くちびるに歌を (小学館文庫)

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  • 小学館
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レビュー : 256
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094088816

感想・レビュー・書評

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  • 長崎の五島列島の中の島のさわやかな風とか、太陽とか、海とか。そんな中を、中学生の合唱の澄んだ歌声が響く。
    そんなイメージがぴったりの小説。

    コンクールの課題曲である「手紙」のメロディが、心地よく頭の中で響いていて、コンクールで実際に歌う場面では、頭の中の音楽と、語り手の一人である桑原サトルの手紙が同時に再生されて、不思議な体験だった。
    「ぼっち」という言葉で自分を表現した、サトルの深い孤独が手紙の中に詰まっていて、そこに、「手紙」の歌詞やメロディが重なって、とても切なかった。
    コンクールの後の、サトルの兄と、もう一人の語り手であるなずなの、サクマ式ドロップスのエピソードも、とてもやさしくて、素敵だった。

  • 舞台は長崎五島列島の中学合唱部。
    手紙〜拝啓15の君へ〜の合唱を軸に、生徒達の成長を描いた作品。青春ムービーの中に種々の社会問題も散りばめられており、爽やかなだけでなく少し考えさせられたりもする。

    スッと楽しく読めたが、離島での青春群像劇を描いた作品は多いため、若干目新しさには欠けていたように思う。登場人物が多く、心の動きの描写が少々雑で、多少想像で補って読む必要があった。

  • 良いねえ!!私合唱とか音楽が好きだから読んでいて気持ちよかった(((^-^)))
    あの乙一さんの別名とは…全く思えない。。
    乙一さんも中田さんも今後読みたい!

  • 配架場所 : 文庫
    請求記号 : BUN@913@N125@1
    Book ID : 80600058395

    http://keio-opac.lib.keio.ac.jp/F/?func=item-global&doc_library=KEI01&doc_number=002523697&CON_LNG=JPN&

  • やはり音楽ものは映像化した方がわかりやすい。複雑な家族背景を持った2人の学生が、自由曲の歌の歌詞を書くのだけれど、その歌詞をきちんと載せてほしかったな。きっと、映画化する際、この自由曲がバッサリカットされていたのは、そういった理由もあるんじゃないかな。

  • 今年読んだ中で上位に入る。
    中学生ぐらいの頃、自分が何のために生きてるのかとか考えていたかもしれない。私にとっては中学時代は一番辛かったかもしれない時代。
    その中で彼みたいに辛いことがあっても少し前に進める、ちゃんと仲間がいるよって伝えてくれるお話は同年代ぐらいの子には心強いと思う。個人的にアンジェラ・アキの拝啓~も好きなので余計にこの話に感情移入したのかもしれない。
    中学生の時に読みたかった。中学生の私に読ませてあげたいと思った。

  • 合唱部の大会・通称Nコン出場に向けて始動する長崎の五島列島にある中学の合唱部。
    それまで自らの「宿命」を受け入れて影のように生きてきた男子が、謎めいたところのある女子に導かれるように、入部することになる。
    重いテーマも取り入れつつ爽やかな読後感。

  • 中田永一氏個人名では現時点で唯一の長編。長崎の五島列島にある高校合唱部に美人の顧問がやってきたことからの一夏の騒動。基本的に王道部活ものと思いがちだが、中田さんらしい、主人公に与えられた事情が物語の解釈を全く変えている。 この作家さんの緊張と安心の度合いがとても好きだ。

  • 【小林茂樹先生】
    2年ほど前、まだ高校生だった一番下の娘が図書館から借りてきた本で、そのとき僕も読ませてもらった。電車の中で不覚にも泣いてしまった。文庫になったので買ってきて読んだらまた泣けた。長崎の五島列島にある中学校の合唱部の一年間の話である。顧問の先生が産休に入り美人の臨時の音楽の先生が赴任してくる。今まで女子ばっかりだった合唱部に男子が入部する。NHK合唱コンクールの課題曲が「手紙」。いろいろあって本番。そして一年が終わる。という感じで僕が書くとおもしろくないけど、本の方はとてもおもしろいので一度読んでみてください。合唱が好きな人もそうでない人もぜひ、また映画にもなったらしいので、見た人も見てない人もぜひどうぞ。

  • 同僚のAさんに借りた本。
    中学生の合唱コンクールの話。地味で目立たないサトルと、男嫌いのナズナの二人の語り手によって、語られている。ナズナには、男嫌いになった生い立ちがあり、サトルにも目立たないように育ってきた理由があった。それぞれの思いをかかえて、合唱という、一つのモノを作り上げていく。みんなで協力して、一つにならないとそれは完成しない。バラバラの気持ちを一つにまとめることは、できるのか?心が洗われるような、いい話でした。

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著者プロフィール

1978年福岡県生まれ、2008年『百瀬、こっちを向いて。』でデビュー。他の著書に『吉祥寺の朝日奈くん』『くちびるに歌を』『私は存在が空気』。別名義での作品も多数。

「2017年 『僕は小説が書けない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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