多摩川探検隊 (小学館ライブラリー 705 OUTDOOR EDITION)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094607055

感想・レビュー・書評

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  • この本は偉大な本だと思う。大傑作だと思う。
    表題作は「スタンド・バイ・ミー」である。
    あちらこちらに「遠野物語」が埋められている。
    こんな感じで読後感を書いていくと、あれもこれもと列挙したくなる。
    山の空気の沢の空気も山小屋の香りも、読んでいる間中、わが身の周りにあることを感じることができる。
    下世話な話になってしまうが、中学校か高等学校辺りの国語の教科書に載せたい気分だ。そして、全国民的作品にしたいような気もする。
    しかし、よく釣れる穴場を決して人に教えないように、この本の読後感はひっそりと自分だけのものにしておきたい気も強くある。単独で登頂した雪山の景色を誰かに見せたいような誰にも見せたくないような、そんな文章が並んでいる。
    環境問題がどうの、持続可能がどうの、まあ、喧しくもあるが、この本を読むところから始めるか、読んで視点を変えるか、確立するか、いろいろな読後が面白い本だと思う。
    ああ、よい本を読んだ。

  • タイトルとは裏腹に、多摩川に関係するエピソードは少ない。
    画家で詩人でエッセイストではあるが、それ以上に山や川や自然との向き合い方に芯の通っていた著者像が登場する小話の端々から感じられ、共感した。
    特に最後に収録されている「諸君! 足を尊敬し給え」は感じ入るものが多くある。

  • いつでも読めると考えていたのに、いつの間にか絶版になって、ようやく入手できた一冊。辻まことの文章はいいなぁ

  • 不思議な雰囲気のエッセイ集。他の著書は知らないが、このエッセイ集は好き。

  • 2016/3/26購入

  • 辻まことの本をはじめてきちんと読んだ。噂以上に凄い人だと思った。どうしても、その両親や育ち方のことが予備知識としてあるため、頭の隅に残っているのだが、そんなことは無関係に、自然と人間の関係について冷徹な眼をもって書ける人であった。しかし、どこかで辻まことの出自と結びついているな、という直感がするのだなあ。
     まあ、そんな理屈をこねなくても、野山が好きな人ならばとても楽しめるほんだろう。

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