幽霊伯爵の花嫁 -彷徨う少女と踊る髑髏の秘密- (小学館ルルル文庫 み 4-6)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094522402

作品紹介・あらすじ

熱愛中のコルドン伯爵夫妻のもとに、ジェイクを父と呼ぶ幽霊の女の子が現れる!騒然とする周囲をよそに、嬉々として母親宣言をするサアラだったが、ジェイクは頑なに少女へ近づくことを禁止して!?「私に隠し事をして、なんて酷い旦那様でしょう」愛する夫を悩ませるものは徹底排除!過去の秘事を暴く最強花嫁の決意とは?ジェイクとエリオスの母親である最初の妻との関係や、知られざるサアラとの出会いも明らかに!-。

感想・レビュー・書評

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  • "「でしたら、あなたのお母様は私ということになりますわ。だって、私とあなたのお父様は夫婦なのですもの」
    途端に、少女のくりくりとした目が、零れ落ちんばかりに大きく見開かれる。
    「いや、ちょっと待て」
    珍しく動揺した様子でジェイクがサアラに待ったをかけた。しかし、サアラはそれを聞かず、少女を見つめ返す。
    『おかあさんなの?』
    「ええ、そうですわよ」
    唖然とする家人たちの中、サアラは自信満々にそう言い放った。少女はサアラの内側を覗き込むように、大きな目でじっとこちらを見つめてきた。その末に、
    『おかあさん!』
    歓喜の笑顔と共に叫び、ジェイクから離れて抱きついてくる。
    「お前……話をややこしくするなよ!」
    エリオスが刺々しい声でそう言い放ち、もう付き合っていられないとばかりに、足音荒く歩き出した。そして、一人食堂に入ってしまう。"[p.95]

    6巻目。
    7年前に割とがっつり会ってるじゃん会話もしてる!と叫びたくなったけど誰も会話などしてないとは言ってない。明言がなかっただけで、2人ともこのころのこと覚えてる……?サアラは少し微妙だけどジェイクはしっかり覚えてそう。
    骸骨やリオンの正体にうっすら勘付きつつも、最後にぐいっと全部が明かされていく展開がほんと好き。あと皆の考えてることが割と意外で楽しい。
    エリオスはいいお兄さんになりそう。

  • 墓守りの猟奇的な嫁、第六弾。ジェイクに隠し子霊疑惑の巻。シリーズ一巻目とリンクするストーリなので、うろ覚えな方は一巻をお復習する事をお勧めします。で、今巻ではソイの嫁候補な感じのクール系女史登場。このシリーズの女性レギュラー陣は皆、強かでくせ者なのが特徴なのでユマもレギュラー化するだろうな~と思ったら、やっぱりそうなった。それに対して男性陣はキャラが薄いので、ソイの今までの活躍が全く思い出せなかった。…いや、活躍してなかったのかもしれないが。

  • 幽霊を管理する役職のど真面目な伯爵に嫁いだ17歳の嫁……なのですが、その性格は奇矯です。信念あるサアラの態度は一貫していて、予想がつかなくて面白いシリーズ。今回も面白かった。全てを全員には明かさないところが、通常の物語では見られないところだと思います。次で最終巻。

  • 安定の出来ばえ
    後付処理も人物描写もそっけなさが独自の味わい
    結末は「花嫁」ものとしては当然だが
    ずるずる続けるのでないところ感心

  • 夫の事を『父』と呼ぶ幽霊が現れた。
    彼女は一体、誰の子供?

    夫の過去の回想があり、主人公たる妻と出会ってみたり。
    そのせいで、女の子が一体どこの誰なのか
    綺麗にミスリードしてくれました。
    まったくそこは考えてなかったですが
    ありえる事です。

    今回、前伯爵にゆかりがある方も出てきました。
    この領地が、伯爵だけで運営されているわけではないのも
    そういう人達がいるのも理解しました。
    言われてみれば、一応幽霊は教会管轄です。

    今回一番微妙な気持ちになったのは
    元墓守の死因。
    どこのギャグ漫画ですか、それ。

  • ジェイクを「おとうさん」とよぶ女の子(幽霊)が現れて…という話。
    サアラとジェイクの出会いや、ジェイクの母親・アシェリーゼのちょっとした過去も明らかに。

    やー、やっぱサアラさん最強ですね。
    彼女のような強かさは憧れです。

    で、ジェイクの息子・エリオスがかわいいんですよ!父親大好きな彼、とてもかわいいんです!おとうさん(ジェイク)と違って、ちゃんと気の利いたこと言えますしね!将来有望ですよね( ´ ▽ ` )ノ

  • 今回は、最後まで謎が謎を呼ぶミステリータッチのストーリーだった。
    過去は誰にも変えられない。しかし、幽霊は忘れたい過去も容赦無く突きつけてくる存在である。

    生者も死者も過去にとらわれた人が、やたらと多いこのシリーズだが、やはり今回もサアラが最強だった。
    もうサアラ無しには、コルドン家は一日たりともやっていけないのは明らか。
    次巻で最後なのが残念。

  • シリーズ6巻目。
    今回登場する幽霊はジェイクを父親と呼ぶ少女の幽霊。ジェイクの娘であるならば自分は母親だろうと嬉々として母親宣言をするサアラだったが、ジェイクは幽霊の少女に近づくな、と頑なな態度で・・・。

    ジェイクの元奥さんでありエリオスの母親・シャーロットの登場にビビりました。いつかは登場するのだろうなぁと思っていたら、出てきたのは序盤の序盤だけでしたけど。サアラとジェイクの出会いも描かれていたので、1巻を読みなおしてから読んだ方が話の内容が分かっていいかも。私は記憶がだいぶ薄れていました(笑)
    ユマの目的とか、少女の正体とか、読んでて最後まで分かりませんでした。まぁ、分からない方が読んでて面白いからいいんですけどね。ユマもですが幽霊伯爵に登場する女の人たちはみんな強いね(笑)まぁ、その筆頭がコルドン家の嫁ですがww
    サアラがずぶ濡れになって酔っぱらってジェイクとイチャイチャするシーンは甘くて良かったです。欲を言えばもうちょっと読みたかったけれど(笑)
    次で最終巻。最後はやっぱり嫁がいろんな意味で勝つのでしょうねww

  • 6巻目。いつになく、サアラが優しかったように思います。
    最初の話が現在のものかと思ってたら、いきなりサアラとジェイクの出会いの話で、結構濃い出会い方してたんですねぇ。
    首にかみつくとか・・・。

    骸骨がユマの兄ってのは早い段階で予想がつきましたけど、リオンが誰の子だったのかとかユマがなぜコルドン家の敵なのかってのは、最後まで分からなかったです。
    ソイも大活躍してましたけど、これまでソイの出番が少なかったからか、イマイチどんな人だったかの記憶が乏しかったのは残念。
    挿絵でもあったらなぁ。。。

    あとはジェイクとサアラのいちゃつきシーン増量希望です。
    元々無表情でたまに驚く(人からは分かりづらい)くらいのジェイクですけど、リオンを生まれ変わらせるようなキス以上のことをしているのか、もうちょっと書いて欲しかったです。
    ずぶ濡れ酔っ払いのサアラといちゃついてたところはおいしかったのに、ちょっと物足りなかったです。

    次巻で最終巻。
    最後も楽しみにしてます。

  • 熱愛中のコルドン伯爵夫妻のもとに、ジェイクを父と呼ぶ幽霊の女の子が現れる。騒然とする周囲をよそに、嬉々として母親宣言をするサアラだったが。

    サアラがいつになく優しい巻。
    それより、あとがきから読んでしまったので、次で最終巻だということに落ち込みました。もったいなくてしばらく読む気がおきませんでしたが、今回もおもしろかった。

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