- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094511048
作品紹介・あらすじ
わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は"妖精さん"のものだったりします。そんな妖精さんと人間との間を取り持つのが、国際公務員の"調停官"であるわたしのお仕事。里の娘さんがたからは、先生と呼ばれたりもしてます(恥ずい)。「妖精社」製の妙な品々が里に出回るのと前後して、走るチキンを目撃してしまったわたしは、祖父と助手さんとともに「妖精社」の工場視察に向かったのですが…。数か月でクスノキの里を、世界一の妖精人口過密地帯にしてしまったわたしの出張報告とともに、クニクニどうぞ。
感想・レビュー・書評
-
『物資』を手に入れねばならない話と
増えすぎた妖精さん話の、2編もの。
なんというか…さすが妖精さん、詰めが甘い。
いや、まさかこんな状態になるとは思えませんし。
むしろ落ちの乗っ取り計画に突っ込むべきなのか
動力源に突っ込むべきなのか。
空からお菓子が降ってきた、より楽しい状態に
最後にはなってますが。
ある意味幸せ?
なぜ妖精が学校もどきをやっている?! と
驚きな2本目。
それよりも驚く驚きが、その後まっておりましたが。
幸せだと思うと増えていく妖精さん。
お菓子のせいで増えまくっている妖精さん。
無駄に頭がいい妖精さん。
ある意味、ものすごくよい生活?
そしてまたしても驚きの生活力の元。
一応祖父が誤魔化されてくれてよかったね、としか
言いようがないほど、作られてしまった文明w
で、流されてしまった妖精さんはともかく
残った妖精さん、どう生きていくのでしょう?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
工場と無人島のお話。
[ひみつのこうじょう]食糧不足が起こったと思ったところ、妖精社なるところの物品が自動で増えてる話。
加工済みチキンが知能を得て動き回るとか嫌だなあ。食べれなくなりそう。
主人公は前巻からの続きで短髪で登場。
ただし50ページにも満たずに即回復してたのには驚いた。
この動く髪は後々の伏線になったりするのか?
[ひょうりゅうせいかつ]
妖精さん人口が爆発して、妖精さんのストレスが増加したことの対応として一部を連れて出張したら無人島に漂流したお話。
さすがの妖精さんも無から有は作れないのですね。
何でもありだと思った。 -
第一話「妖精さんの、ひみつこうじょう」は、主人公の少女やおじいさんが、「妖精社」という工場の秘密をさぐる物語です。
第二話「妖精さんの、ひょうりゅうきょうしつ」は、少女が調停官となってクスノキの里に来て以来、妖精たちが異常に増加してしまい、ストレスのためかいじめなどの問題が生じます。少女は、おじいさんの指示で島に移り、そこで妖精たちの女王となって新しい王国を築きます。
今回も、パロディ色の強い内容です。アニメやマンガだとこうしたシュールな描写が映えるのですが、わたくしの想像力が乏しいせいか、小説だといまひとつ作品世界に入り込めないように感じてしまいます。 -
「フフ……落ち込むときは、狭いところに限りますよね……?」
平常運転の第4巻。
里で食べ物が不足して困ってたら、いつのまにか不審な(明らかに妖精さん由来の)食べ物などなどが現れたので工場に調べに行くお話と、
妖精さんの人口過密を解消するために移住しようとしたら漂流して、島の土着植物を遺伝子改造するなどして食べ物(とお菓子)をゲットしようとするお話の2本です。
…食べ物の話ばっかりですね?
文明の衰退期には食べ物、大切ですからね。
工場探検は、「チャーリーとチョコレート工場」っぽくなるのかなと思ってたらちょっと違いました。
あんな感じで探検するのも見てみたかったですね。
この方向でのんべんだらりとやっていってもらえると嬉しいな。
シリアスはたまでいいと思うのですが。
「……むのうで、ひんじゃくな、ぼくら、をみすてないで?」 -
ファンタジーとSFのパロディとして文句なしに面白い
-
[評価]
★★★★★ 星5つ
[感想]
前半はアニメ1話の原作となった「妖精さんの、ひみつこうじょう」
原作とは違ってベリーショートの「わたしちゃん」の髪が急激に伸びるのでビックリするが原作通りに読んでいるとなぜベリーショートなのかが分かるし、ひみつこうじょうで「ヒト・モニュメント計画」のVIPが再登場している。あの生物にはビックリするが、ぶっちゃけ食パンの方が怖かったな。
後半は「妖精さんの、ひょうりゅうきょうしつ」は最初の「島スタート」という単語がこの物語を端的に表している。シヴィライゼーションは面白いゲームだがリアルでそれをやってみたいかと言われたら絶対に嫌だね。 -
人類は衰退しました 4 (ガガガ文庫)
-
今回はこれまでに比べて更に多様な妖精さんたちが出てきて一段と作品の魅力が増したように思う。
内容は食料工場の探検と無人島を王国に変えてしまった話。どちらにも妖精さんらしい発想が随所に込められていて読んでいると自然と情景が浮かんでくるようである。
しかし、絵柄や本の雰囲気に相反して助手さんの絵本や憂鬱状態の妖精さんが放つ言葉はかなりの黒さを含んでいる。ブラックユーモアですか。あと、崖から集団自殺するチキンはシュールなんて言葉じゃ済まない程ブラックです。
今回も無人島を科学の最先端にしてしまった妖精さん。彼らにお菓子作り以外の限界はあるのだろうか?