恒子の昭和: 日本初の女性報道写真家が撮影した人と出来事

著者 :
  • 小学館
3.83
  • (2)
  • (6)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 38
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784096820667

作品紹介・あらすじ

人々が懸命に生きた時代の証し。笹本恒子の優しく懐かしい写真集。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1914年9月生、103歳の現役写真家。戦後の日本をレンズを通して見つめて来た。女流かどうかではなく、この人の持つ旺盛な好奇心と、厚かましくなくグングン人に近づいて、相手がついつい胸襟を開いてしまうという、魔術を備えているな。2016年、ルーシー賞受賞。

  • 2012/11/11読了。
    著者を存じ上げなかったが、すごい人だ。本書の大半を歴史上の著名人のポートレートが占めているが、そのラインナップが凄まじい。徳富蘇峰の顔なんて本書で初めて見た。浅沼稲次郎が同潤会アパートの前に立っている写真などは背景まで含めて文化財級だろう。
    ポートレートとスナップの間のような、被写体とその背景の空気を絶妙にフレームに収める感じの写真が多い。その空気とは著者と被写体の人間関係そのものに他ならない。若くして音大教授になった天才バイオリニストが竹箒を持って笑っている写真なんて、ちょっと撮れない、普通の人には。
    驚いたのが、著者が百歳を目前にしてなお現役の写真家ということ。そしてとてもお洒落な人だ。歳はこういう風に取りたいと憧れる。

  • 笹本恒子さんという方を存じ上げなかったのだが、あるテレビ番組で初めて拝見し、97歳現役写真家だと知る。
    私にとっては歴史の授業で聞いただけの、はるか昔の日独伊三国同盟の写真(実際には夫人達のパーティーの様子)を撮った方が今もお元気だということに不思議な驚きを覚え、興味を持ったので図書館で借りた。

  • 男性では、浅沼稲次郎、徳富蘇峰、室生犀星、升田幸三。女性では加藤シヅエ、朝丘雪路、斎藤史さんの表情が個人的には好きです。 女性の表情が特に活き活きとしています。

  • 目黒のギャラリーコスモスで、出版記念写真展が開催中。7月8日まで。

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

日本初の女性報道写真家。日本写真家協会名誉会員。1914年9月1日生まれ。昭和15年、財団法人写真協会に入社。「社会派の写真」を手がける一方、さまざまな人物の時代の顔を、自ら口説き、撮り続け、国内外で数多くの写真展を開催。2011年、吉川英治文化賞を受賞後、一躍時の人になり、新聞、TV、雑誌などから取材が殺到。2011年、日本写真家協会賞功労賞受賞。2012年、札幌に「笹本恒子常設写真ギャラリー」誕生。2014年、「笹本恒子100歳展」写真展を全国で開催。同年、「ベストドレッサー賞」受賞。15年より、鎌倉・海辺の老人ホームに転居するも、取材、執筆活動など、元気に継続中。著書に『100歳の幸福論。』(講談社+α文庫)、『好奇心ガール、いま101歳』(小学館文庫)、『お待ちになって、元帥閣下』(毎日新聞社)、『99歳、現在進行形ね。』(小学館)、『笹本恒子の「わたくしの大好き」101』(宝島社)など多数。

「2016年 『[日めくり]笹本恒子、101歳。バラ色の人生 いつまでも楽しく生きるための毎日のヒント。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

笹本恒子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×