金子みすゞ (永遠の詩 01)

  • 小学館 (2009年11月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (128ページ) / ISBN・EAN: 9784096772119

作品紹介・あらすじ

彗星のように現れて消えていった、天才童謡詩人、金子みすゞ。わたしたちのこころに永遠に生きつづけるその童謡詩を金子みすゞ記念館館長・矢崎節夫による鑑賞解説付き、現代仮名遣いで収録。

感想・レビュー・書評

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  • 金子みすゞさんの詩集ですね。
    みすゞさんの詩はおりにふれて目にする事はありましたが、短いなかにも心惹かれるものの多いのに感心していました。
    今、こうして詩集として声に出して読んでみると、みすゞさんの宇宙が私の命のなかにも響きます。
    50篇の作品が紹介されています。

    蜂と神さま

    蜂はお花のなかに、
    お花はお庭のなかに、
    お庭は土塀のなかに、
    土塀は町のなかに、
    町は日本のなかに、
    日本は世界のなかに、
    世界は神さまのなかに、

    そうして、そうして、神さまは、
    小ちゃな蜂のなかに。

    みすゞさんはとても真実を汲み取る力が強かったのではないでしょうか。
    みすゞさんの生涯は悲しい結果に終わったようですが、みすゞさんの命は詩編を通して生きつづけますね。
    なにも書かなくても、みすゞさんの素晴らしいさは、詩にふれることで揺さぶられます。
    みすゞさんの作品を探しあてられた、解説の矢崎節夫さんに深く感謝いたします。
    言葉に言い表されない感動と温かさをもたらしてくれる、みすゞさんの作品は永遠の輝きがありますね。

  • 「おはじき」
    空いっぱいのお星さま、
    きれいな、きれいな、おはじきよ。

    ぱらり、とおはじき、撒きました、
    どれから、取ってゆきましょか。

    あの星
    はじいて
    こう当てて、
    あれから
    あの星
    こう取って。

    取っても取っても、なくならぬ、
    空のおはじき、お星さま。


    <解説より>
    みすゞが瀬戸崎尋常小学校に入学した1910年(明治43)ハレー彗星がやってきた。大接近する5月19日未明、彗星の尾が地球の大気に影響を与えて、空気が十分間なくなる、といううわさが立ち、日本でも、空気をためるために自転車のチューブが飛ぶように売れたという。本好きのみすゞは、星や宇宙に関する本を読んで、想いを広げていたにちがいない。


    「小さなうたがい」「美しい町」「木」「日の光」「さよなら」「見えないもの」「さびしいとき」「女王さま」もよかったです。


    金子みすゞ(かねこみすず)
    1903年(明治36)~1930年(昭和5)。
    大正末の童謡界に彗星のように現れ、西条八十に「若き童謡詩人の中の巨星」と称賛されたが、26歳の若さで自死。没後、半世紀以上を経て、遺された手書きの童謡集が発掘され、この世によみがえった。

  • 衝撃的すぎて、読後倒れるかと思った・・・
    まど・みちおを読んだときを思い出す。
    素通りしてきて、自分は今まで一体何をしてきたのか・・・
    ---
    「降りる子は海に、/乗る子は山に。//船はさんばしに、/さんばしは船に。//鐘の音は鐘に、/けむりは町に。//町は昼間に、/夕日は空に。//私もしましょ、/さよならしましょ。//きょうの私に/さよならしましょ。」(さよなら)
    ---
    「蜂はお花のなかに、/お花はお庭のなかに、/お庭は土塀のなかに、/土塀は町のなかに、/町は日本のなかに、/日本は世界のなかに、/世界は神さまのなかに。//そうして、そうして、神さまら、/小ちゃな蜂のなかに。」(蜂と神さま)

  • 「積もった雪」
    上の雪
    さむかろな。
    つめたい月がさしていて。
    下の雪
    重かろな。
    何百人ものせていて。
    中の雪
    さみしかろな。
    じべた
    空も地面もみえないで。

    十年ほど前、北海道に流氷を見に行った時、そこで出合った七十代の男の方が、「積もった雪」をそらんじて下さってから、突然、はらはらと涙を流された。
    「私は七十年もの間、毎年たくさんの雪を見てきたのに、一度も中の雪のことを考えたことはなかった。大切なことに気づかずに、この歳まで生きてきた自分が恥ずかしい。これからは、みすぐさんの詩をひとつひとつ読んで、大切なことに向き合いたい。そうしたら、生れてきてよかった、生きてきてよかったと思えて、一生を終われる」とおっしゃったことが忘れられない。

    りこうって大変だなと思う。
    りこうだから、こんなにも他の人のことを考えるのだ。
    みすごの作品は、どのように読んでも正解だ。楽しく読むか、さみしく読むか、シニカルに読むかは、読み
    手の心柄ひとつだ。桜んぼから見るか、桜んぼの種から見るか、鳥の子から見るか、お百姓から見るか、子供から見るかーこの作品だけでも、何時間でも心を遊ばせることができる。

  • みんなちがって、みんないい

    金子みすゞの代表作の一つ『私と小鳥と鈴と』の中にあります。「私」と「小鳥」と「鈴」、人や動物に限らず、世界中にある全てのものは同等であり、誰もが生まれただけで素晴らしい、あなたはあなたでいい、と寄り添ってくれている気がします。
    【かっぱ巻き】
    【エリアB:どこかで聞いたフレーズのオリジナル(元ネタ)を読んでみませんか】

    ●図書館で借りられます。貸出中の場合は予約できます。下記URLからどうぞ。
    https://library.auhw.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?IS=9784096772119

  • 金子みすゞの名前は知っていても、知らない詩が沢山あった。
    「見えないもの」「蜂と神さま」「不思議」「りこうな桜んぼ」「蛙」が好き。

  • なるほど、素晴らしい詩なのかもしれない。だけど、今は疲れて読み解けない、考えられない。

  • 金子みすずの作品に、うるさくならない程度のメモがつく。読みやすい。

  • 20180624 作者についての事前情報だけが入っていたので素直に読めなかった詩もある。詩と向き合う時は素直に受け取るだけで色々な雑念は無視することから始めようと思う。永遠の詩シリーズは気持ちの問題だが全部読めば分かることもあると思う。

  • 普通に過ごしているうちは目に入ってこないものたちに向ける、優しい眼差し。
    金子みすゞの詩は、そんな慈しみに溢れています。

    日常の風景を美しく切り取る作家の言葉も好きだけど、こんな風に見えなかったもの達の素朴な美しさや佇まいをたった数行で示してくれる詩人の言葉にも、いつの間にか胸を突かれる歳になったんだなァ(笑)。

  • なんだか心の中が空っぽで、そんな時、詩なら素直に読めるかなと思い、かねてから気になっていた金子みすゞさんの詩を読みました。殺伐として目の前だけに一生懸命になって見えなくなっていたもの、ことが見えてきて、読了後、心があたたかくなりました。見落としていることがたくさんある、それに気づけて良かったです。

  • 図書館より。
    懐かしくて借りました。

    小学生の時、学校の授業で取り上げられた記憶がある。
    彼女の詩は分かりやすくて、ハッとするものが多い。

    彼女は26歳で亡くなっている。
    ついに私も、彼女の年齢を越えようとしている。

  • 【詩をたのしもう(日本編)】
    日本の近・現代詩史に燦然と輝く詩人たちの作品を選り抜きでご紹介します。
    新学期、新生活にお気に入りの詩人をみつけてみませんか?

    <閲覧係より>
    金子みすゞ(1903-1930)。
    大正後期から昭和にかけて隆盛した童謡界に現れ、26歳で儚く消えていった童謡詩人。
    -------------------------------------
    所在番号:911.568||エイ||1
    資料番号:10205737
    -------------------------------------

  • 何も考えたくない時に。
    金子みすゞの詩集。
    あまりに純粋な視点や語り口に
    すごくほっとするのです。

  • やっぱり7と5は読んでてリズムが良いんだな。
    優しさと厳しさ。厳しさあっての優しさ。そんな感じ。

  • 私と小鳥と鈴と。この詩に出会ったのはだぶん小学生の頃。図書館でたまたまこの本を見つけて、久しぶりに読んで、改めて好きだなーいいなーと思った。
    心が洗われるような、素敵な言葉がたくさん詰まった作品集。

  • 五感が研ぎ澄まされました。慌ただしい日常、ふと立ち止まって金子さんの詩を読めば、いつもは忘れがちで気付かない大切な事に巡り合えます。お母さんのように厳しくも優しい詩です。

  • 見たことのない視点から描かれる詩ばかりで、ハッとすることしばし。こんな風なやさしい心で世界を見つめていたい

  • きょうの私にさよならしましょ。

  • 図書館で、目に飛び込んできた印象的な一節。
    「きょうの私にさよならしましょ。」
    その詩は金子みすゞ、小学館から刊行されている「永遠の詩」というシリーズの一巻目だ。
    金子みすゞといえばロングセラーのJULA出版局から出ている詩集がまず思い浮かぶけど、リリー・フランキーによるエッセイ、収録作品全てに添えられた丁寧な解説に惹かれ、手に取ってみた。
    そういえば、何年前か忘れたけれど、金子みすゞの生涯をドラマ化したものを見たことがあったっけ。26歳という若さで自ら命を絶ったその背景を思うと、切なかった。ただ澄んで清らかなだけではない、明るくて優しいからこそ、哀しい。
    大人の、金子みすゞ入門として最高の一冊。みすゞ体験、今からでも遅くありません。

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著者プロフィール

本名、金子テル。明治36年(1903年)山口県大津郡先崎村(現在の山口県長門市仙崎)に生まれた。大正12年頃(20歳の時)から詩を書き始め、金子みすゞのペンネームで雑誌に投稿するようになる。大正末期、すぐれた作品を発表し、西條八十に「若き童謡詩人の中の巨星」と称賛される。しかし、26歳の若さでこの世を去った。没後、その作品は散逸し、幻の童謡詩人として語り継がれるだけであったが、1982年、童謡詩人・矢崎節夫氏の長年の努力により遺稿集が見つかり甦った。その優しさにつらぬかれた詩句の数々は、今感動をもって、人々の心に広がり続けている。

「2024年 『無伴奏混声合唱曲集 こんどこそ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

金子みすゞの作品

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