」、強欲な家主への長屋住人の抱腹絶倒の復讐劇「長屋天一坊」。巻末エッセイは、周五郎作品を多く演じた俳優、仲代達矢。

著者プロフィール

山本周五郎(やまもと しゅうごろう)=1903年山梨県生まれ。1967年没。本名、清水三十六(しみず さとむ)。小学校卒業後、質店の山本周五郎商店に徒弟として住み込む(筆名はこれに由来)。雑誌記者などを経て、1926年「須磨寺付近」で文壇に登場。庶民の立場から武士の苦衷や市井人の哀感を描いた時代小説、歴史小説などを発表。1943年、『日本婦道記』が上半期の直木賞に推されたが受賞を固辞。『樅ノ木は残った』『赤ひげ診療譚』『青べか物語』など、とくに晩年多くの傑作を発表し、高く評価された。 

解説:新船海三郎(しんふね かいさぶろう)=1947年生まれ。日本民主主義文学会会員、日本文芸家協会会員。著書に『歴史の道程と文学』『史観と文学のあいだ』『作家への飛躍』『藤澤周平 志たかく情あつく』『不同調の音色 安岡章太郎私論』『戦争は殺すことから始まった 日本文学と加害の諸相』『日々是好読』、インタビュー集『わが文学の原風景』など。

「2023年 『山本周五郎 ユーモア小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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