おろち olochi,super remix ver. (小学館文庫 た 1-12)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094087116

作品紹介・あらすじ

旧財閥・門前家。女優の葵、その娘の一葉と理沙、そして二代に亘り執事兼医師として仕える西条が住むその邸宅に、ある嵐の晩、謎の美少女が訪れる。彼女の名は「おろち」。おろちが家政婦として潜り込んだ門前家には、類い稀な美貌を持つ女達に代々受け継がれる穢れた血の秘密があった。人生を翻弄されてきた西条が全てを語るとき、また新たな悲劇の連鎖が起こる-。おろち、永遠の時を生きる者よ。果たして、最も罪深かったのは、一体誰だったのか。天才・楳図かずおの不朽の名作を、鬼才・嶽本野ばらが新たな世界で魅せる。

感想・レビュー・書評

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  • 同名の漫画の背景を描いたもの。野ばら的羅列が重たいが面白い小説。
    まあ、表紙買いをしたものではあるのだけれど。
    狂気というには薄いし、愛というにはかみ合わない。自分に恋をしてるのかしら。まあナルシストはたくさんいた。

  • 読んだ後に思い返してみると、あぁ、そういうことだったのか・・・となる描写があったが、それが心地よかった。

    舞台が閉ざされた空間なので、とっても話の内容が把握しやすく、またそれだけ一人ひとりの情感を深く考えながら読み進められる感じ。

    何度も読み返したくなる一冊でした。

  • ザ・野ばら。

  • 楳図原作・野ばら作・鳩山表紙という脅威の三つ巴に思わず買ってしまったらしい友人が貸してくれた(笑)。
    しかし個人的に野ばら作品が苦手でして(苦笑)。それでも薄いのでどうにかなるだろうと読んでみた訳です。確かに読み始めてしまえばすぐ読み終えられたんですが「読むぞ」となる勇気が出ずにずるずる暖めてしまいました。

    そもそも女性作家にありがちなエグさみたいなものが苦手なんですが、野ばら作品はそれを露悪的に誇張した上で少女趣味のゲロ甘さもガッツリ混ぜ込んでいる感じがして、病的でキッチュで耽美で幼さと成熟の狭間のようなイメージ自体はわかるのだけれど、どうにもこうにも内臓がおかしくなる。『ミシン』はギリギリ大丈夫だったんだけど…。

    楳図原作は読んだ事が無いのですが、恐らく原作は普通のガロ系の不快感(純粋にそれを楽しむ意味として)という印象だと思うんですが、これはもう完全に野ばら的。
    むしろそういった変化を狙っての小説化だと思うので、何の違和感も無く野ばらワールドにピタリとはまり込んでいて、企画としては大成功かと。
    なので野ばら作品が大丈夫な人には「楳図作品って実は耽美なんだな」という面白い切り口で楽しめると思います。
    自分はやっぱりうぐうぐしましたが(苦笑)。

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著者プロフィール

文 嶽本 野ばら
京都府宇治市出身。作家。
1998 年エッセイ集『それいぬ̶ 正しい乙女になるために』(国書刊行会)を上梓。
2000 年『ミシン』(小学館)で小説家デビュー。
2003 年発表の『下妻物語』が翌年、中島哲也監督で映画化され世界的にヒット。
『エミリー』(集英社)『ロリヰタ。』(新潮社)は三島由紀夫賞候補作。
他の作品に『鱗姫』、『ハピネス』(共に小学館)、『十四歳の遠距離恋愛』(集英社)
『純潔』(新潮社)など。『吉屋信子乙女小説コレクション』(国書刊行会)の監修、
高橋真琴と共書絵本『うろこひめ』(主婦と生活社)を出版するなど少女小説、お姫様をテーマとした作品も多数。

「2021年 『お姫様と名建築』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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