とある飛空士への恋歌 (1) (ガガガ文庫)

  • 小学館 (2009年2月18日発売)
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本棚登録 : 879
感想 : 67
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  • 本 ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094511215

作品紹介・あらすじ

’08年の話題を独占したシリーズ最新作!

革命によりすべてを失った元皇子、革命の旗印とされた風呼びの少女……。空の果てを見つけるため、若き飛空士たちは空飛ぶ島イスラに乗り旅立つ! 『とある飛空士への追憶』の世界を舞台に、恋と空戦の物語再び!!

感想・レビュー・書評

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  • とある飛空士への恋歌
    著作者:犬村小六
    発行者:小学館
    タイムライン
    http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
    大空を背景に描く瞼しく切ない出会い。

  • フランス革命、ロミオとジュリエット、アーサー物語などなどをモチーフにしたのかな。革命で父母を殺され市井に身をやつしていた少年の、革命の旗手となった少女への復讐譚と、2人の悲恋譚を併せ持つ作品。ただ、本巻は序章以前の段階、つまり主人公2名+αの人物紹介と背景事情を開陳したのみ。また、カルエルの描写は、皇子らしい不遜かつ傲岸な様を示す。年齢からみても、また彼の出自、境遇、状況、性格描写から見ても、未熟なカルエルの成長譚もストーリー骨格を構成するかも。そう、2人が乗り込む飛空島イスラの旅は始まったばかり。
    前作「とある飛空士の追憶」と、本作との間には、物語の直接的関連や後日談的エピは少なそうだが、所与の前提としている世界観・設定があるところ(水素電池、船での海洋航行が困難、飛空戦艦など)、前作で詳細な説明をした項目については解説が少ない。それゆえ、「追憶」を読破しておいた方が本書も読みやすいかも。もちろん、著者らしさ、つまり丁寧な情景と性格描写は健在。カルエルはもちろん、母皇妃での収監中の母性強調の反面、革命軍来襲下での夫皇帝への罵倒は、世襲的支配階層の臭気が際立つ。かかる善悪混在の人物造形は魅力的。

  • とある飛空士の新シリーズ。世界観は前作と同じだけど登場人物や国は全く別物。この後でどうなるかはまだ分かりませんが。ここからはじまる「恋歌」なので序盤の説明が主になっていた思いますが、それでもなかなか楽しめました。空飛ぶ島「イスラ」で世界の果てを目指す事になったカルエルこと元バレステロス皇国皇子カール・ラ・イール。そこには自身の因縁のある相手「風呼びの少女」ことニナ・ヴィエントも管区長として乗り込んでいる。イスラで出会った少女クレア・クルスとの関係は如何に?先が気になってしょうがない!

  • 前作『とある飛空士への追憶』が非常に良かったため、本作を読む。

    悪くない。これから面白くなるのだろうと思う。
    物語が完結しないと、現段階で、面白かったとは言えない。

    物語の途中で、中途半端なことは言えない。
    ただ、これからの期待は非常にある。

  • まさかの学園もの。しんどい世界観は健在。

  • 主人公がこの上なく『臭い』。
    ナルシストで、泣き虫で、へたれ。
    いい所を見つけようと思っても、なかなか見つけられない。
    逆にそれがいいのかもしれない。

    物語としてはまだまだ始まったばかり。
    これからに期待したい。

  • 読み始めは前巻よりも主人公がネガティブな気がすると思っていたが、あんな事があればネガティブになるのもしょうがない気がするな。
    ただ気になるのは前巻が1冊で完結したから、頻繁に空戦していたけど5冊もあるから登場人物の掘り下げが大分多い気がする。まあ、前巻は主人公とヒロインがほぼ2人きりで過ごしていたから、そこまで人物描写が必要無かったという事かな。
    [more]
    過去回想の革命側で貴族と市民が手を組んでいる時点でその後の展開が読めたが、その通りになったみたいだ。まあ、史実のフランス革命もそんな感じだったみたいだから当然の結果なのだろう。
    カリエルは一市民として生活できるのかと思っていたが、案外とうまく行っているみたいだ。家族仲も良好で一日違いのアリエルとは漫才が出来るぐらいになっているのには笑えた。
    カリエルがアクシデントでパニックになったのにも笑えたな。その後の強がりも含めて
    カリエルが旅たちの際に養ってくれたミハエルの事を「お父さん」と言うシーンは不覚にもジーンときて、すごい良かった。

  • 早く続きが読みたくなる作品。
    今後の妹との絡み、クレアとの絡みが楽しみ。
    果たして元皇子は人を許すことができるのか?
    妹にマザコン!!って罵られてる主人公、面白い。

  • 風の革命後に引き取ってくれたアルバス家の皆が素敵。

  • バレステロス皇国の第一皇子カール・ラ・イールは、「風の革命」によって両親を殺害され、ベラスカスの飛空機械整備士のミハエル・アルバスという男に引き取られることになります。カールは、ミハエルのもとで「カルエル」と名を変えて、ノエル、マヌエル、アリエルの3人の姉妹とともに育ち、飛空士になることをめざします。

    しかし、やがて彼は身の安全を確保するため、義妹のアリエルとともに空飛ぶ島イスラに移住して、「空の果て」を探し求める旅に参加することになります。この計画には、「風の革命」の旗印となった、風を操る少女ニナ・ヴィエントも参加すると聞き、カルエルは母の復讐を心に誓います。

    カルエルの性格にまだなじめず、物語に入り込めないのですが、ストーリー自体はおもしろそうなので、ヒロインたちとの交渉の中で成長することを期待したいところです。

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著者プロフィール

1971年生まれ。小説家。代表作に、「とある飛空士」シリーズ、『レヴィアタンの恋人』(ともにガガガ文庫)などがある。

「2014年 『サクラコ・アトミカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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