楽園追放 mission.0 (ガガガ文庫 て 2-3)

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094515183

作品紹介・あらすじ

映画『楽園追放』のオリジナル前日譚

ナノハザードにより廃墟と化した地球。人類の多くは地上を捨て、データとなって電脳世界・ディーヴァで暮らすようになっていた。

夢が叶い捜査官となったアンジェラは先輩捜査官であるメットと組まされることとなった。ディーヴァにおいて、通貨ともいえる、メモリ――即ち保有できるデータ量増加のために、人倫を排し、手柄を急ぐメットの理念に反発しつつも、アンジェラはその仕事の姿勢にほれ込んでいく。

それから間もなく、突如ディーヴァに悪性プログラムが襲い掛かる。
デーヴァに住まう人間たち、構造物、あらゆるメモリを食い荒らし、南国の風景に変えていく悪性プログラム。それは自らを《ノア・ノア》と称した。
その捜査を進めるうちに、アンジェラはディーヴァに潜む人口統制組織《トイフェル》の存在を知り――。

はたして、そこは、本当の楽園か……?

虚淵玄(ニトロプラス)×水島精二監督が贈る2014年11月15日劇場上映の映画『楽園追放 -Expelled from Paradise-』の正統なる前日譚。
第7回小学館ライトノベル大賞・優秀賞受賞作『王子降臨』の手代木正太郎がオリジナルストーリーにてノベライズ!

感想・レビュー・書評

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  • 本作は、3DCGフルアニメーション映画「楽園追放―Expelled from Paradise―」の前日譚。映画の内容に関わるエピソードがあるわけではないので、どちらを先に当たっても特に問題はない。どちらかと言えば、映画を先に観ておいた方がイメージしやすくて良いかもしれない。

    電脳世界・ディーヴァを侵蝕する悪性プログラム(マルウェア)に、新人保安局エージェントであるアンジェラと、地上人からディーヴァ市民となった過去を持つ腕利きの先輩エージェントであるメットが当たる事件簿。
    電脳世界という特徴的な世界設定を生かしたシーズニングが作品全体に上手に振られており、サイバーパンクの世界をライトに楽しめる。ネタ自体に新鮮さはないが、逆に言えば王道的であり、また、尺の中で良い塩梅にまとめられているので、単発ラノベとして良作。

    作中、メットの動きを描写する際、これでもかという程に巨乳を強調していたのが気になった。映画では「とりあえずアンジェラの胸と尻が素晴らしい。特に尻。」と、作品内容そっちのけで語られていた(言い過ぎ)ので、映画をリスペクト(対抗?)して巨乳描写を強調したのだろうか。(ラストでは、アンジェラが増えたメモリで胸を大きくしようかと考えるという、映画での(ロリ)巨乳アンジェラへの伏線(?)も張られていた。)特に必要な描写とも思えなかった(むしろ無駄エロス)ので、個人的にはマイナス要素。

  • 劇場版の前日譚、まさかのバディ捜査もの。
    しかも、後半はヒロイン→先輩に発展して、おいおいとなったところで、実にテンプレな真相が解明される。

    楽園に絡めた敵側の行動原理などは少し目を惹く。
    別にゴーギャンやタヒチを批判的には扱っていない。
    本編に通じる内容もあるにはある(アンジェラのツンな姿勢の背景)。

    しかし、この手のコラボノベルって、挿絵が本当に力が入っていない。
    (ない方がよい位だが、そういう訳にもいかないので、入れてみたレベル)
    このクオリティのもので何がしたいのか、大いに悩んでしまう。

  • 映画見てはまってから読んでいるので、評価はそっちに引きずられている感はあるだろうけど、映画の前のエピソードとして、アンジェラのキャラがああなったのは、こんなのがあったからなのねと繋がりが納得いくので良かった感。
    SFっぽかったし

  • 映画の前日譚。虚淵玄脚本の劇場版の出来が素晴らしすぎたのがこの作品にとって運が良かったのか悪かったのか。 少なくとも劇場版があったからこその作品であるとともに劇場版を超えられなかった作品でもある。もう少し情緒にあふれる文章にした方が世界観はつかめるのではないでしょうか。

  • 『楽園追放』の主人公アンジェラ・バルザックの新米保安要員時代、先輩メット・マルティネスと共に、ノアノアプロジェクトの完遂を目指す4つのマルウェア、シャルル、ストリックランド、ダーク、ゴギャンと闘う姿を描いた作品。『楽園追放』より描写がこなれていて面白かった。

  • 独特なリズムがありますが読みやすい部類なのかな?
    ただ一人称に近い三人称は判別つかない部分があるかも。
    そしてやたらエロい感じの表現がきになるかもです。
    あと三人称なのにそうでもないというところもある。
    少し前で説明したのに疑問にする。他に表現できそうなんだけどなぁ。
    そこまで考えると読みにくいかも。。

    と書き方置いておいて、内容はSFですね。
    電脳世界の話。
    アンジェラがまだディーヴァを楽園と思っていた頃。
    個人的にはこっちのほうがサイバーパンクっぽい?気がします。
    ロボットが自我に目覚める。電子化された人間が迷う。
    ただまぁディンゴがいう自由がない縛られた世界はまさにこの話かなぁ。
    メットの生き方は自由さがない。

    自由とは楽園とは、なんだろう。

    ディンゴはメットがいう言葉こそ自由であり、楽園という。
    苦悩があるから人は人でいられる。それがなんだろうか。

    SFは真相に近づいて話す部分が印象的でいいですね。
    どこぞのSFからよくわからないものより全然。あれフラグの意味なかったしね。
    これぞ、フラグの回収と。
    出来すぎた英雄。失われたメモリ。トイフェル。調べられない情報。持ち帰った理由。
    まあ、最後らへんまでくるとこれはもしかして現象。
    アンジェラの性格が歪むのもわからないでもない。

    海辺はアンジェラの思い出深かっ場所だなぁ。

  • 映画の世界観の予習としては良かったけど、妖人のビジュアルがダサくて、ちょっと映像が不安になったり。超科学な世界観もバトル描写も、リアルで使用されている単語を無理に流用しているところが、盛り上がりに欠ける理由なのかな。ところで、デバッ"グ"じゃなくてデバッ"ク"なのか。

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