森の魔獣に花束を (ガガガ文庫)

著者 :
制作 : そと 
  • 小学館
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本棚登録 : 167
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094513349

作品紹介・あらすじ

剣と魔法が大きな力として存在する世界。クレヲは絵を描くことだけを生きがいに孤独な日々を過ごしていた。だが、名家に生まれた彼は、跡継ぎになるための試練の旅に出なければならなくなる。禁断の森へ踏み込み、そこで半人半植物の魔獣の少女と出逢う。あっけなく捕まったクレヲは、なんとか気を惹いて助けてもらうが、代わりにペット同然に拘束されてしまった。こうして始まった奇妙な共同生活だったが、クレヲはいつしか安らぎを覚えていく。しかし平穏な日々は長く続かなかった…。人と魔獣の恋を描いた心温まる異色ファンタジー。

感想・レビュー・書評

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  • 初の、ガガガ文庫読了である。
    ガガガとルルルが創刊された時は
    なんだ、ちょろそうなラノベシリーズ。

    私は一生読まないな、と思った。

    だが、人生分からない。

    ラノベだけは、若い作家さんがバリバリ
    書くほうがやっぱり面白い…と思うが
    読まないと思ってたガガガ文庫である。

    ラノベのお勧めリストにあって、内容に
    惹かれて借りた。かなり手を尽くして。

    で、読了。


    名家の疎まれた少年が、当主としての資格を
    示すために、彼には無理そうな試練を与えられ
    事実上放逐される。

    彼が向かった森には恐ろしい魔獣がいて…。

    そんな導入。

    乾いた地の文。
    あまり感情の強く伝わらない、主人公の会話。

    でも。

    彼の出会った魔獣の少女は、いきいきとしてる。
    途中まで、人間の少年と魔獣の少女が、どうして
    愛し合ったか、理由も心情も解っていても
    描写が淡くて物足りなかった。

    印象が一転するのはクライマックス以降。

    街からやってきた狩人が、魔獣である
    ロザリーヌを狩ろうとしてからが白眉。

    彼女も密かに、彼のためを思い、訣別して
    彼を街に帰そうと思った矢先…。

    互いを庇って、彼らは重傷を負う。

    ロザリーヌの脚を移植…されて助かったクレヲ。
    彼を助けるために身体を刻み脚を失ったロザリーヌ。

    そこでした、彼らの決断は、人によっては
    愚かと見えるだろう。
    お涙頂戴の切なさだとも、見えるかも。

    結末の良し悪しは、お読みになった方が
    考えて頂きたい。

    私が、素敵だ、と素直に言えない理由は
    たった一つ。

    クレヲは、試練の成功の証、青い薔薇を
    グラント家に届けるべきだった。

    途中からそれをあえて失念してしまってる
    ようで。それはロザリーヌを選んだからだけど。

    やるべきことはやって見せて、そっと
    森に戻って、発見されてあのラストだったら。

    もっとクレヲが大人の男になったことが
    際立ってよかったと思うのだ。

    ロザリーヌの変化が刻々と分かるだけに
    そこが惜しい。ロザリーヌは、最初から
    女の子で、そして魔獣でもある。

    彼女が、彼を傷つけられて、
    心から、少女でなく、女になったこと。
    その怒りや悲しみの一行が鮮烈だっただけに。

    ああ、けれど森でクレヲはいたかったのかな。
    他の何より、ロザリーヌのそばに。

    互いの思いの、朝露のような白さ透明さ。
    それは、不思議に印象に残る。

    着眼点はいい。

    地の文がもっと練れて、心理描写も細かくなって
    作者様が書きたいところと、書かなくてはいけない
    ところの文章の温度差が埋まれば、もっと良くなると
    思うのだ。

    たぶんガガガは、やっぱり読まないと思う。
    でも、うん。このお話に気付かされた事がある。

    それは、誰にも言わないし書かないけど…。
    ふふふっ…。

  • 久しぶりに読後びたんびたんするぐらいおもしろかった!スピード感はあんまなくて、伏線のはり方もぎこちないけど、隠し方は上手だし、意外性もあっておもしろかった!
    あと、かわいい!触手かわいい!触手がかわいいの!かわいいの触手なの!

  •  すごく純粋な、少年と魔獣の少女の恋物語。
     こういった作品は、どれだけファンタジーの世界に没入できるかで、おのずと感想も変わってきます。読者の適正も言わずもがな、作者の力量にもろに左右されがち。地の文から単語や表現のひとつひとつに、読者を現実に戻さないような配慮がなければいけません。作者の描いたファンタジー世界の書き割りが、見えてしまっては台無し。
     何度かそれを見て見ぬふりをしつつも、楽しめることはできたので、個人的には良作でした。

     誰でも読めるけど、誰でも楽しめるとは限らないのが辛い所。

  • このヒロインと主人公は割れ鍋に綴じ蓋って感じで好き。
    ホンノーさんもうまい配置だと思う。

    ラストの主人公のセリフは若干蛇足気味かなと思った。

  •  表紙のイラストが良かったので買ってみました。
     一緒に歌を唄ったり、バラを育てたりする2人が微笑ましかったです。クレオは自分が絵などを褒められて、ロザリーヌはクレオに知らないことをいろいろ教えてもらい、2人とも少しずつ変わっていく様子が良かったです。
     終わりの方はちょっといきあたりばったりな感じがしましたが、童話のような雰囲気の温かい話で面白かったです。
     後半はあまり絵の話題が出なくなってくるのですが、クレオが絵を描くシーンはもっとたくさんあったほうが良かったと思います。

  • 痛々しいほどの綺麗さ。何物にも邪魔されないし、されたとしても揺るぎない確かな愛を見ました。イラストも可愛らしくて好きです。

  • 一冊完結。
    人喰いの少女が織り成す純愛ファンタジー。
    心通わぬ人達の中で生き永らえるより愛する人に看取られながら死にたいと、僕も思う。

  • 人外少女と落ちこぼれ貴族少年とのファンタジーなボーイミーツガールもの。イラストのためか地の文の書きっぷりのためか、あまり悲壮感を感じなかった。実の父に見放され、森の中に取り残され生きるか死ぬかというところなのに、どこか緊張感を感じさせない。少年少女がもっと上の年齢だったらよかったのかも?ロリっぽく感じる。物語としてはきれいなに一冊にまとまっている。魔獣というあからさまなファンタジーよりは「魔女は世界に嫌われる」のような人間社会が作り出した脅威からくる話の方が好みだなぁ。

  • ファンタジー世界のボーイ・ミーツ・ガール物語。
    ホンノーの心境を思いながら2回目を読んだら、1回目よりよほどグッとくる物語になった。

  • 優しいおとぎ話系ボーイミーツガール

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