素晴らしきラジオ体操 (小学館文庫)

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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094181012

感想・レビュー・書評

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  • 一冊を通してずっと「ラジオ体操」である。
    端から端までなのである。

    しかし、軽快なラジオ体操のメロディーを摸倣するような軽妙な筆致によって語られるのは、一見笑ってしまうようなものであっても、その実かなり深いのであった。

    「ラジオ体操」から見えてくる、昭和という時代。
    そして、その時代のいかがわしさと、盲目的な直進性。

    かつて神社で、公園で、校庭で、繰り返ししてきたラジオ体操――。
    それがまさか、霊能力者と、天皇とつながるだなんて!


    いとうせいこう氏による解説が、非常に良く本書の特徴をまとめている。
    「愛しながら斬る。自己を高みに置かず、まさに対象とすれすれの共振を楽しみながら事実を切り分ける。いや、寸止めという技を使いながら、読者にとどめを任せる。」

    「ラジオ体操」というバイアスで、「昭和」という時代を、まさにそのような手法によって読み解いた一冊であった。

著者プロフィール

ノンフィクション作家。1961年、横浜市生まれ。東京外国語大学モンゴル語学科卒。テレビ番組制作会社勤務を経て、作家に。開成高校野球部の奮闘を描いた近著『弱くても勝てます』がベストセラーに。
『ご先祖様はどちら様』で小林秀雄賞受賞。

「2015年 『損したくないニッポン人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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