史上最強の内閣 (小学館文庫 む 2-4)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 245
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094088038

作品紹介・あらすじ

北朝鮮が、日本に向けた中距離弾道ミサイルに燃料注入を開始した。中身は核なのか。支持率低迷と経済問題で打つ手なしの自由民権党の浅尾総理は、国家的な有事を前に京都に隠されていた「本物の内閣」に政権を譲ることを決意した。指名された影の内閣は、京都の公家出身の首相を筆頭に、温室育ちの世襲議員たちでは太刀打ちできない国家の危機を予測し、密かに準備されていた強面の「ナショナルチーム」だった。果たして、その実力は?-。

感想・レビュー・書評

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  • 「経済一流 政治三流」
    と言われて久しい今の日本。政治なぁ…ほんまに…
    でも、ほんまは違った!
    おった!一流が!京都に!笑

    北朝鮮が核ミサイルを!
    で、ボンボンの世襲議員達がギブアップ!
    さぁ、二軍内閣の依頼で京都から登場!3両編成の御座敷新幹線で!(^_^;)
    とりあえず、大臣は、それぞれ、専門性に特化してる感じ。ご祝儀人事ではない!
    今回は、北朝鮮対策として、登場したようやな。
    彼らの得意な武器は、最新鋭の戦闘機でも戦艦でもない。優れた情報収集能力とそれに基づいた戦略。先の先を見て、布石を打つ。
    18歳以下に訳分からんお金を配ったりとかしない!( *`ω´)
    基本、お笑いなんやけど、やっぱり何事も情報なんやというところは、納得!

    まぁ、実際には、無いわけで、政治家、国民がその辺の自覚を持って、国を動かすしかないんやけどね^^;
    ん?ひょっとして…ないとは思うけど…気になってきた…
    帰りに二条さん居るか見てこ!笑

  • 国内外の政治家や歴史的人物のパロディーや風刺がきいた内容でした。
    ただ、自分には一部元になった人物の詳細を理解できていないからなのか、難い部分がありました。

    また作者自身も都立水商後、パチンコにはまり借金を抱えて表舞台から姿を消したいい加減な野郎と表現したりしてます笑

  • 笑い、お笑い、、そして哀愁。。
    現在の内閣は実は2軍!?本物が京都から3両編成(真ん中お座敷w)のノンストップ新幹線で東京にやって来る!
    何もない平時は二世三世のボンクラでもいいが、経済不況、北朝鮮から核による脅し等々の有事のために温められていたwww
    北の将軍の長男坊のバカっぷりも愉快
    現内閣はそのまま名前をもじり、最強の内閣は歴史上の人物からと実際に日本ならびに世界のことを考える政治家はいないのかと考えてしまう。

  •  日本が未曾有の危機に至った場合に備えられた影の内閣。
     その布陣は歴史の知識があれば、風刺された現在の政治家たちや、そのあり方は現在の政治の知識があればより楽しめます。
     ただ面白いだけでなく、政治や平和についても考えさせられる良い一冊でした。

  • 10年前に書かれた小説ですが、
    現在に違和感なく置き換えられるお話しでした。
    とても面白く、未読ページがなくなっていくのが
    凄く惜しく感じながら読ませてもらいました。
    こんな内閣を選べる日が来て欲しいです。

  • 別の本を再読しようと本棚ひっくり返してたら…出てきました積読本。
    (どうでもいいけど、誰か書店カバーをかけたまま一発で目当ての本を見つけ出す技を教えて…)
    読んだ記憶がなかったのでブクログ見たらやっぱり読んでない。
    ということで、目当ての本を再読する前に読んでみました。
    ちなみに目当て本は犯人に告ぐ1・2。3を読むにあたって再読してたほうが絶対楽しめると思ったから。

    本題。

    買った記憶もなかったのであやふやなまま読み始めましたが、最初の数ページでグッと引き込まれて、最後まで一気読み!
    知らなかったけど都立水商!の人なのね。てか小説が先なのね。漫画のイメージはあった。
    ちょこっと伝聞方式で作者登場です。笑
    都立水商!の存在は知ってたので、えらくディスるなと思ってたら何てことない書いた本人でした。

    サクサク読めて面白い〜!
    元ネタの歴史の偉人を知っていればかなり楽しめる。キャラがたってるので、登場人物は名前だけなのも含めてそれなりにいるけどすぐ判別できました。
    私が広島県人なので何でもじゃけんじゃけん言うのは違和感でしかないんだけど、こういう手法はアリだなと驚き。
    じゃけんを出すことですぐに誰って判別できる。これは他の大臣たちも一緒。言葉から歴史の偉人や就任背景を想像して、ああこの担当大臣だったなと連想できるので混乱せずによめました。

    とっても面白かったと同時に耳が痛い、あらゆる方面に皮肉った小説だなと、穿った見方をすれば。
    政治に詳しい方、評論家・政治家とかから見れば何を夢物語を!こんなにうまくいかん!だろうし、いやいやフィクションですから〜物語ですから〜何本気になってるんですか〜って。
    逆に私のような政治が全く分かんないモンからすれば、面白い!何で現実の内閣はこうならないの!裏内閣いてほしい!だけど、いやいや、フィクションですから〜現実の政治がこんなにうまくいくわけないでしょ〜だろうし。
    そもそも登場人物、エピソードから全て皮肉が込められてるよね。コメディに昇華して面白くしてるけど、その面白がってる読者ですら斜め上からため息とともにニヤニヤ見下されてる気がする。面白がってるけど現実よく見なよ。あんたらそれでいいの?って。
    それがまたなんともこの小説の味だなと思います。
    何にせよ作者の思想というか意志というか、断定の仕方によく出ておもしろい。バッサリ。

    最後の最後。
    ホロリとしてしまった。なんてずるい。



    @手持ち本

  • 著者の理想の政治をぶちまけた小説。
    政治、歴史に詳しくないと分からない話も多かった。
    方言が読みにくかった。

  • ニヤニヤしながら読んで、ヒイヒイ言いながら楽しんで、、、最後に持ってかれました‼︎政治に疎い自分にはこれも勉強になる。

  • 2021年10月6日読了。
    スカッとするお話が読みたくて、そんな評判であった本書を手に取った。
    政治には疎いけれど、誰でも知ってる政治家を彷彿とさせる、また歴史上の偉人を想像させる登場人物たちがおもしろく問題を解決していく様は、楽しめた。ただ、もっと政治に興味があり、歴史上の人物たちに精通していたらもっと楽しめたのだろうと思う。この本を100%楽しみきれていないのだろうなーとすこしモヤモヤする気持ちが残る。

  • 東京・霞が関の内閣の影には、実は「本物の内閣」があった……!

    北朝鮮が、日本に向けた中距離弾道ミサイルに燃料注入を開始したところから話は動き出す。世襲議員ばかりで無能な内力ではこの非常事態に対処できない、と時の首相・浅尾は政権の座を京都の公家出身の二条ら「ナショナルチーム」に明け渡す。

    荒唐無稽で面白おかしい、(今となっては時代遅れな)風刺がたっぷりと利いたお話。
    例えば――「決められる政治」「北朝鮮のシンちゃんと愉快な仲間たち」「朝●新聞」などなど。ニヤッと出来るネタ小ネタが満載。
    明治維新前後の偉人や土地柄について知っているとなお面白い。頭を空っぽにして読むのがちょうどいい。

    バカバカしさの中にも、ファシズムの危険性や今の政治の在り方について考えさせるところもあり。ほほう、いっちょ深読みしてやろうか、と目論むあなたへ――「政治ネタは賢くなった気になる」どこかのページで著者殿が言ってましたぜ。

    しかしこのノリ、昔なにかで読んだことがあるな、と引っ掛かっていたが、やっと思い出した。清水義範の『ニッポン開国』だ。こちらは、江戸幕府が「もしも鎖国政策をとらなかったら」というIFストーリーだ。きちんと幕末まで描き切っており、感心した記憶がある。うろ覚えなので、また読んでみようかな。

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著者プロフィール

1955年山口県光市生まれ。本名の福田勝洋名義で、俳優としてテレビ・映画に多数出演、また劇団「東京地下鉄劇場」を主宰し劇作家としても活躍。2001年『都立水商!』で作家デビュー。同作はコミック化・ドラマ化もされヒット作となる。主な作品に『史上最強の内閣』『史上最強の大臣』『ドスコイ警備保障』『埋蔵金発掘課長』など。

「2022年 『森の石松、社長になる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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