土地の神話 (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 82
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094088007

作品紹介・あらすじ

いま、我々がごく当たり前に受け入れている電車通勤のライフスタイル。その背景には、東京の都市開発をめぐる理想と挫折の物語があった。渋沢栄一をプロデューサーに、息子・秀雄がロンドン近郊の田園都市をモデルに計画した街づくり。それはひとりの男によって、鉄道敷設の野望へと変わっていく。関東大震災からの帝都復興の掛け声のなか、張り巡らされていく私鉄網。東京という特異な街がいかにして出来上がっていったかを、東急グループ創始者・五島慶太を軸に徹底検証。東京と日本人の自画像を描いた、『ミカドの肖像』に続く近代日本論の秀作。

感想・レビュー・書評

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  • 僕らサラリーマンの多くが、何の疑いもなく、満員電車に揺られ、ビジネス街へと足を向け、また満員電車に揺られ、ホームタウンへと戻っていく。
    そんな東京のライフスタイルを陰ながら規定する鉄道・地下鉄の創設期に隠された人間ドラマを深掘り、近代的日本の造形(の過程)を露わにする一冊。

    僕らは、知らぬ間に、様々なシステムの上で踊らされている、ということに気付かされる。

  • 昭和という時代の土地神話について

    なかなか興味深い角度から勉強になるⅠ冊です。

    東急グループがどのように成長したのか?

    田園調布ができる経緯。

    そこに関わった数々の当事者の方々。

    ビジネスの参考になる点も多くなり、

    皆さんにもお薦めのⅠ冊だと思います。

  • 昭和初期から戦後にかけて、東京という都市がどのようにデザインされ、どのようにつくられてきたのか理解できる。
    こういった知識や背景を知っている猪瀬氏が引き続き東京都知事であってほしかったと思う。

    渋沢栄一氏の四男、渋沢秀雄氏が田園調布をつくり、
    五島慶太氏が鉄道網を拡大し、大東京・大東急ができた。
    戦争が終わり、田園調布はアメリカGHQに家をとられ、鉄道はGHQの民主化指令で誕生した労働組合いより分割・縮小を余儀なくされる。

    東京という都市の歴史と人間ドラマが垣間見られ、楽しく読むことができた。

  • 日本における田園都市構想の勃興から「強盗慶太」の所以に至るまで、よく描いている。イギリスで起こった本来の田園都市構想とはなにか、という件はちょっと冗長にすぎる感あり。ただし、欠かせない要素ではある。

  • 東急グループの基礎を作った五島慶太の物語。ミカドの肖像でもそうだったが、途中なぜか海外のことが出てきて、筋が混乱する感じがした(ミカドの肖像よりは関連のある話しであったが)。著者のスタイルなのだろうが、時系列に沿って、物語を展開してもらわないと、読み手が混乱する。
    東工大の大岡山移転がきな臭い話しであったというのは初耳で、このあたりはよく調べたな、と思いました。
    また、渋沢一族が始めた田園都市がなぜ東急グループになったのかいまいちよくわからなかったのですが、この本を読んでよくわかりました。
    池上電鉄や玉川電車、地下鉄、京急と乗っ取っていったのはわかっていましたが、最初の田園都市会社も乗っ取りだったとは・・・。

  • 東急東横線の渋谷地下化にあわせて読んでみました。なぜ、日本、東京は郊外への鉄道が放射状にのびているのか?途中の宅地開発と鉄道がセットになっているのか。特に東急の手法を歴史的事実を踏まえて説明している。五島慶太の生涯記と言っても言い。田園都市構想、田園調布そしてたまプラーザへの流れなどを知ることができた。
    東京の人間がなぜ混雑した列車に揺られて通勤するのか?戦前からの流れはおもしろい。
    ただ途中で海外の話なども入って来たところから少し読むのが辛くなった

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