- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094513219
作品紹介・あらすじ
わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は"妖精さん"のものだったりします。そんな妖精さんと人間との間を取り持つのが、国際公務員の"調停官"であるわたしのお仕事。里の娘さんがたからは、先生と呼ばれたりもしてます(恥ずい)。「妖精社」製の妙な品々が里に出回るのと前後して、走るチキンを目撃してしまったわたしは、祖父と助手さんとともに「妖精社」の工場視察に向かったのですが…。数か月でクスノキの里を、世界一の妖精人口過密地帯にしてしまったわたしの出張報告とともに、クニクニどうぞ。
感想・レビュー・書評
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『人類は衰退しました』第4巻。
『妖精さんの、ひみつのこうじょう』
微妙な物資不足・食糧難なクスノキの里に出回る謎の品々。それらにラベリングされているのは「カタツムリに乗った小人のシルエット」―――「妖精社」の印。ほぼ間違いなく妖精さんの仕業ということで、調停官である"わたし"たちは、「妖精社」の工場視察へ―――。
『妖精さんの、ひょうりゅうせいかつ』
"わたし"が調停官としてクスノキの里へ赴任してから数か月で、クスノキの里が「妖精密度世界一」となったとの報告が上がってくる。過密状態を解消するため、調停所所長である祖父の命により、亡命希望(?)の妖精さんと共に、離れた地へ一時的に移住することになった"わたし"。しかし、不幸な事故から湖の孤島に流されてしまい―――。
妖精さんの「"楽しいこと"に対する熱量」と「とんでも技術」が巻き起こすメルヘン2編。内容と言ったらもうこの一言に集約されているかと―――「いやあ、妖精さんって不思議ですねぇ」(p123)。 -
資源の乏しい島国が生き残るには外交が不可欠なのですよ。
そこに気づけなかった女王様。
それ以外は驕りすぎることなく善政だったんだけどなあ。
無人島サバイバルが目的だったのに、外に出ることを考えないというのもなかなかアンバランスなんですけどね。
でも、外交始めちゃうと今度は戦争が起こっちゃうかもしれないしな。
それはともかく、ショートカットはショートカットで良いものだと思うんだけどなあ。 -
久しぶりに読んだひょうりゅうせいかつ。
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アニメでも不思議だったチキン話。突飛な妖精さんの行動に対応する側も結構突飛な行動をする(させられる)ので、予測不能で面白いです。妖精さんは始終明るい(のーてんき)なのに、時々暗い現実が目の前に突き付けられるギャップが面白いです。
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「ひょうりゅうせいかつ」が出色。オチまで含めた構成と、軽くブラックな所、あと妖精さんの出番が多いので読んでてほんわかしますね。