岳 (小学館文庫 わ 9-3)

  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094085976

作品紹介・あらすじ

山の楽しさ、厳しさ、美しさを知り尽くした男・島崎三歩。彼はいま日本アルプスで山岳救助ボランティアを続けていた。要救助者ありの連絡が入ると、三歩はすぐに現場にかけつけ、事も無げに遭難者の命を救う。そんな三歩が暮らす山に、北部警察署山岳救助隊に配属されたばかりの新人・椎名久美がやってくる。久美は、三歩たちの指導の下、厳しい訓練をこなしていくが、実際の救助となると未熟さや過酷な自然を前に、自信を失くし失意の日々が続く。そんなとき猛吹雪の山で多重遭難が発生。救助に向かった久美を待ち受けていたのは想像を絶する雪山の脅威だった。

感想・レビュー・書評

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  • 三歩の笑顔がすてき

  • 「涌井学」が映画化作品をノベライズ化した作品『岳-ガク-』を読みました。
    岳-ガク-

    「瓜生卓造」の『大岩壁』、「アル・アルヴァレズ」の『山男にみる生き方の研究―あるクライマーの肖像』、「栗城史多」の『一歩を越える勇気』に続き、山岳関係の作品です。

    -----story-------------
    全国公開映画の完全ノベライズ

    世界中の山を登り、山の楽しさ、厳しさ、美しさを知り尽くした男「島崎三歩」。
    彼はいま日本アルプスを舞台に、山岳救助ボランティアを続けていた。
    ひとたび要救助者ありの連絡が入ると、「三歩」はすぐに現場にかけつけ、事も無げに遭難者の命を救う。
    そんな「三歩」が暮らす山に、北部警察署山岳救助隊に配属されたばかりの「久美」がやってくる。
    「久美」は、山岳救助隊の隊長や「三歩」の指導の下、厳しい訓練を着実にこなしていく。
    しかし、実際の救助となると、自らの未熟さや大自然の脅威が重なって、ままならない日々が続く。
    そんな打ちひしがれ自信を失くしつつあった「久美」の前に、多重遭難が発生。
    救助に向かった「久美」の前に立ちはだかるのは、想像を絶する冬山の脅威だった。
    -----------------------

    山岳小説って、通常、登山者の立場で描かれているんですが、、、

    本作品は、珍しく、遭難した登山者を救助する立場(山岳救助隊や山岳救助ボランティア)から描いた作品です。

     ■第0歩 山の男
     ■第1歩 ナオタと山
     ■第2歩 久美と山
     ■第3歩 三歩と山
     ■第4歩 みんなの山

    原作の漫画は読んだことないし、映画化された作品も観たことがないのですが… 巧くまとまっているし、要所要所でドラマティックな場面や山の魅力を感じられる場面が織り込んであり、読みやすくて、感動できる作品に仕上がっていましたね。

    山の楽しさや厳しさだけでなく、山岳事故や遭難の恐ろしさを改めて感じるとともに、救助を行う山岳救助隊や山岳救助ボランティアの苦労や苦悩、ジレンマ、献身的な活動内容等を知ることができた作品、、、

    山って、なめちゃいけないし、キチンとした計画や季節や行程に合った服装や装備が必要なことを痛感しました… あまり難しく考えすぎちゃいけないと思いますが、最低限のスキルや準備は必要ですよね。

    「三歩」の言葉の受け売りですが… 山にゴミと命は捨てちゃダメですから。

    原作の漫画(全18巻)の方が充実した内容のようなので、一度、読んでみたいなぁ… と思います。

  • 亡くなった兄を思いながら読んだ。少しだけ、山を愛する気持ちがわかったような気がした。

  • 山の厳しさ、人の命を助けることの難しさを感じた。

  • 三歩=小栗旬?
    久美=長澤まさみ?
    イメージが湧かない…(~_~;)

  • 何回も読みました!

    山に捨ててはいけないもの…
    感動しました。

    これは読んだ方がいいです^ - ^

  • 20121020

  • 山岳救助隊にはいった椎名くみが山の厳しさと、人命救助にどう相対していくかを学ぶ話。島崎三歩というやまの達人がすごい人だった。人命救助にあたっては、時として自分の命と引き換えに相手の命を救おうとする場面もあるが、その是非について主人公が思い悩む姿に共感した。

  • 読んだ。

    小栗旬、長澤まさみ主演の映画のノベライズ。
    映画は見てなく、想像してた展開とは違った。

    山岳救助隊一年生椎名久美のストーリーが軸に話は動く
    山岳救助となにか。救命とは何か。
    自分の理想と現実のギャップ。

    いろいろな困難にあたりながら山岳救助の理想を築く姿がかっこいい

    三歩がいつも笑っていた意味とは?
    映画の予告編と三歩のイメージが一番違ったな

  • 通院の暇つぶしに買った文庫。漫画も映画化もされているようだ。
    山岳救助隊の入隊したヒロインが経験を積みながら成長していく姿が軽快且つ感動的に描かれており、同じ境地の身として感情移入していった。「頑張れ!久美!」と。常識の一切通じない冬山の恐ろしさ、山岳救助の過酷さがよくわかった。

  • すごく感動した。主人公の人格と寛容さ。ヒロインの真っ直ぐな愚直さ。人を助けたいという使命感による周りとの衝突。それをこの頁数で描き切る作者の筆力は凄い。敬服する。とともに畏敬の念を禁じ得る良書だと想います。

  • ストーリーは面白いけど,ノベライズは今ひとつ情景描写から感情移入できない。映画みるの前提なのか表現力がいまひとつ。。。

  • 山の大きさ。山の怖さ。
    命を守るため、もっと大切な事を優先するため、
    時には地上にいるときには良しとされていない判断や決断も必要となる過酷な場所。

    泣きそうになった所も多数。
    結構良かった

  • 茨城、長野、松本などを舞台とした作品です。

  • 山岳救助隊の新米隊員久美ちゃんや山の男三歩さんの物語。
    危機迫る表現力で、すごくのめり込みやすく短期間で読めました。

    何より向上心が強くて、頑張りやの久美ちゃんが素敵です!
    なかなか救助隊として活躍できない久美ちゃんの暑い気持ちと葛藤にすごく共感します!
    何度も半人前だと気づかされて悩みながら、でもひたむきに頑張る久美ちゃんに私までたくさん励まされました。

    明日も頑張ろうってなる作品です。

  • 山登りを通して命の尊さ、儚さ、強さを学び、人との絆を改めて考えさせられる、全てが詰まった作品。

  • 映画のノベライズ。元々原作は主人公の島崎三歩がスーパーマンすぎてどうにも感情移入が出来ないのですが、本作ではどちらかというと椎名久美の方が主人公的で、そのせいか面白く読めました。椎名久美の雰囲気が俺がイメージする長澤まさみと全く異なっていたというのもよかった(笑。

  • 地震のこともあり、
    生きることは死と隣り合わせなんだとつくづく感じた。

  • 2011/5
    映画館にて。DVD発売まで仮登録。
    長澤まさみがややミスキャストか。。

    作品自体は結構リアルに滑落死など描いていて、臨場感あり。
    小栗演じるの三歩も原作読んでないが、たぶんマンガ作者の意図にあってんだろうな。山にいそうな良い男だと思う。

    なんでこんなにしてまで山上るんだろなって考える。
    でもアタリマエに手が動いて、歩けるだけでもすごいんだよなって再確認させられる。生きるってそもそもそんな簡単なことじゃないって。

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