とある飛空士への恋歌3 (ガガガ文庫 い 2-8)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094511772

作品紹介・あらすじ

8月の強烈な日射しのもと、過酷な陸戦訓練を続けるカルエルたち。戦闘への不安と焦燥が募る中、それは若き飛空士たちの間に恋愛をも育んでゆく。そして、イスラはついに噴き上がる海「聖泉」へ到達する。これより先は「空の一族」が支配するといわれる未知の空域。カルエルたちは、イスラ後方への索敵飛行を余儀なくされるが-。「いつまでもみんなと一緒に空を飛びたい」ただそれだけを願った少年少女たちが飛ぶ空は、美しいだけでなく残酷で…。王道スカイ・オペラ「飛空士」シリーズ、驚愕と慟哭の最新刊。

感想・レビュー・書評

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  • 空族との戦いが始まり、若き飛空士が散った。

  • 遂に戦端が開かれ、これまでの楽しかった飛行学校生活は一変する。
    未熟な学生パイロット達は未熟な技量ゆえに空に散っていく…
    なんだこの急展開!危機的状況下にあって「生きて帰る」を合言葉に、友と恋人達は励まし合い、身を盾にして大切な人を守ろうとします。
    しかし、迫りくるその瞬間、、、、、もう、涙腺崩壊しっぱなしです。

  • 非常に惜しい。
    シリアスな所だけ描いていると文句の付けようがないのに。
    前巻までのツケなのか、前半はグダグダ。対照的に後半は秀逸な出来映え。
    とある人物がもうちょいまともだったら後半だけで星四つなのに。











    ラストからは絶対に読まないこと。

  • 前半と後半の落差が激しいというか、今までの物語は何だったのかと思うほどに激しい展開だ。
    世界の真実に迫るという事が何の罪になるのかは分からないが、それでも凄い展開だ。
    前巻の敵から逃亡するだけの空戦とは異なるガチの戦争は色々と考えさせられる。
    最後の展開は前巻読者へのサービスになるんだろうけど、分かっていても熱くなる。
    [more]
    人が次々と死んで行く… 慈悲も全くないな…
    空族はなんというか戦慣れしているし、イスラ側は空族の情報を殆どもっていないし、散々な結果となってしまったよ。唯一の幸いは神聖ヴァーム皇国とコンタクトが取れたことだろうさ…
    それにしても「海猫」が強すぎだろ… 編隊の敵を無傷で撃破とかフィンランドのユーティライネンかってーの…
    最後に寮長は何者なんだ。海、山を越えはまだわかるけど、次元と時空は越えるのあかんやろ。

  • ネタバレ 暗雲立ち込めていた戦乱の兆しが現実化。絶対的物量に劣り、地の利のないイスラ側は、飛空士養成学校の学生までも動員して戦いに臨まなければならない。感傷過剰気味の心象描写に対して、冷徹(冷酷とも)な筆致で戦争で死にゆく少年たちを暴き出す。精一杯努力し、また、仲間を思う気持ちは人一倍であるにも関わらず、また、人間的に優れた少年でも、心の弱さを克服した少年であろうとも、物量・技量・機体性能の何れもが劣る学生機群は、情け容赦なく、そして無為に撃墜されていく。それを目のあたりにしつつ、己の死の恐怖にカルエルは直面する。
    友の死、あるいは友人未満の戦友の死を通じ、表面上に見えていること以外の事柄に目が向けられるようになったカルエルは、心の傷を負いながらも、他者の有りように心を配れるようなるのだ。余りにも多大な犠牲と悲哀をみちづれにして…。PS.ファナ・レヴァームとは彼女だよね。そして、海猫とは、彼だよね…。

  • 1・2巻の頃とはあまりに違いすぎる悲惨な状況。
    空の一族による容赦無い攻撃により生徒たちは次々に落とされる。レオポルド・メルセの作戦が見事なまでに裏目に出た結果とはいえ読んでいて何度も辛い気持ちになってしまった。
    学生の練習機では太刀打ち出来ない相手ゆえになぶり殺しにされ続ける描写には「作者には慈悲がないのか」と思わずには居られない

    クライマックスに登場する「海猫」さんが居なかったからどうなっていたことか……

  • ついに戦闘開始。
    カルエルが成長せざるをえなくなる。
    ミツオの描写シーンが突然増えたことで死亡フラグ立ったなと勘付いてはいたけど、実際本当にそうなってしまうとうるうるしてしまった。
    みんな男気溢れてて懸命に守りたいものを守ろうとする。涙なしには読めない(´pωq`)
    最後は異国の人からの手紙で終わる。
    かっこいい海猫さん、正体は?
    続きを早く読もう。

  • 「空の一族」との戦いに、カルエルたちも索敵飛行をおこなうことになります。

    しかし、敵の策略に乗せられてしまい、チハル・デ・ルシアを救うためにみずから犠牲となったミツオ・フクハラ、クレアをめぐってカルエルと争っていたファウスト・フィデル・メルセ、そして侍の魂を持つウォルフガング・バウマンが、命を落とすことに成ります。

    カルエルは、アリエルのもとに帰還を果たすものの、学友を死なせてしまったことに傷つきます。

    カルエルの性格がだんだん矯正されてきたおかげで、ずいぶん読みやすくなりました。ストーリーの行方もたいへん気になる展開です。

  • 前巻を読んだ段階で「空戦を期待できない」と感じたのは、ここ迄2冊も費やしていながら主人公に他者を出し抜く努力の描写も無ければ、才能の示唆も死地に強いという伏線も無かった為です。
    なのにシビアな戦争で勝ち抜けるようなら、それはご都合主義の賜物でしかないと。
    そして実際にそれが起きた様です。
    空戦の描写は流石の一言でしたが、それだけに主人公が参戦した結末が「覚醒したから」的安易さで片付けられてしまったのが非常に残念でした。
    只同時に、これが山岡荘八ばりに連綿と続く大河小説だというなら期待できる気も。
    ここから本気出す?

  • 聖泉に到達し沸くイスラだが、平和な日々はここで終了。空賊との後手後手に回るきつい先頭が始まる。
    ミツオ、ファウスト、ヴァン・ディール組、ウォルフガング、、、みんな死んでいく。

    3巻、真ん中にしてクライマックス。
    アニメのときは涙が止まらなかったよよよ。
    今回は話を知っていたからちょっと涙がこぼれたくらいですみました。

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著者プロフィール

1971年生まれ。小説家。代表作に、「とある飛空士」シリーズ、『レヴィアタンの恋人』(ともにガガガ文庫)などがある。

「2014年 『サクラコ・アトミカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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