女ともだち (小学館文庫)

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本棚登録 : 205
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094088052

作品紹介・あらすじ

女ともだちは、恋人よりも愛おしい。人気女性作家5人が競演する魅力あふれる恋愛小説アンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り、女性同士の友情がテーマのアンソロジーかと思っていたら、もうひとつ「派遣社員の」という縛りもあったみたいで、知らずに読んだので「なんでみんな派遣社員なんだろう?イマドキの社会情勢反映するとこうなるの?」と不思議に思っていました(苦笑)。正直、不要な縛りだった気がします。基本設定が派遣社員に限定されることで、どうしても似通った部分がでてくるし、派遣の経験のない人には共感しづらいだろうし、もっとバラエティに富んだ関係性のものも読みたかった。

    とはいえ、私自身は結構長く派遣で生活していたので「派遣あるある」的な部分は面白かったです。逆に「それはないわ~」と思う作品もありましたが、ストーリーの本筋とは関係ないのでまあ流せました。

    一番好きだったのは角田光代の「海まであとどのくらい?」。かつて一緒に働いていた5人の派遣仲間が再会するお話なのですが、個人的には一番共感度も高く、5人のキャラクターもそれぞれ個性的で、さすが角田光代という完成度。

    栗田有起「その角を左に曲がって」は左側ばかり怪我をするひとみさん、川上弘美「エイコちゃんのしっぽ」はタイトル通りしっぽのあるエイコちゃん、と、ちょっと特殊な個性をもったキャラクターが登場するあたりに作者の持ち味が出ている感じ。

    井上荒野「野江さんと蒟蒻」は「野江さん」のキャラが結構強烈(笑)。コミカルでもあるけど、怖いような気もする。

    唯野未歩子「握られたくて」は唯一読んだことのない作家さんでしたが、正直共感度はいちばん低く、友情展開もやや唐突で、個人的にはイマイチだったかな~。

  • 女性作家による派遣社員を中心とした短編集でした。テーマは「ともだち」ではなく何故、「女ともだち」なのかな? 主人公たちの立場は、「会社員」ではなくあえて「派遣社員」として、読み手の前提条件はどれぐらい違うんだろう。メタファや、複雑な事情がが多いかなと、期待をして手に取ったのですが、意外にもさらりと読み終えました。井上さんの蒟蒻の編が一番好き。男性が結婚相手の女性に抱くちょっとした違和感を、料理や服装の嗜好を使って微細な表現で表すあたり、さすがでした。

  • 派遣社員として働く女性が主人公のアンソロジー5編。
    角田光代 『海まであとどれくらい?』、井上荒野 『野江さんと蒟蒻』、唯野未歩子 『握られたくて』、栗田有起 『その角を左に曲がって』、川上弘美『エイコちゃんのしっぽ』

    どれも優しくて、結末が有るような無いような話、印象には残らないな。
    (図書館)

  • 『女ともだちは、恋人よりも愛おしい』
    全体的にどこか優しげで暖かい雰囲気でした。
    そんな中、井上さんの「野江さんと蒟蒻」だけが異質さを放っていた。いきなりやって来て
    麺棒で生板の上の蒟蒻を叩き続ける女…怖いわ!友達なのかは疑問だが一番印象に残った。

  • メインは、女ともだちというより、派遣社員として働く女たち。ハケンで働く人にもいろいろいるけどなぁ、と思いつつ、さらっと読めた。

  • 女ともだち。タイトルに引かれて読んだ。自分の女ともだちにはいないタイプの話ばかりで共感できるものはあまりなかったけれど、読み終わったあと、仲の良い女ともだちに会って話がしたくなった(笑)

  • アンソロジー

    「海まであとどれくらい?」角田光代
    あの作戦を決行してから数年後、再開した5人組。

    「野江さんと蒟蒻」井上荒野
    もうじき結婚するぼくのアパートで蒟蒻を叩きつけていった野江さん。

    「その角を左に曲がって」栗田有起
    いつも体のどこかを、そして必ず左側を怪我しているひとみさんのこと。

    「握られたくて」唯野未歩子
    30目前に寿退社すべく、既婚者のやぎちゃんに紹介をお願いしたこぶちゃん。

    「エイコちゃんのしっぽ」川上弘美
    「短いしっぽがあるんだ、わたし。」と言うエイコちゃんと同じ派遣会社で働くまどかさん。


    どれも面白かった。
    好き勝手なこと言いやがって…と思いながらそんなこといい合える仲ってのもいいか…と思い、荒野さんはなんかぶっ飛んでて、(なぜ、女ともだち…?とちょっとわからない)、ひとみさんはカッコよくて、でも同じ女の人なんだよなぁ〜ってちょっと嬉しく思って、こぶちゃんは、最初なんだこいつ…と思ったけど、やぎちゃんの悲しさを知って、あぁこの二人にお互いの存在があってよかった…とちょっと安心して、エイコちゃんとまどかさんの価値観の違いに笑った。

    全然違う物語の主人公たちだけど、一つ共通しているのは彼女たちは、元も含めて皆派遣社員だということ。
    それが、ちょっと嫌だと思ったけれど、何となく不安定な感じとか、自分で場所を見つけていかなければならないところとか、そんな感じを象徴してるのかな…なんてちょっと考えてしまった。

  • 派遣・女・友達って縛りで、複数の作家が書くって切り口としては面白い。
    まぁ、まあまあ。
    繋ぎだったし。
    休館日だったし。
    まぁまぁ楽しんだ。

  • 派遣社員の女性を主人公にしたアンソロジー。
    タイトルから、女性同士のどろっとした部分を描くのかと思いきや、意外にもさわやかな話ばかり。
    女性たちの個性が光る角田光代、怖い話を明るく描いた井上荒野、独特の距離感の栗田有起、の3作がよかった。

  • 女どうしの友情もののオムニバスかと思って手に取ったら全然違った!
    さいしょの角田光代のがわりにすき。

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著者プロフィール

角田光代(かくた みつよ)
1967年、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。
1990年、「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞し、小説家としてデビュー。受賞歴として、1996年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞を皮切りに、2005年『対岸の彼女』で第132回直木三十五賞、2007年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、2011年『ツリーハウス』で第22回伊藤整文学賞、2012年『紙の月』で第25回柴田錬三郎賞、同年『かなたの子』で第40回泉鏡花文学賞、2014年『私のなかの彼女』で第2回河合隼雄物語賞をそれぞれ受賞している。
現在、小説現代長編新人賞、すばる文学賞、山本周五郎賞、川端康成文学賞、松本清張賞の選考委員を務める。
代表作に『キッドナップ・ツアー』、『対岸の彼女』、『八日目の蝉』、『紙の月』がある。メディア化作も数多い。西原理恵子の自宅で生まれた猫、「トト」との日記ブログ、「トトほほ日記」が人気。

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