- Amazon.co.jp ・本 (620ページ)
- / ISBN・EAN: 9784096580257
作品紹介・あらすじ
東屋・浮舟・蜻蛉・手習・夢浮橋。
感想・レビュー・書評
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7年越しに読了。当時は「浮舟」で挫折していたが、ふと思い立ち読んでみた。めっちゃおもしろかった!源氏物語は主要人物より女房や尼君、僧都など脇役の人々の描写がこまやかで心憎いと思う。横川の僧都や明石の入道など、作者は僧籍の人物によいイメージを抱いていたのか、深い印象を残す。薫は本当俗物なんだけど、10年前読んだときよりは「そりゃ、薫か匂宮っていったら薫選んだほうが生活は安定するだろうな〜」と思った。
しかしそんな安易な展開にしないところにこの長い物語の余韻があり、名作と呼ばれる苦さがあるのだとも思う。横川の僧都が浮舟に還俗を勧めたか否か。しばらく考えてみたい。
アーサー・ウェイリーの源氏物語も反訳(?)で刊行されたことだし、今年は源氏物語にひたりたい。何はともあれ原文読了できてよかった。 -
収録巻名:東屋、浮舟、蜻蛉、手習、夢浮橋。
底本:伝定家筆本・伝明融筆臨模本・飛鳥井雅康筆本(古代学協会所蔵, 通称「大島本」)等。 -
【今回の第6巻は、その第三部の中心部分、華麗な「宇治十帖」の後半にあたる。光源氏の死後、主人公は、光源氏の子・薫と、匂宮という二人の若い世代に移る。作者・紫式部は、何事にもはえばえしかった光源氏とは対照的に、等身大の、身近な人物造形をこの二人にあてた。光源氏の子として生まれたが、その実、柏木と女三の宮の不義の子である薫は、不断の厭世感を身にまとい、悩み多い人生を生きることになる。愛する大君を亡くし、悲嘆にくれる薫は、その身代りとして、大君と生き写しの浮舟を愛するようになる。しかし、生来の「まめ男」である薫は、その恋におぼれきることはなく、ライバルである匂宮にとられてしまう。板挟みで苦しむ浮舟は、ついに入水を決意する…。ある意味では、非常に現代的なテーマに、作者はどう決着をつけるのか。長大な物語もついに完結。同一ページに、原文・頭注・現代語訳がはいり、誰もが、この日本古典文学の最高傑作を楽しむことができます。 】