- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094511802
作品紹介・あらすじ
「始まっちまったぞ。宣戦布告してきやがった!」ただならぬクルツの剣幕に、カールの最悪の予想は確信に変わる。きっと、開戦と同時にブリッツフォーゲルは軍部に強制的に接収されてしまう。北極圏での帝凰龍との対決以来、ブリッツフォーゲルの前に現れる龍はいない。蒼穹の中、孤独なカールは操縦桿を握りしめ、あの煌々たる輝きを思い出す。"何故、飛ぶのか""何故、挑むのか"…帝凰龍と対決をしたあのとき、カールは『彼』にそう問われたような気がしてならない-。
感想・レビュー・書評
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空を愛したものの一つの行く末。
空を愛したものといえば、サンテグジュペリ、マクロスプラス等が思い浮かぶ。 -
やっぱ最後そうなるのかって終わり方だった。この人前からある意味ブレてないんだな。
なんか下巻に入った途端「・・・ん?」となってしまう。
カールの扱いがちょっと荒っぽくなった感じが。いくら最後・・・だからってねぇ。
後半なんかツッコミどころが色々出てきて困る。結局戦争に参加するのかとか、最後の行為への繋ぎもなんか弱い。
そして最後は・・・まぁ、この作品はいい終わり方に入るんでしょうね。 -
虚淵玄のオリジナル。
面白かった。飛行機好きと第二次大戦好きのためにあるような作品。
結末は正直一巻の2/3が終わったところでなんとなくよめるんだけどそこから一気に読ませるのがさすが! -
序盤のアプローチと結末に違和感があって、一貫性が感じられない。
戦争だとか、龍だとか、舞台は大きく膨らんでいますが、最後は自分を見つめ直すだけに生きる主人公を追いかけるのみの物語。
はたして映画『グラン・ブルー』のように淡く切ない物語に、ドキュメンタリーのような冒頭が必要だったのでしょうか。
堅苦しい表現も、最後まで全体の雰囲気に合ってないように感じました。
悪くはないけれど、なんとなく噛み合わない感覚が残る作品。
飛行機が好き、ドラゴンが好きなら読んでみて良いのではないでしょうか。 -
アイフル(大手消費者金融ではない)、堂々完結。
愚直なまでに空への挑戦をし続けた男を待つ、その景色とは――それは君の目で確かみてみろ!
ちなみに、イラストを担当されているのは中央東口さん。虚淵玄の相方といえばこの人!……と、個人的には思っていたり。
しかし改めて、この作者の途方もない知識(飛行機の設計から軍事関係、科学まで)には驚かされる。何と言っても、作中の説得力が尋常じゃない。作品の方向性が方向性だけに、生半可な知識では物語として成立させることすら難しいはず……本当に、凄いとしか言いようがない。 -
空へ、想いを駆けた男の浪漫譚
前巻では物足りなさを感じたが
そんな感情など軽く吹き飛ばすほどの疾走感
戦乱という現実、龍という憧れ、空という居場所
主人公、恋人、親友
三者の言葉と想いが心に響く
男心が擽られ、読み進める度に心が揺さぶられてしまう
男の浪漫としか言いようがない傑作
寂寥感があるが綺麗に終わっていて素晴らしい余韻 -
星つけすぎかなと思いつつ、面白かったんだからいいのだ。
上巻は起でしかなかったんですね。バランスが悪いけど、もとは一巻の予定だったのを二冊に分けたんだからしようがない。
2巻は1/4を過ぎたあたりからフルスロットルで話が展開していきます。
戦局がにらみ合いから戦闘へ突入する辺りからもうページを捲る手がとまりませんでした。
読み終わった後に、カールの葛藤や逃げへの決着の付け方はこれしかないと思えました。
残された者はたまったもんじゃありませんが。
特にあの人のカールに対する責任感の重さは、ひとりで背負うには大きすぎる。
プロポーズの言葉はらしくて笑っちゃいましたが、もう少し彼自身の考え方が変わらないと、ヘレンは答えないような気がします。 -
カイザラッヘとの勝負の話になるのかと思いきや、主人公の「カール」とうひとりの人間を掘り下げた話に。
そして哲学的な最後。
正直一巻の雰囲気が良かっただけに、こうもガラリと変わると戸惑うね。
読んでる途中から「オネアミスの翼」を彷彿とさせられた。最後にロケットも飛ばしてるしねw