- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094510522
作品紹介・あらすじ
美姫を守って単機敵中翔波、一万二千キロ!
「次期皇妃を水上偵察機の後席に乗せ、中央海を単機敵中翔破せよ」
神聖レヴァーム皇国の傭兵飛空士狩乃シャルルは、そのあまりに荒唐無稽な指令に我が耳を疑った。未来の皇妃ファナ・デル・モラルを、流民上がりのベスタドである自分が本国まで送り届ける!? 圧倒的攻撃力の敵国戦闘機「真電」が、シャルルたちの搭乗する複座式水上偵察機「サンタ・クルス」に襲いかかる! はたして、ふたりは無事本国まで辿り着けるのか? そして、飛行中に芽生えたシャルルとファナの恋の行方は――!? 美姫を守って12,000キロ。蒼天に積乱雲がたちのぼる夏の洋上にきらめいた、恋と空戦の物語。
発売直後から口コミで評判が広がり、2008年ライトノベル業界の話題を独占。以後、『新世紀エンタメ白書2009』ブックランキング1位、2008年Amazonエディターランキング1位、2008年Amazon売り上げランキング6位、2009大学読書人大賞2位など、すばらしい評価を受け続け、ついにアニメ映画化が決定!! アニメ制作は、『サマーウォーズ』『ブラック・ラグーン』などで名高いマッドハウス!
【編集担当からのおすすめ情報】
『月刊少年サンデー(ゲッサン)』にて、小川麻衣子先生によるコミカライズも大好評連載中!!
感想・レビュー・書評
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あえて内容に触れないレビュー。
きっと二度と読み返すことはないと思う。
でも大切にとっておく。
何度も読み返しちゃう本も素敵だけど、一度読んで
あとはそれをずっと胸にやきつけておこうと思える本も素敵。
この本は自分の中では後者の素敵な本。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ラストシーンの余韻が胸の奥に灯る光となってずっと続いている。
一瞬の煌めきが永遠の光になる。切なくも心強く、純度の高いボーイ・ミーツ・ガールだった。
この『とある飛空士への追憶』という物語はシャルルとファナ、二人の旅の記録であるから自ずと焦点が二人に絞られるわけで。空の旅と戦い、その中で芽生える恋と育まれる気持ちという物語の軸が最初から最後までぶれることなく、二人に感情移入して読むことができた。
幾つも愛の言葉を並べたり体を重ねたりするのではなく、あの自由な空の舞いこそが、黄金に彩られた空のあの煌めきこそが、胸いっぱいのありがとうとさよならが、二人…いや三人の生涯忘れ得ぬ空旅と初恋の確かな証。美しかった。 -
最後の一行まで読ませる白熱の筆力。正直、あまり期待してなかったのですが読んでみると想像以上に王道ロマンス&ファンタジー。まるで目の前にあるように思わせる繊細な表現がすごかったです!表紙のシーンが分かった瞬間、ホロリときてしまいました…イラストで苦手意識がある方にも、ぜひ騙されたと思って読んで欲しい作品。ライトノベルだけには収まらない躍動感、情熱です。
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最底辺の身分に生きる凄腕の飛空士と、次期皇女となる貴族の少女との限られた時間の物語。
空で繰り広げられる戦闘シーンと、国同士の争いを巡る手の込んだ世界観設定は、ファンタジー好きにはたまりませんでした。
物語は王道ですが、様々な柵にとらわれて自由に生きられない少年少女が、生死の境で限られた時間を過ごす姿が丁寧に描かれています。
人形のようであったファナが、シャルルと出会って人間としてどう生きていくかを見出していく過程は、青春ものとしても、貴種流離譚ものとしてもとても良いシーンばかりでした。
シリーズものとしてほかにも作品があるようなので、読み進めようと思います! -
3人称で視点が複数ってところに、新鮮さを感じました。
何でだろう…最近読んでなかったのかな?
飛行機もの…というか空戦もの(?)は、森博嗣の「スカイ・クロラ」シリーズくらいしか読んでないですが、(有川浩の「空の中」はなんか違う気がするし…)スカイ・クロラより、飛行機の動きは想像しやすい気がしました。
空中戦のところは一気に読みたくなる感じです。
スカイ・クロラの文体(表現)も、あれはあれで好きではあるのですが。
空にいる時が一番好き、地上のゴタゴタを忘れられる…というのは、スカイ・クロラと似てますね。
飛行機乗りは、皆さんそんなことをお考えなのでしょうか。
読了すると表紙の切なさがたまらないです。
続編シリーズも読んでみたいです。 -
発売当初、ラノベのレビューサイトで絶賛されてたので買った記憶ががが。
お姫様と飛行士の恋がなんとあまずっぺえことか。 -
流民あがりの飛空士、シャルル。彼の任務は次期レヴァーム皇子妃を敵国、帝政天ッ上から本国まで送り届けることだった。一万二千キロにわたる単騎敵中翔破。ヒエラルキーの頂点と底辺に位置する二人が命を懸けたとき、想いは互いに惹かれ、だが二人の前に立ちはだかる運命はあまりにも切なかった。壮大な空を舞台にした恋物語。
身分違いの恋。わかってる、ベタだって。でも大好物なんだ。『エマ』はわたしにとってバイブルのひとつだが、本書はそれに比類する。作者の描く二人の絶妙な距離感を礼賛したい。このもどかしい感じにたまらなく興奮するのだ。 -
未来の皇妃を送り届ける流民上がりの傭兵。
たった二人きりの制限された旅。命の危機が満載の旅。
お嬢様が今までしてきた処世術。今だけはそうする必要が無い。
お話をした。たくさん話した。
命の危機を乗り越え飛んだ。共に飛んだ。
共同生活。一緒に過ごした。共に生きた。
意外な縁があった。意外な繋がりがあった。
「生まれ変わろう」 「生まれ変わるんだ」
たった数日間のこと。それだけで充分だった。恋をした。好きになった。
かたや未来の皇妃。かたや流民上がりの傭兵。
階級制度が根強い国、別離は必然。
分かれの時、今この時を永遠に。
この想いを永遠に。
「西海の聖母」ファナ・レヴァーム
こういう話には弱いんです。ほんとダメです。感涙です。
著者プロフィール
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