- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094510270
作品紹介・あらすじ
冬休みの女子寮には、4人の美術部員しかいなかった。ぼけぼけおっとりの沖本部長に読書魔の天才・三輪先輩、あっぱらぱーの門倉せりか、そして優柔不断な私・久我崎蝶子。私たちはひたすらに戯れる-ピクニックをしたり、チェスをしたり、いっしょにお風呂に入ったり。けれど、蛇行をつづける他愛のないおしゃべりも、ぼんやりとした空想に耽る時間も終わるだろう。なぜなら私は迫られてしまったから-せりかと先輩に。三角関係。私は選ばなければいけない-愛の行方を。第1回小学館ライトノベル大賞・期待賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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登録したのは2009年でそのころに読了したはずなのにずっと感想のっけるの忘れてた。最近読み返したので感想をば
ペダンチックで愛らしい、幻想的なミステリでめっちゃ好きな百合小説。
女だけの箱庭、そこで繰り広げられる三角関係のただ単にお耽美な雰囲気ものかな、って思ったら妙なきな臭さを出してくるの心憎いよね。お耽美な雰囲気ものもいいけれど、それだけだったらこんなに好きにはならなかったと思う。
ビブリオマニア三輪せんぱいがイチオシ。彼女の長々しい蘊蓄とオカルトへの造詣、そんで色っぽさと主人公への一途さ、読み返すたびに身悶えするし、この作品の魅力だと思う。このお話がマルチエンディングのゲームだったら真っ先に三輪せんぱいを攻略してるし三輪せんぱいしか勝たん〜!
文章も独特で、巧拙なんて専門的なことはわからないけれど個人的にはうまいし好きだな〜って感じました。こう、こまっしゃくれていてオタクっぽくて、でもわかりやすくて。はぁ…ほんとに好き。作者さま、また百合書いてくれないかしら。
そういえばこれ読んでいるとボカロ曲の「あめふるはこにわ」思い出すんだよね。全部読み終わったひと聞いてみてほしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ちょっと読み辛い。内容のせいかも。
4人の主人公達もちょっと普通じゃないし。 -
長めの短編という感じの小説。冬休み、それぞれに風変わりな四人の女子高生が残った寮の、閉ざされた雰囲気がある。登場人物に充分感情移入できないうちに一つの事件が解明され、それで終わってしまったような印象。
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記念すべき「第一回」小学館ライトノベル大賞・期待賞受賞作。
話の筋は、あるトラウマを抱えるに至った少女が現実を拒否したことで、別の並行世界に迷い込むという話。
それが、冬休みの寄宿舎ときており、百合的な匂いを漂わせているので映画『エコール』を連想させる。
面白い点は、やはり筆者の筆力。その設定に合う、幻想小説に相応しい文体と、少女小説を思わせる一人称の内省的な文章が入り混じり、独特の世界を構築している。
特に並行世界の裏付けに、数学的なものを用いているのも、ライトノベルの中で目新しいと言えば目新しい。
幻想的な雰囲気に酔うのもいいし、独特の文体を楽しむのも、一風変わったライトノベルとして読むのもアリ。 -
著:一柳凪
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おもしろかった!百合要素もありつつミステリ好きにも薦めたい緻密な構成。
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うーん、なんか微妙
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幻想的で百合