人類は衰退しました 1 (ガガガ文庫)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 1089
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094513080

作品紹介・あらすじ

わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は"妖精さん"のものだったりします。平均身長10センチで3頭身、高い知能を持ち、お菓子が大好きな妖精さんたち。わたしは、そんな妖精さんと人との間を取り持つ重要な職、国際公務員の"調停官"となり、故郷のクスノキの里に帰ってきました。祖父の年齢でも現役でできる仕事なのだから、さぞや楽なのだろうとこの職を選んだわたしは、さっそく妖精さんたちに挨拶に出向いたのですが…。田中ロミオ、新境地に挑む作家デビュー作。

感想・レビュー・書評

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  • 人類が衰退し、新人類として現れた妖精さん。その愛らしい外見と話し方とは裏腹にその生産力と増殖・減退力は恐るべきものです。主人公である゛わたし゛が巻き込まれ、振り回されることもしばしば。この不思議なワールド、これからも目が離せません。

  • 人類が衰退し、妖精さんたちが新人類として生息している地球が舞台。
    「楽でクリエイティブな仕事ください」とか言う主人公ちゃんも相当緩いが、そのお仕事相手(?)観察相手(?)の妖精さんたちは更に緩い。
    緩いし、ぽやぽやしていて可愛いです。
    ちくわ氏、すんごい和む。

    特に大きな事件もなく、力を抜いてのんびり読むには最適。
    癒されますよ。

  • アニメに嵌まり、原作を購入しました。アニメも面白いけど原作も面白い・・・!独特の世界観、文章が好みで一気に読めてしまいました。イラストもかわいいです。

  • 妖精さん可愛いです

  • (一昔前の?)美少女ゲーム界隈で知らない人はほぼいないだろう有名ライター、田中ロミオ氏のラノベデビュー作。『デート・ア・ライブ』を読了したので、次のラノベ枠として読み始めることに。

    人類が衰退し、新しい人類(?)である"妖精さん"が取って代わった世界。主人公は、人と妖精さんとの間を取り持つ国際公務員である"調停官"となり、故郷のクスノキの里に帰ってきた一人の女の子。昔は重要な役職であった調停官も、妖精さんとのトラブルもほとんどなくなり、人類も衰退してしまった今となっては立派な閑職。楽な仕事ということで就いたものの、あまりにもやることがない。とりあえず近くに住まう(?)妖精さんに挨拶へ向かうが―――。

    身長10cmくらいで、「楽しいこと」と「お菓子」が大好き。高い知能と技術を持っており、たくさん集まって「楽しいこと」を始めると、とんでもない技術で色々なものを作り上げてしまうが、物忘れが激しく冷めやすいのか、作り上げたものをほっぽってあっという間に離散。恐怖を覚えると失禁し、防衛本能で(文字どおりに)丸くなる。不思議な不思議な妖精さん。

    そんな妖精さんと、調停官である主人公の女の子の交流を描いたほのぼのファンタジー。「人類はなぜ"衰退"したのか?」、「その頃に現れ始めたという妖精さんとは一体?」などなど、気になる点はたくさん。これからどんなストーリーが展開されるのか楽しみだ。

  • 再読。とても面白い。ああ、いいなあと登場人物を羨む体験は久しくしていなかった。思えば自分の原初の読書体験もそんな部分が大きかったかもしれない。ラノベということで挿絵もあり、キャラクターの外見が分かりやすかった。こうすることで読者が作者から遠くなり、時々オエッとなるようなキャラ臭さが抜けるのかなと思う。それと読みやすい文章ではあったが結構知らない日本語が多くて語彙力高いなあと思った。

  • すこしシュールで不思議な妖精を観察する話。ユーモラスな文体。

  • audibleで再読 シリーズのラストを知ったうえで改めて読むと、違った視点で楽しく読める。妖精さんの可愛らしさとブラックジョークの掛け合いのテンポが良い。

  • だいすき

  • 「単純に言えば、妖精はたくさん集まると面白いことをおっぱじめる、ということだ。 人間以上の知性とリソースと効率と情熱を総動員してな」

    ゆっくりと人口を減じ、科学技術も失われ、都市は放棄され、生活圏も縮小し、今にも消え去ろうとしている、人類。
    そして、引退したヒトは、地球人類の座を彼ら「妖精さん」に明け渡した。
    という、「人類は、衰退しました」。

    ほのぼの終末モノと言うことで「ヨコハマ買い出し気候」かと思いましたが「ねこめ~わく」の方でした。
    小さくて可愛い生き物達はヒトが大好きで、ヒトの状況はとても寂しい物ですが、悲壮感はありません。
    なにしろ後を継ぐ者たちがいるのですから。と言うと、ほら一緒。

    主人公は、ヒト最後の学校を卒業した「わたし」。
    卒業後の進路を、妖精とヒトの仲立ちをする「調停官」に求めて故郷に戻ってきたところから始まります。

    妖精さんを捕まえて名前を付けたら女神に祭り上げられたり、妖精さんが一夜にして未来都市と巨大ロボを作り上げたりする第一話と、
    妖精さんが折り紙で光合成原核生物を作ったら
    進化しちゃって大変…?な第二話で構成されています。

    二話目のオチは、SukosiFusigiな感じでとても良かったです。
    内容の薄い、ただのほのぼのかと思っていたので予想外に当たりでした。
    ヒト以上の知性を持った後継種族が、ぽやんとした子供もみたいな妖精、というのも面白い。
    続刊にも期待です。

     「にんげんさんだー」「うおー」「まじなのです」「ちかよってもへーき?」「おこられない?」「これからどーなってしまうのかー?」「あやー」「おおきいですー」「ごぼてんすきです?」「ひえー、ひえー」「のっけてくださいー」

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著者プロフィール

小説家・ゲームシナリオライター。代表作『CROSS†CHANNEL』『人類は衰退しました』『Rewrite』(竜騎士07、都乃河勇人との共著)『ミサイルとプランクトン』など多数。

「2016年 『アウトロー・ワンダーランド 1 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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