やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (9) (ガガガ文庫 わ 3-14)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094514827

作品紹介・あらすじ

聖なる夜。届かぬ想い、かなわぬ祈り

もうすぐクリスマスがやってくる。
小さい頃はプレゼントがもらえる日だったが、いまはもうそんなことはない。
何より、願うことも、欲しいものもなくなってしまった――。
生徒会長選挙の日以来、何かが決定的に終わってしまった関係を引きずりながら、逃げ出さないため、ただそれだけのために部室に集まる八幡たち。
そんな折、新たな依頼を持ち込んだのは、先の選挙で生徒会長となった一色いろはだった。
他校との合同のクリスマスイベントを手伝って欲しいという依頼に対し一人で行動しようとする八幡。
しかし、一筋縄ではいかない依頼に、事態は次第に悪化していく……。
気付かれず、心の奥にしまわれる想い。叶わぬと諦めてしまった祈り。聖なる夜に、もし、願うことがあるならば――。

感想・レビュー・書評

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  • 新生徒会クリスマス会準備編。
    前巻同様、この話も前半部分は歯車の狂った奉仕部と八幡の心境が続いてて陰鬱とした雰囲気。
    ただ、八幡本音吐露の名シーン以降、後半は明るい展開で良かった。
    葉山グループのメンバーともちょいちょい遊んだり、見ててほっこりしますね。

    にしても、会議は踊るされど進まずの様子は、読んでてほんとにイラつかせてくる感じが凄すぎました。そういう風に書いてるんだと思うのですごい。
    そして平塚先生は相変わらず指導者っぷりが素晴らしいですね。

    そんなこんなで、最後はティータイムも復活して、紙コップからも卒業してハッピーエンド。めでたしめでたし、、、ですがまだまだ続くようで。期待して次も読みます。

  • audible で視聴

  • 前の巻で生まれたモヤモヤを回収する巻という印象でこのシリーズにしてはコメディ要素は控えめ。
    なかなかの難産(=読了に時間がかかる)でした。
    頁数もラノベのわりにはそこそこあるからでしょうか。

    八幡が雪乃達に向かって自分が欲したもの・守りたかったものを口にする場面で非常に共感し、そこからはあっという間でしたが、もう少し無駄を省けた気がしなくもない……

  • 主人公一人が敵を演じる事でクラスの人間関係を険悪にさせないようにする話が多いです。

    1人を救って100人犠牲にするのと100人を救って1人を犠牲にするのどちらが良いかと尋ねた時、この主人公は後者を選んでいます。そして犠牲になる1人と言うのは主人公自分の事です。この本は自分と他者を両方大切にする事が出来るかどうかを問うたものだと思います

  • 作者の語彙力が神

  • <b>「比企谷八幡の消失」的内容。TDLはファンサービス</b>

    本シリーズで、初めて八幡はトップカーストのコミュニケーション手法に理解を示す。
    無駄も多いが、言葉を尽くして、相互理解・調整をしていく手法。
    当然、ぼっちでは、ひとりでは、できない方法である。

    奉仕部の和解は、珍しく青春、青春した内容。
    スプラッシュマウンテンでのゆきのんの一言は若干嫌な予感。

    玉縄らの手法は、誇張されているが、良く見られるよね。
    でも、雪ノ下のセリフのような反対意見も実社会ならもっと早く出るでしょうね。
    しかし、学園ものでこんなに仕事チックな活動を連発しているラノベも珍しい。

    さて、登場する女子たち全てのフラグを強固に成長させている八幡。
    もはや、あんまり腹も立たなくなった。

    アニメ2期が決まったそうだが、長引かせずに、八幡たちが本物を手にすることができるか?

  • 中身薄い系のやつらが出てくる話。
    素人っぽさが良く表現されてたわ。
    あの場合の正解は、完全放置か、乗っ取り&排斥のどっちかやね。

  •  7巻から続いた黒が、白に変わっていく本編。
     安心という心地よいカタルシスを生む展開だが、八幡のキメ台詞、キメ台詞に至る過程、その情景も含め見事なそれだ。
     確かに、その帰結自体は「感情という、ロジックでは測りがたいモノを掴む際、そもそも正解はなく、ベターを試行錯誤しながら常に探り続けていく、そのプロセス自体だ」というもので、余りにも当たり前すぎるものにすぎない。
     しかし、これに気づく葛藤は、老若男女を問わず人ならば誰でも、他者と関わる中で経験していく。この過程を、青年らしい潔癖さ(「欲しいのは本物」という台詞に顕著)が希求されつつ、丹念に描かれていく(多少くどいが)。

     人との関係性の有りようを意識しつつ、本作は展開してきた。
     ぼっちの目から見た学生生活、小学生の苛め、恋の告白への拒否と関係性のあざとい保全の両立、文化祭の裏方運営業務、貧困家庭に属する者の葛藤等々。

     ある意味、このテーマなら本巻をラストにしてもあながち間違いではなさそう。
     しかし、ようやく主軸に据えられてきたのは、本作の主人公3名+α(葉山と陽乃かな)の関係性。これをさらに進め、人との関わりを模索していく過程はやはり外せないのだろう。
     そういう意味で、次巻もまた実に楽しみである。

     さて、本筋ではないが、周囲が喧しい平塚先生が未婚の件。
     しかしながら、本巻を見るにつけ、彼女が未婚なのはやむを得ないなぁ、と感じさせる。
     そもそも、彼女の人間観察眼は、八幡をさらに上回る。大人だからというのではなく、彼女自身の個性であり能力としてだ。
     しかも、解答を見つけさせるよう仕向けることすら可能な力量を備えた人物だ。
     もちろん「教師」「人間」としては実に素晴らしいという他はない。しかしながら、彼女と一つ屋根の下で生活するのは、かなり息苦しい。有体に言えば彼女と向き合い、あるいは一つ部屋にいた場合、寛げないのだ。

     彼女がこうなった過程、かような力を得るに至った事情を描くかは不明だが、八幡に似た性格の元カレの存在を想起してしまうところだ。

     ちなみに、八幡君、あなたが10年早く生まれて、彼女と出会っても、恋仲にはならないと思う。あなたも素晴らしいが、彼女を惚れさせるには、より懐の深さが要るかも…、そんな風に感じる。

  • 図書館で。
    クリスマスイベント巻。ここまで読んできて良かったよ、ヒキガヤ君おめでとう!とエヴァ最終回(TV版)並に拍手してあげたいようなちょっとした革命勃発。ヒッキーも前に進んでるんだねぇ… 彼はトーマの心臓とか読むといいよ。あれも本当のホンモノが欲しい話だった…と思う。多分。

    それにしても青春とかリア充とかレッテルを貼ってあいつらは人生謳歌してるとか毎日楽しそうだぜチクショウなんて羨んでいる輩に、でもまあ彼らだって大変なんですぜ、アナタが知らないだけで…というお話のような気がしてきた。反対にボッチ最高!ってお話でもないけど。まあ足掻け、悩めよ青少年ってお話なんだから本当に青春小説なんだろうな。ちょっとそういうとこっぱずかしい感じもするけれども。

    誰もかれもそんな簡単に変われないけれども少しづつ影響しあい、前に進んだり後退したりしてるんだろうなぁ。長い目で見れば20歳前なんて80まで生きたら人生の1/4でしかないし。しかも最初の5年ぐらい記憶はきちんとしてないし。というわけで前途は茫洋とし過ぎて居て反対に不安っていうのが青春時代なのかな、なんて思ったりもしました。いや、まあ自分も老後とか漠然とした不安を抱いてますけどね…

  • ようやく奉仕部の仲が戻ってきてほっとしました。
    平塚先生ってほんとにすごい先生…!
    相変わらずの様々な小ネタにクスッとしつつも
    人間関係にハラハラもしつつ、
    トータル楽しく読めました(*´∀`)
    あと、相手校のカタカナ語はよくわからんでした。
    ちゃんとみんなに伝わるような言葉を使うって大事なことだと思います!

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