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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784094114829
作品紹介・あらすじ
入江泰吉が歩き続けた大和路を、一緒に辿ってみませんか
入江泰■が半世紀にわたって撮り続けた奈良大和路の風景を厳選し、彼自身のエッセイとともにハンディな文庫サイズに収録した写文集・第2弾。 錦繍の長谷寺・たそがれの薬師寺・若草山の山焼き・雪の室生寺・東大寺お水取り…モノクローム時代の傑作から円熟期の華やかな作品まで76点の作品を収載。奈良を愛した写真家の眼で、歩くように見て読んで楽しめるいざないの書。 ■ビジュアル文庫
みんなの感想まとめ
視覚だけでは捉えきれない奈良大和路の深い歴史や文化を、写真とエッセイを通じて体感できる作品です。入江泰吉が半世紀にわたり愛情を込めて撮影した風景は、単なる美しさを超え、見る者の内面に訴えかける力を持っ...
感想・レビュー・書評
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「奈良大和路の、純粋に視覚だけではそれほど風光明媚な景観ではないけど、その土地の歴史や文化を知っていることで感じる趣きや情感…観る側の心象的な風景を写真という科学的媒体を介して表現できないか」(※意訳です)と、半世紀に渡って故郷・奈良大和路の風物を一本木な愛を持って撮り続けた、写真家にしてもはや表現者というべき域に立っていた入江泰吉(1905〜1992)の小作品集。
文庫サイズなので、写真の美しさや迫力は、正直、大判の図録には劣る。
けれど、入江さんご自身があちこちの雑誌などに書いた文章がたくさん載せられていて、入江さんの大和路愛や写真への姿勢、奇跡の一枚を撮るまでの苦労話、ご本人の気質など、いろいろなことが端的にわかって、とても興味深い。
不運な運命を辿った大津皇子の怨念を表現したくて、美しい夕焼けの二上山ではなく、暗澹とした雲が立ち込める不気味な二上山を撮るために十日にわたって粘り続けたエピソードなんて、狂気の沙汰で好き。
「史実から湧き起こるイメージに沿う〇〇な風景撮りたい→自然がそうなるまでひたすら待ち続ける」というスタンスだったそう。
入江さんは、近しい人に「写真は単なる美しさだけではいけない、見ている人に、内面に潜んでいるものを訴えかけるものがないと、それは写真ではない」、「歴史を知らないと、大和独特の雰囲気が撮れない、そのために本を読むように」と語っていたのだとか。
文末解説によると、入江さん自身は、大和の歴史に関わるものにとどまらず、哲学や美学、西洋にまで及ぶ美術史、季節や情感をあらわす日本語の語彙まで、幅広く学んで感性を磨いていたそう。
確かに、入江さんの作品って、解説などなくても、本当に、大和の歴史の重みや情緒、(入江さんの大和に対する)強い愛など、本来視覚では見えないはずのものが画面に強く現れていて、ハッとするほど心奪われます。
折しもこれから秋・冬だし、政府施策により旅行もしやすくなる見込みなので、色々な方に見てみて欲しい作品集。 -
なし
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大好きな飛鳥周辺の写真やお気に入りの仏像の写真など、入江氏の文章とともに心洗われるお気に入りの一冊。文庫本なので写真が小さいのが残念だが、飛行機での移動時など、持ち歩き似は便利。
入江泰吉の作品
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感想 :

ちょうどこのレビューを書かれた直ぐ後ぐらいに偶然二上山を東から感慨持って眺めたので、その特別な写真を...
ちょうどこのレビューを書かれた直ぐ後ぐらいに偶然二上山を東から感慨持って眺めたので、その特別な写真をみたくなりました。
その時の様子は11月9日に書いた「令和4年秋季特別展」のレビューに少し載せています。アテナイエさんのコメントもお読みください。